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Friday, October 28, 2011

「ダイアログ」マーブル模様の話(5)

<第5回>
(た)なるほど〜。お話を伺っていると、ままさんは1バッチ1バッチ、真剣に向かい合って作っているように思います。石けん作りのアプローチが職人的ですよね。ままさんから語られる石けん作りへのこだわりや思いを伺うと、法隆寺の復興を果たした最後の宮大工と呼ばれる西岡常一氏の言葉を思い出します。「木のいのち木のこころ」(新潮文庫)という本の中で、西岡氏は薬師寺の再建に使われた樹齢二千年の木の素晴らしさについて話すのですが、次のように語っているんです。

こういう木の感触は言葉では伝えようがありませんな。実際に見て、触って、感じて覚えていかななりません。技術というもんは腕だけやなくて培われた勘や感覚に支えられているんですやろな。

「木」という言葉を「生地」に置き換えると、ままさんが言ってるみたいでしょう?

まだまだお話を伺いたいところですが、ダイアログもそろそろ終盤となってきました。また別の機会に、物を作るというテーマでお話を伺えたらと思います。何か企画を立ち上げたときは、ぜひご協力お願いいたします。
最後にブログの読者の方にメッセージやアドバイスがあればぜひお願いします。これだけは言いたい!みたいな主張でもいいですよ。

(ま)
ああ、たおさん!
西岡常一さんは私のとても尊敬する方々の一人です!。棟梁の話を私に置き換えてくださるのは嬉しいですが、恐れ多いな~。
前職で薬師寺や法隆寺の取材に行ったことがあるのですが、その建築の柱一本にも熱というのかな、語るものがあるんですよね。大陸から伝わった方法をうのみにしないで、日本の風土にそわせてでき上がった様式であったり、一本一本の木が生きて生えている時と同じ方位に使われているとか、木のくせを知ったうえで、適材適所に利用するとか(人間社会のよう)。紙に書いた建築方法を理解できているだけでは成しえない生きたモノづくりですね。
取材の時は私のほかにも何人もいるわけですが、ず~っとボ~っと眺めたくて、後日一人で何度か出かけましたよ。

「企画に合わせて形だけ整えるのもは誰でもできるが、素材を知ること、道具を知ること、作りあげながらそれと会話をすることで、仕上がったものはその言葉を人の気持ちに伝え続けるとおもう。金儲けを考えたら棟梁なんてやってられまへんわ。」この言葉も好き。笑

わたしは、石けんというのは一つの形であるけれど、大事にしたいのは気持ちだとおもいます。自分の手から生み出されるものから受ける感動や 愛着や、そのレスポンスがたまっていく楽しみを感じてほしいです。
手づくり品でもなんでもお金で買ってしまう時代だけど、マニアックに作って、大事に使ってみるといろいろ発見できるんだよ~自分で作ってみなよ、っていうそんなかんじ。
気持ちへのサプリメントが足りない時代なので、石けんがきっかけになればいいとおもいます。

(た)「くせを知ったうえで、適材適所に利用する」は石けん作りの素材にも言えますよね。

大事にしたいのは気持ち、というままさんの言葉もすごくうなずけます。私も、石けんそのものもそうですが、石けんを通して見えてくるものにすごく興味があるんです。今回はマーブル模様がテーマではあったけれど、そこからどんどん話しが広がって本当に楽しく勉強になりました。きっと第二弾を切望されるブログ読者の方も多いのではないかと思います。また機会があればよろしくお願いします。いつかままさんの石けん教室、行ってみたいです〜。

今回は本当にどうもありがとうございました!

(ま)そうですね。石けんってその後ろにものすごい世界が広がっていますよね。作りっぱなしではなく、その背景にあるもの、見つかるもの、ひろがるものを大事にしたいです。
たおさんと前に「みんなが石けんを作れるようになることが理想ですね。」ってお話をしましたよね。そうなるといいな~。
今度一緒に、シャボネーゼの会やりましょうね♪ 
このダイアログ、たおさんからお話をいただいてドキドキでしたが、なにか感じていただけたら嬉しいです。
素敵な経験をさせていただいてありがとうございました。

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しゃぼんままさんのプロフィール
京都府宇治市在住。CS講師の経験とハーブ、アロマ、ラッピングの資格をベースに、“手づくる気持ちへのお手伝い・手づくる楽しみを手から手へ伝承すること”をコンセプトに石けん教室などを開催。自宅の庭は約50種類のハーブガーデン。
植物の専門家が集う地元商工会議所の取り組みでのハーブ塾でも、畑での栽培から研究・活用を模索中。
石けん作りの日々をつづるブログ『@まいほーむ』http://syabonmama.jugem.jp/ はアクセス50万を超えました。
メインサイト『しゃぼんmama』 http://syabonmama.okoshi-yasu.com/

