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Tuesday, October 11, 2011

ちいさな本

私の石けん本のコレクションの中には「ちいさな本」と言うカテゴリーがあります。小冊子ほどの大きさだったり、数十ページ程度の薄さの本がそうなのですが、ちいさな本は、かわいいものやおもしろいものなど、個性豊かな本が多い気がします。中でも手作り感のあるものは特にお気に入り。本を作った人がとても身近に感じられて、いつも近くに置いておきたくなるんですよね。


先日、石けん本をまとめ買いした中にも、ちいさな本が2冊ありました。一冊は写真中央にある"Make your own soap"。著者はJoy Jamesさん。イギリスで出版された本です。縦16cmX横17cm、44ページの中には、ため息の出る美しい写真がたくさんあります。プロセスも写真つきで、工程写真はなんと24カットという贅沢さ!石けん生地がジェル化している写真もあるんですよ。レシピは3種類ですが、グラムとオンスで表記されていて、うち1つはパームフリーのレシピです。材料説明、グロッサリー、トラブルシューティング、役立ちリンクなど必要なことはすべて網羅されていて、44ページでここまでできるなんて!と感動ものです。気がきいていて、無駄がなく、とても美しく洗練された本です。

もう一冊は写真左側の本。"Make your place"の著者Raleigh Briggsの書いた"how to make soap"。手書きの冊子で全9ページ。小さなかわいい文字でびっしりと書かれていますが、かわいいイラストやユーモアのある文章で、堅苦しさを感じません。石けんの歴史が書かれたベージのフレーム模様が分子構造だったり、石けん作りの行程説明で、"Annnd keep stirring! FOREVER."と書いてあったり、細かいところにツボがいっぱいあるんです〜。「混ぜ続けなさい!永遠に。」なんて、日本語の本ではなかなか書けないですよ(笑)
こんな感じのちいさな本を私も作って、ワークショップで使いたいなあ。そんな新しい夢をひとつ与えてくれた本です。

写真右の本はおまけ。おそらく15年以上前にチャイハネで購入し、これをきっかけにちいさな本がうちにやってくるようになりました。ネパールの手透き紙を使って作られた「スパイスブック」という本で、版画を思わせるような本になっています。

Sunday, September 25, 2011

Kids Crafts Soapmakingより

先日、アマゾンで石けん本を10冊購入しました。そのうち半分は古本だったので、それぞれのディーラーから別々に発送されたのですが、今日は1冊届き、翌日にまた1冊、数日置いてさらに1冊・・・と、順々に本が届くのがすごく楽しかったです。昨日、最後の1冊が届き、今はすべての本を並べてにやにやしています。

最後に届いた本は子供向けのMP本です。タイトルはKids Craft Soapmaking -50 Fun & Fabulous Soaps to Melt & Pour。すでに絶版となっているハードカバーをなんと50セントで買いましたー♪
カラフルで楽しいMPプロジェクトが50も出ています。その中で私がいちばん目を奪われたのはGross Eyeballsという石けん。血走った眼球そっくりの石けんなんです。こちらのブログで紹介されているトラフルにそっくり!
石けんがgrossっていうのは普通は違反だと思うけれど、そんなことはお構い無しの目玉石けん。手の中でころころころがして泡立てる自分を想像すると・・(笑)

作り方は、白地のMPベースを丸いモールド(たぶんガチャガチャのケースなどが使えると思います)に流し、固まったら型出しして、上から瞳や血管などをペイントするだけです。ハロウィーンソープにいかがでしょう〜? 私だったら、目玉をもう少しすっきりかわいくして、胴体を作り付け、目玉の上に小さなタオルを乗せて・・。ソープディッシュはやはりお茶碗ですかね(笑)

Thursday, June 17, 2010

読書日記 2010年6月

「タモリのTOKYO坂道美学入門」 文・写真:タモリ (講談社)