Wednesday, October 26, 2011

「ダイアログ」マーブル模様の話(4)

<第4回>
(た)例えばままさんは、「こんな模様にするにはこんな感じで」というふうに、出すべき模様とするべき手順をつなげて考えることができると思うのですが、そういう訓練というかイメージトレーニングってどうやったらできるようになると思いますか?「ままさんみたいなマーブルを作りたい」と思っている人達の中には、どうしたらああいう模様が出るのかわからない、と思っている人もたくさんいると思うんです。つまり模様と手順が一致しない、とでもいうのかな。イメージして作ってみても、まったく違う模様ができてしまったり。マーブルの流れをイメージするために、役立つことって何かあると思いますか?もちろん、ままさんの教室に参加するのがいちばんだと思うのですが、それ以外にアドバイスがあればお願いします。

(ま)イメージができるというのは、偉そうに言っちゃいますが・・(汗)
勘もあると思いますが、経験によってつくられると思います。
でも、その経験というのは、とりあえずたくさん作るという意味ではないです!
いろんな一つ一つを作る時の、マニアックな観察(笑) の積み重ねだとおもいます。

観察は作るときだけに限らずです。
私は石けんはカットしたら必ず一個はずっと使わずにとっておきます。
あ、もう使わなきゃヤバい! ってくらいまで。
家の中の環境でどういう変化を見せるのか知りたいからです。
作った石けんはじっくり使うでしょ?500gバッチで作ると、一個目と最後では期間があくので使用感が違う、そういう観察も大事だとおもいます。石けんの使用期限1年には疑問ありですね。物珍しさで作ったレシピは、1年まったくもたず、あっという間に酸化するものもありますし、かと思えば4年たっても、きれいなままの石けんもあります。

そう言う観察もだし、おっしゃるマーブルもおなじで
できなかったら、ああ失敗 よし次! ではなくて
できなかった理由を知ることが好きでいる方が良いとおもいます。
できなかったものをよく見て、じゃあこうすればきっとできたな、
って答えをあつめておきます。

作る時も、個体の個性ごとにすごく 観ます。
たとえば、型入れの時、お玉などの道具は使わないでボールから直接流し入れます。(あらいものが嫌いだから・笑)
その時に、モールドに落ちていくタネがどういう動きをするのか
先に入っているタネとボールから落ちたタネが出会ったときにどういう動きをするのか、

ここへちょろちょろ入れるとどうなるんだろう
入れる場所がこっちからだとどうかな
高いところから入れるとどうなるんだろう

そう言うところをものすごく観てます。
そういう観察の結果もたくさんあつめてます。

模様を出す段階での手順のシュミレーションは
さっき言ったように、でき上がりからの逆回しなんですよ。
たまに、カット面のイメージが「お花畑に青い空に白い雲」 とか「赤い花と黄色い花が風に揺れていて、日がさしてるような」 とかおっしゃってドキドキです(笑)
その出来上がりをイメージをして、パラパラ漫画を、後ろからめくる感じでイメージして始めのページから始めます。
うまくたとえられないけれどそんな感じ。(どんなや!!笑)
教室でみなさんにアドバイスするときも、パラパラ漫画の途中のひとコマのようなものを 紙に書いて説明することがよくあります。
私の手ではない手で型入れをするので、必死で説明です。

なので、普段から、型入れの時のタネの様子などを
よく観察してみるといいと思います。

あと、模様のパターンとしては
重なる は 同じ場所に入れる だし
ただようは ずれていれる だし
あと、どんなかんじですかね。
ゆれるとか ・・・?

たおさんが講座でされていた
ファンネルスワールも素敵なマーブルに仕上がりますよね。あのタネの動きがマーブルの基本ですよね。フェンネルスワールをやってみて、じっくり観察するといろんな答えが見えてくるのではないでしょうか。


マーブル模様の話(5)へ続く 

Monday, October 24, 2011

「ダイアログ」マーブル模様の話(3)

<第3回>
(た)さて、みなさんが気になっているマーブル模様の出し方についてお尋ねします!例えば、ままさんのブログ「@まいほーむ」の9月10日の日記に掲載されていた生徒さんの作品。
涼しげで美しいブルーのマーブルがありますが、こちらはどのように作られたのでしょう。どんなステップでこのような模様になるのか、差し支えのない範囲で教えてください。(*ご本人には許可を取ってあります。)

(ま)はい、模様の出し方についてですが・・
石けんの模様は、流し入れ方だけがポイントではありません。
*素材のセレクト
*道具の使い方
*タイミング などなどポイントがたくさんあります。

まず、石けんに模様をつけるという点での準備といいますかレシピの段階で、洗い上がりの感じだったり、こだわりのオプションがあったりする場合は、それを使って思っている模様ができるのかどうかを考えなくてはいけません。
オイルのセレクトによっては模様だしには向いていない配合もあるわけですよね。
たとえば、ココナツオイル100%の石けんだとしましょう。
たおさん、ココナツ100%で石けんをつくると、どうなります?

(た)ココナツ100%の石けんですか?うーん、作っているときはトレースが早いとか?そういうことでしょうか?

(ま)そうなんですよ。トレースの出始めはサラサラで、出はじめると、一気に熱も上がって固くなっちゃう。ま、ココナツ100に限らずですが、そう言うレシピだと、タネをわけて色つけて、型に入れるのに時間がかかって、なんてやってられない。
逆に、トレースが出てもすごくライトな感じのものもありますよね。そういうレシピだと、マーブルにしたくても混じり込んじゃってメリハリがなくなります。

トレースまでの時間、トレースの固さ、色物とのなじみやすさそのへんですね。
教室だと時間内でそこを納めないといけないので、人によって手の早さ(というのかな)も違いますので。いろいろこちらで調整することもありますけど。

あとね、道具の使い方。これは教室でも皆さんによく言うんです。
石けんに限らずだと思いますが、道具使いがうまい人って作品がきれいなんです。

ハサミやナイフも上手に使える人っていますよね~。
私のお友達に、けしごむはんこの作家さんがいるんですけど、ナイフの使い方がそれはそれは素晴らしくて、できたはんこが素晴らしいの!はんこだから印影がきれいならいいと思いがちだけど、そうじゃない、彫りあがったはんこ自体がアートなの。

石けんには、泡立て器をどう使うかなんて現れない気がしますが、、ところがそうじゃなかった(笑)、石けんも道具の使い方が作品に出てるような気がします。

トレースを出すために必死に斜めに構えて、腕も肘も、時には お腹や腰までブルンブルンゆらしながら汗かいて混ぜてた時がありました。そうなるとしんどくて、疲れちゃう。色々やってみると、混ぜ方一つで、すごく楽でタイミングがつかみやすくなることがわかった。

(た)道具の使い方は個人によって本当に違いますね。レシピの好みも人によって違うし、一概にどうしたらいいマーブルができるかっていうのは難しいかもしれませんね。

()道具はね そうなんです。使い方は個性があるんですけど、自分はこう混ぜるってやり方が決まってると思いますが、いろんな方法にチャレンジをすれば発見があって広がりますよね。
泡だて器の柄を上から持つと泡だて器の先から肘までが1本になって固定されますね、そうなるとしんどくて疲れちゃいますし、トレースのタイミングがつかみにくい、で、鉛筆のように持って脇をしめて、手首でまわすようにすると(茶道の茶筅のように)楽だし座ってできます。


マーブル模様の話(4)へ続く 

Friday, October 21, 2011

「ダイアログ」マーブル模様の話(2)


<第2回>
(た)ままさんのブログにはさまざまな模様のマーブルが登場しますが、どれも同じ道具で模様作りをするのですか?例えば、この模様のときはゴムベラ、この模様のときは泡立て器、など模様によって道具を使い分けることはありますか?

(ま)道具ですか~?いえ、なにも、特別なものは使っていません。むしろ、ものすごく道具が少ないので、驚かれることもしばしば。
泡立て器は撹拌だけだし、狙った柄がある時はヘラがちょっと必要なのもありますが、ほとんど石けんタネの動き次第です。
トップに模様書く時はつまようじ、それくらいです。
つまり、流し入れ方で出す模様がほとんどです。

わたし、後片付けが大嫌いな人なので、料理と同じで、でき上がった時には最小限の洗いものしかない、ってのが理想(笑)石けんタネを型に入れて、よし、って思った時は、タネが一滴も残ってないボールとヘラだけの方が良いもん。
だから、ブレンダーも使わないし秘密の道具(笑)もありません。

(た)数々の美しい模様を道具を使わずに、流し入れ方で作り上げていくというのはすごいですね。頭でイメージして、それを手で動かして、生地で模様づける。それって自分と生地が一体になってないとできないですよね。

手作り石けんって本人が映し出されますよね。特に模様は作っているときの本人の状態がわかりやすいような。ブログにアップされているマーブル模様をみると(お教室で生徒さんと一緒に作られたものだとは思いますが)、どれも迷いがなく、研ぎすまされた直感みたいなもので手際よく描かれているような気がします。見ていてとても気持ちがいいです〜。ままさんは模様を出すときは、ものすごく集中していますか?それともリラックスしていますか?それとも無ですか?

(ま)ありがとうございます。集中か、リラックスか、無か。。う~ん、どうなんでしょう~。模様によりますね、シーンごとにも気持ちが違うかもしれません。
たとえば、カットした時の面の模様のイメージがある時に、それを、そう仕上げるために、モールドの中にどんな配分でどの位置に流すかをまず考えるわけですが、どんな感じのトレースで始めるのが良いかとか、でき上がり予想図から逆回しのような感じで色々考えるんです。その時はものすごく集中します。
レシピによって、時間の流れも違うし、模様づけにかかる時間もあるし。
流れを決めて流し入れる段階に入ったら、ジタバタしてもしょうがないので(笑)無 かもしれないです。

で、教室では言葉だけで説明して、流し入れはほとんどお手伝いしないので、『自分が作るなら、こういうふうにするな、じゃあ、どんな風にアドバイスをしてあげればできるかな』って考える時が集中のピークだと思います。
時々ご要望にも、結構ハイレベルなのもあるので、思った様子を言葉で伝えるのって難しいじゃないですか?だからドキドキ。
教室では同じ模様をいろんな方がチャレンジされることもよくありますが、おっしゃる通り、ご本人らしさがよく出ると思います。手が違うだけで、トレースのスピードも違ったりするでしょ?
アドバイスの言葉選びや、私の方でこっそりとする微調整が集中ポイントかもしれない(笑)
ほんわりしたマーブルや、決めた模様でない時は、ものすごくリラックスモードですね。

(た)なるほど〜。確かに生徒さんよって個性が模様に表れますね。でも、それと同時にままさんの存在というのも模様に反映されているような気がします。生徒さんが生み出した模様ではあるけれど、ままさんがいたからこその模様とでもいうのかな。だからこそ、みなさんが「ままさんみたいなマーブルが作りたい」と思い、遠方からでも教室にいらっしゃるのではないでしょうか。

 (ま)
そうですね、私が横について、「この色はここにこうで、これくらい」って、ほぼマンツーマンで話をしてから型入れですから、できた模様は二人三脚ですね。中には型入れが終わってからも「ええ~~何でこれであの模様になってるのか理解できない!!う~ん(笑)」なんてこともよくありますね。
でもカットしたものをお見せすると、「あなるほどね~」なんて言って下さるので、できあがりをご覧になった時の表情が、一番の楽しみです♪
遠くからお越しくださる方には、お送りするんですが、ブログでまずご覧になるわけです。その後にいただくメールも私にとっては、一つの財産!はげみになっています。

マーブル模様の話(3)へ続く 

Wednesday, October 19, 2011

「ダイアログ」マーブル模様の話(1)

気になることを気になる人にストレートに聞いてみたい!それがTaosoaplogのダイアログです。
2009年に掲載された第1回めでは、ゆみこさんに手作り石けんの販売について伺いました。
第2回目の今回は「マーブル模様」をテーマに、京都の宇治で石けん教室をしているしゃぼんままさんに、模様の出し方やコツ、心構えなどについて聞いてみたいと思います。
以下、(た)=たお、(ま)=ままさんです。

<1回目>
(た)ままさん、こんにちは!どうぞよろしくお願いします。
実は、「きれいなマーブルができない」とか「どうしたらきれいなマーブルになりますか?」という質問をよく受けるんですね。
それで「きれいなマーブルとはどういう模様ですか?」と尋ねると、「しゃぼんままさんみたいなマーブル」という答えが返ってきます(笑)
宇治で行っている石けん教室でも、マーブルのリクエストは多いと思うのですが、ままさんが思うに、生徒さんが求める「きれいなマーブル」ってどういう模様のことだと思いますか?

(ま)たおさん、こんにちわ!こちらこそよろしくお願いします。
わ〜、マーブルですね。
実際、私が作っている石けんは真っ白なものが多いんですよね。基本的に石けんは、汚れを落とすものですから、着色しなくていいとは思っています。でも何種類かつくった時、間違えないようにということで、コンフェを入れたり、香りのイメージや季節感を表現することで小さな世界ができるので、お楽しみとしてちょっと模様を入れるんです。
でもそのたびに、でき上がったものは様々ですし、マーブルって、どんなふうに混ざり合っていても、その一個づつの表情の違いがあって、一生無二のひとかけらですよね。
どれも愛おしい石けんだと思うのですよ〜。どう出てもOKでしょう?
なので逆に私からみなさんに聞いてみたいです。『ままの見たいな』というのはどういうイメージをお持ちでいてくださるのかな〜?(笑)

教室に来てくださる方は、「ブログの何日のような感じで、あとここがこんなで・・」というリクエストが多いです。
だからたぶん、具体的にどんな模様かというより、頭にあるイメージを表現(模様に)するにはどうしたらいいかとか、どんなふうに型入れすればカットしたり型から出した時の面がイメージのようになるのか、を知りたいのではないかと思います。
なので、まず、お持ちのイメージをお聞きしたいですよね。

(た)私もマーブルってどれも世界にひとつしかない貴重な模様だと思うんですよね。でもやっぱり「マーブル失敗」とか「マーブルがきれいに出ない」という言葉をよく耳にするので、どうやらマーブルにもピンキリがあるらしいと感じるわけです。いろいろ聞いていくと、違う色同士がもやもや混ざり合うよりも、2色のコントラストがはっきりしている方が「きれい」と見られるようだし、線の出方も弱い線がちょろちょろたくさんあるより、くっきりした線がきりっとカーブしている方が好まれるような気がします。あとはどこか規則性があるとか。リズムのある模様とでも言うのかな。そういうのが好まれる傾向がある気がします。でも最終的な好みは人によりけりですね。

(ま)私もたまに見ます。「マーブル失敗」って、でも、写真をみると、え、なんで?って思うんです。もやもやっとしても、色の組み合わせがとても素敵だったり。なのに失敗というのは、きっとその方の思いどおりではなかっただけなのでしょうね。
確かに、規則性だとか、動きのある感じの方が好まれる気はします。

マーブル模様の話(2)へ続く

Friday, December 11, 2009

「ダイアログ」 手作り石けん販売の話(5)


<5回目> 
(た)話が脱線していってすみません。石けんの販売の話に戻ります。手作り石けんを販売していると、「どうやったら販売できるのですか?」というような問い合わせはありませんか?

(ゆ)そういえば、そんな問い合わせは全くありませんでしたね。どうやったら販売できるのかと考える人は、ちゃんとわかっているんだと思います。考えない人は誰かに聞いたり調べたりすることもなく、すでに販売しちゃってるでしょうしね。どうして販売したいのか、何のために販売したいのか、ということをよく考えた方が良いかもしれません。手作り石けんって、そんなに売れるものでもないですし、販売するって結構大変だと思いますから。

(た)そうですね。販売するってことが目的になってしまうと、何で売るのか、何を売るのか、どういうふうに売るのかなどがぼやけてしまいますよね。


(ゆ)以前、ある経営コンサルタントの方に面白いことを言われたことがあります。貴女の石けんは人から人へと、紹介で広がっていきますよって。まだ私の石けんを使うどころか、見たこともない方からです。何もわからないのに、いい加減なこと言わんといてよーって気持ちで、どうしてそんなことわかるんですかって聞いたんです。「貴女は本当は売りたくないと思っているから」って。大事に作った石けん、自分の分身のような、我が子のような石けん、ホントは売りたくないんでしょうって。売りたくないと思っている人からモノを買いたいと思う人は、自分だけに分けてもらえる良いモノを、自分の大事な人に紹介したいと思うんですよって。その時は、化粧品の認可もとっちゃったし、たくさん販売しなくちゃと考えていて、わざわざその方に相談したくらいでしたから、売りたくないって、そんなアホな〜って思いました(笑)。でも、それから約3年、今になって言われたことがよくわかります。そっか、私は本当は売りたくなかったんだって気付いてから、気持ちが楽になりました。今は欲しいと言って下さる方だけに、必要な分だけ買っていただいています。

(た)うわー、なんかすごい!見抜かれてたんですね(笑)でも、その方の言葉があったから、気持ちが楽になって、自分にあったスタイルたどり着くことができたのかもしれませんね。
今回は、たくさんのためになる話や興味深い話をどうもありがとうございました!これからもずっと素晴らしい石けんを作っていってくださいね。楽しみにしています。

(ゆ)ありがとうございます。こちらこそ、とても楽しかったです。
改めて自分自身のことを振り返る機会を頂き、感謝しています。
どうもありがとうございました。

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ゆみこさんのプロフィール

1964年生まれ。
高校生の男の子、夫、夫の両親の5人暮らし。
約10年ほど前のある日、突然、食べられずに残っていたオイルを石けんにしようと思い立つ。ネットで鹸化価を探しているうちにTao's Handmadesoapに出会い、想像していた石けんと違う手作り石けんの世界があることを知り、その魅力にとりつかれる。


Thursday, December 10, 2009

「ダイアログ」 手作り石けん販売の話(4)

<4回目>

(た)ところで、実は、私は石けん作りのモーチベーションにすごく興味があるんです!レシピも同じ、材料も同じ、作り方も温度も同じ。 違うのは気持ちの部分だけなのに、できあがりがなんか違ったりしますよね。 ゆみこさんもおっしゃっていましたが、 気持ちが足りないと気が抜けた石けんになるし、逆にありすぎても困りますね。 石けんのくせに主張しすぎ!みたいな石けんになってしまって、それを指摘されて恥ずかしい思いをしたことがあります(笑)
あと、機械で大量生産される物は気持ちの部分がないから、いつも同じにできるのかな、とか。なんかおもしろいですよね。
私は石けんを作るときに、できるだけいつも同じ心の状態に持って行ってから作るように心がけているんです。機械みたいに心を無しにすることはできないので、せめて常に安定させておく。モーチベーションも高すぎず低すぎず、控えめな感じで。生地の温度管理に似ているかも(笑)
ゆみこさんも、気持ちと石けんの関係をよく知っていて、すごく上手に調整しているように思うのですが、いかがですか?

(ゆ)全然上手に調整なんてできてないですけど、気持ちがとっても大切だってことは段々わかってきました。気持ちが強すぎてもダメというのも、すっごくわかる気がします!気負いすぎてもダメなんですよね。良い物作るぞー!!なんて、押しつけがましくなってもいけない。なるべく平常心というか、淡々とした気持ちで、でも、良い石けんになってくれますように〜って静かに念を送っているというか(笑)。作り手の気持ちを感じてもらえるのが手作りの良さなのかもしれませんね。

(た)私はゆみこさんの石けんを使う度に、感動して「うわー!」って自然に声が出るんですよ。そういう石けんってどうやったら作れるんだろうって、シャワーに打たれながら、石けんをまじまじ見ています。もちろん、石けんがお湯にかからないようにすごく気をつけながら(笑)
ゆみこさんの石けんは、飾らないのに品があって、しかもすごくいいんだということを主張しすぎず謙虚なんですよね。本当にすごいです。真似したくても真似できない。だからいつも使わせていただいています〜。

(ゆ)いえいえ、褒めすぎです(笑)。全然、ふっつーの石けんですよね。凝った物は苦手というか、作れないってこともわかってきました。
私の方こそ、たおさんの石けんを初めて使ったときの感動はすごかったです。うわっ、何が違うんだろうって。
誰かに気に入って使ってもらえるって、とてもうれしいですね。多くの人にというより、顔の見える相手に使って欲しいという気持ちが最近強くなってきています。

(た)やっぱり家族とか友達に使ってもらえるとうれしいですよね。 私も、ゆみこさんに気に入ってもらってすごくうれしいです〜。

手作り石けん販売の話(5)へ続く

Wednesday, December 09, 2009

「ダイアログ」 手作り石けん販売の話(3)

<3回目>

(た)認可は5年更新なんですね。更新料に加え、製造所を借りた場合、その家賃や更新料もあるでしょうし、人件費もありますね。原材料費以外に、まとまった出費が結構あるのではありませんか?

(ゆ)そうですね。家賃と人件費に比べたら、原材料費なんて、誤差範囲かも、というのは言い過ぎですが(笑)。
1ヶ月に何万円、何十万円もかけて、やっと化粧石けんとしての販売が可能なんです。そうなると、どんな良い石けんを作るかということより、やはり事業としてどうやって成り立たせるかってことがとても大切になると思います。すでに何かベースとなる事業があって、それに石けんを追加する、という形なら、なんとかやっていけるかもしれませんね。

(た)事業をするというのは大変なことですよね。ゆみこさんがさきほどおっしゃっていたキャビッチの本の中にも、どれくらい積極的にマーケティングをするかが成功の鍵というような箇所がありましたね。
私はゆみこさんの石けんが大好きなので、これからもずーっと作り続けて欲しいと思っています。そう言えば、ゆみこさんの石けんはリッツカールトンや柚子屋旅館など有名な場所で取り扱われていましたよね。実際、そういった場所へ営業へ行ったときに、担当者の手作り石けんへの反応はどうでしたか?

(ゆ)ありがとうございます。担当の方には本当に恵まれていたと思います。皆さん、とっても興味を持って下さり、理解して下さいました。手作り石けんを初めて使われる方がほとんどだったのですが、まずその使い心地の良さに驚かれました。すっきり汚れは落ちるのに、肌に優しい。私自身の中でも見かけは普通だけど使用感を気に入っている石けんと、ちょっと受けを狙って手作りらしく凝ったものなど、いくつかサンプルでお持ちしたのですが、なんと、全部使ってみてくださり、良い物(売りたい物)順に並べて下さったのが、私の中で好きな石けんの順番とぴったり一致したんです!それには本当に驚きました。一番気に入ってもらったのはアボカドオイルを使った白い無香の石けんだったんですよ。受け狙いだったのは全部却下されました(笑)。本当に手作り石けんの良さをわかって頂いた上で扱ってもらえることがうれしかったです。

(た)それはすごい!担当の方も本当によいものを求めていて、それがストレートに肌で感じてくださった結果だったのでしょうね!

(ゆ)ただ、最初のスタッフの方が段々入れ替わり、次第に石けんに対して思い入れを持って下さっている方がおられなくなった頃と、私のモチベーションが下がってきた頃から注文も減ってきました。同じ物を作っていても、「気」が抜けると売れなくなってくるんです。当たり前のことかもしれませんが、難しいですね。

(た)そうですね。扱うのは「物」でも、作るのは「人」、それを売るのも「人」ですものね。そして「人」と「人」の間によいつながりがあってこそ、扱う物が生かされてくるような気がします。

手作り石けん販売の話(4)へ続く

Tuesday, December 08, 2009

「ダイアログ」 手作り石けん販売の話(2)


<2回目>

(た)ところで、由美子さんはご自身が薬剤師であるとおっしゃっていましたが、認可は薬剤師さん本人が取るものなのですか?それとも製造者なり、会社なりが取るものなのですか?例えば、薬剤師の免許を持たない人が化粧石けんを製造販売したい場合、薬剤師さんを雇うというようなかたちが考えられると思うのですが、その場合の認可は雇用主(製造者や会社)が保有するものなのですか?それとも従業員である薬剤師さんが持つものなのですか?

(ゆ)会社が保有するものです。法人組織じゃない場合は個人になりますが、どっちにしても、「統括製造責任者」という人物をおかなくてはならず、その責任者の条件として、薬剤師であったり、大学で応用化学を履修した人であったり、ということが定められています。化粧品会社で3年以上の実務経験があること、という条件もあるので、最初は私もどこか化粧品会社で雇ってもらって3年間働こうかなって思ってたんです。でも、実際に伺うと、それは薬剤師じゃない人の場合のことだったんです。つまり大学で専門の勉強をしていなくても、実務経験があれば統括製造責任者になれるということなんです。
それと、もう一つ驚いたのが、化粧品の認可というのは、製品そのものに与えられるものではないということです。それまで、手作り石けんは過剰油脂やグリセリンがたっぷりだから薬事法の石けんにはあたらない、というウワサがまことしやかに流れていたのですが(笑)、それは全く関係ないということです。確かに、JIS規格となると、石けん分何パーセント以上とかいう規格があるようですが、化粧品に関してはそういう基準はありません。「化粧品製造販売業」の認可を受けたものが作れば「化粧石けん」となります。ですから、「手作り」だから化粧品として認められないということではないのです。ただし、製品ごとに販売名登録というのをしなくてはならないですし、決まった手順に従って作らないといけないですから、気の向くままに色んなレシピで作ってそれを化粧石けんとして販売、ということはできません。いつも同じ物を同じように作らないといけないという点では、手作り石けんの面白さはないかもしれないですね。毎回ちがうものができるのも手作り石けんの魅力ですものね。
ただ、私は日本でも手作り石けんを「肌に使える石けん」って堂々と言いたい一心でいつかは薬事法の認可をもらおうって思ってました。今はもう、いくつかのちゃんとした会社でコールドプロセスの石けんを化粧品として販売しておられますし、何も私が個人で手作り石けんを化粧石けんとして販売しなくても良いかなーっていう気がしています。私は事業をやりたかったわけではないですしね。石けんをビジネスとしてやっていくには、もっと勤勉で真面目でアイデア豊富な人でないと無理だと思います(笑)。キャヴィッチの本(Soapmaker's Companion)にもちゃんと書いてありますね。簡単に石けんビジネスに手を出してはいけない、みたいなことが。薬事法の規制を受けないアメリカでもビジネスにするのは大変ってことですね。それでも成功している方もおられるってのはすごいなと思います。

(た)事業としてやっていくのは大変ですよね。アメリカでは手作り石けんや手作りコスメの団体がいくつかありますが、ビジネスのためのネットワークという感じです。加入すると保険にも入れます。こういったサポートがあるのも、成功する人が多い理由のひとつかなと思います。
製品ごとの販売名登録はアメリカにはありませんが、そういう規制を作ろうという動きは出ていました。2008年に出されたグローバリゼーションアクトという決議案で、販売する各製品をFDA(食品医薬品局)に登録する、という内容です。各製品につき登録しなければならず、登録料も多額なことから、手作り石けんや手作りコスメの事業団体がかなりのプレッシャーをかけて決議書の内容を変更させたりしていました。結局、その後、話が進んでいないようなので、決議案そのものが消えてしまったのかもしれませんが。
日本の販売名登録というのも、商品ひとつづつに対し、登録料を支払うのですか?販売名にもいろいろ決まりがあるんですよね?

(ゆ)販売名の登録は無料です。薬務課に申請するだけです。化粧品製造業、製造販売業の認可を得るのには、申請料が必要で、5年ごとに更新しないといけません。もちろん、その都度更新料が必要です。もし、ひとつひとつの製品に登録料が必要となると、大変ですね。
販売名の決まりは色々ありますよー!食べ物の名前をつけてはいけないとか。だから、例えば「豆腐石けん」「ミルク石けん」なんてのはダメです。じゃあ、どうしてるんだってことになりますが、よーく裏ラベルの表示を見ると、小さな字で「販売名 マイルドソープ01A」とか、割と素っ気ない名前が書いてあります。それが登録してある販売名なんです。ラベルの表に大きく書いてあるのが販売名とは限らないんですね。それが認められるのか、本当は違反なのかはわかりませんが、今のところそんな感じで販売されているものが多いように思います。日本で石けんを手にする機会があったら、是非確かめてみてください。面白いですよ。
それと、基本的に1つの販売名につき1つのレシピなんですが、シリーズ登録というのがあって、色違い、香り違いは同じ販売名で良いんです。ということは、手作り石けんの場合、オプション材料を香り付け、色づけの材料とするなら、ひとつの販売名で色んな石けんが作れることになりますよね。オイル配合は変えられませんが。

(た)なるほどー。消費者が思っている商品名と登録されている販売名は必ずしも一致しないケースも多々ある訳ですね。今度、日本に帰ったときには、じっくりチェックしてみます。

手作り石けん販売の話(3)へ続く

Monday, December 07, 2009

「ダイアログ」 手作り石けん販売の話(1)

気になる話題を気になる人と腹を割って話してみたい!という思いから、「ダイアログ」を始めることにしました。手作り石けんにまつわるいろいろな疑問を、気になる人にストレートにぶつけ、対話を進めていこうという企画です。

初回の「ダイアログ」は手作り石けんの販売についての5回シリーズ。お相手はゆみこさんです。(た)=たお、(ゆ)=ゆみこさん、になっています。どうぞご覧下さい〜。
*あくまでも個人の体験談としてお読みください。 

<1回目> 
(た)ゆみこさん、こんにちは!どうぞよろしくお願いします。
初回の気になる話題は手作り石けんの販売です。販売したいけどどうしたらいいの?と思っている人ってたくさんいるような気がするんですよね。ゆみこさんは化粧石けんの認可を取られ販売していたということで、その辺りのお話から伺えたらと思います。まずはすごくベーシックな質問ですが、石けんを販売しようと決めたとき、まずはどこにどんな問い合わせをしたのですか?
(ゆ)こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。
そうですね、最初はネットで調べてみました。でも全然わからなかったので(笑)、大阪府の薬務課に直接電話しました。
石けんを作って販売したいのですけど、化粧品としての認可とらないとダメですか?って感じだったと思います。
その時は、とらないとダメですってあっさり言われました。
(た)すごいはっきりした返事ですね!でも逆に言えば、選択肢を絞りやすいというか、次に進みやすい返事かも。それで書類などを準備して、申請の手続を始めたのですか?
(ゆ)そうですね。ただ、はっきり言われたのは、私が薬剤師だったからかもしれません。薬事法は知ってるけど、守らないとダメですか〜?って聞いているようなもんですからね。で、色々お話聞いていくうちに、まず「製造所」となる場所の確保が必要だってことに気付きました。
何カ所か図面を見てもらって、OKもらったところで、きちんと書類を作って提出。その後実際に査察にこられ、めでたく認可となりました。
(た)それは「販売」の認可を取るために「製造」の許可をもらうということですか?ふたつは別々のもののように思えるのですが、製造所を確保すれば販売の認可がおりるんですね?
(ゆ)えーっと、当時は製造業と販売業が分かれていて、自分で作った石けんを肌に使えると言いたかったので(=化粧石けんとして販売するということ)、両方必要だったんです。しばらくしてから、製造販売業になったと思います。
(た)ちなみに製造所として適切な場所とは、どういう条件の場所なんでしょうか?例えば水場がある等いろいろあると思うのですが、石けん製造所ならではの条件ってありましたか?
(ゆ)製造所として適切な場所というのは、第一に「住居と明確に区別できること」。たとえとても広い家に住んでいて、石けんを作るスペースが十分にあってもダメなんです。人が生活する空間とはっきり区別できないといけない。つまり、どこか専用の場所を借りるか建てるかしないといけないんです。庭に小屋を建てるというのが可能ならOKかも。
その他にも、独立した3つの部屋(製造室、乾燥室、検査室)が必要とか(これは都道府県によってかなり違うようです)、お互いの部屋は天井から床までビシッと壁などで区切られていないといけないとか、製造室は外から直接出入りできてはいけないとか、トイレは製造室から行き来できてはいけないとか、まあ、いろいろありました。もちろん、製造室には水場があって、換気が良くないといけません。
でも、本当に都道府県によっても、また担当される方によっても解釈は違うようで、その都度確認が必要だと思います。
(た)そうですね。解釈による違いはかなりあるでしょうね。また従業員に高齢の方などがいる場合、基準が少し違ってくるというような話も聞いたことがあります。かなり昔の話なので、今は違うかもしれませんが。