坂の途中に家を借りて住んでる〜♪歴11年の私にはたまらん!の一言です。やっとやっと手に入れることができました(再びM書店さま、どうもありがとうございます!)。

東京って本当に坂が多いですよね。紹介されているどの坂も個性的で歴史を感じるものばかり。坂の名前も情緒があります。私が食い入るように何十分も見つめてしまったのページは、港区の暗闇坂。麻布十番駅近く、オーストラリア大使館があるところです。暗闇坂と麻布十番商店街の角には、地下500メートルから汲み上げられた天然温泉を楽しめる麻布十番温泉があったそうですが、残念ながらすでに廃業されてしまったとか。あったら行ってみたかったです。

新宿は落合にある霞坂のページには「お立ち寄りSPOT」としてcafe杏奴さんが紹介されていました!こちらは7月17日のアンデリーズさんの講座の会場です。なんだかうれしいですね〜。

みなさんもお気に入りの坂、ありますか?あったら教えてください〜。


Thursday, May 27, 2010

読書日記 2010年5月

"Food Rules An Eater's Manual" by Michael Pollan (Penguin Books)

オメガ3、ポリフェノール、プロバイオティックス・・・と最近では、栄養素の名前に馴染みがないと、何を買って何を食べていいのかわからないくらい食生活が複雑化してますね。私もスーパーに買い物に行くと、よく原材料表示を読んでいます。この栄養素が入っているからいいとか、この化学調味料が入っているから駄目とか。なんでこんなことしないと毎日の食べ物が買えないのか、とときどき嫌になります。
マイケル・ポーランは、栄養素信仰で複雑化した現代社会の中で、何を食べるべきかという問いに非常にシンプルでわかりやすい答え提供しています。本に書かれている64のルールの中で、特に私が好きなのは「ルール2 ひいおばあちゃんが食べ物として認識できないものは食べない」。確かに、今のスーパーで陳列された数々の加工食品をひいおばあちゃんが見たら、きっと食べ物だとは思わないでしょう。

"Scientific Soapmaking" by Kevin M. Dunn (Clavicula Press)

石けん作りを科学的に書いた本です。前半は難しくて飛ばし読みしてしまいましたが、実際に実験をして結果を出しているレポート部分はとてもおもしろかったです。
私は自分なりに筋を通して石けんを作っているつもりなんですが、それで流れに乗れているかというとそうでもない気がして、ときどき(というか頻繁に)自分の作り方や石けん作りへのアプローチが間違っているんじゃないかと自信がなくなるときがあります。でもこの本に書かれた実験&結果の数々を読んで、案外筋を通していた部分が間違ってないとわかり、ほっとしたと同時に、ちょっと自信にもつながりました。案外、自分の中の直感的なものを信じてもいいんだなと思いました。

Friday, April 30, 2010

読書日記 2010年4月

「老人と海」 ヘミングウェイ(新潮文庫)
随分と昔に読んだときは一気にページが進み、読み終えた後どどっと疲れました。今回はだらだらと読みましたが、読み終えてやっぱり疲れました。紙を上で文字を追うだけでも漁に出るって大変です(笑)
不漁続き老猟師がひとり海に出て、数々の困難を乗り越えながら大物を捕まえるも、とらえた獲物をサメに食べられてしまうというお話。自然のイメージが「癒し」とか「優しさ」というキーワードで表現される昨今、自己の傷をもろともせず魚と戦う老人の姿や、報いを与えることなく攻めてくる自然の厳しさは、すごく新鮮。ヘミングウェイは本来の自然の姿を生々しく表現しているように思います。
せっかく捕まえた大物をサメに食べられてしまった老人ですが、港に戻ったとき、魚の残骸(骨)だけは残っていました。村のみんなはそれを見て、魚の大きさにびっくりします。それまで不漁続きの老人を哀れに思っていた村人たちも、何日も海から戻らず、獲物を捕らえるためにひとりで戦った老人のすごさを再認識するのです。老人はそんなことも知らずベッドで眠っているのですが、なんと「ライオンの夢を見て」いるのです!そこでTHE END。一体、どれだけ雄々しいんでしょう!


"Making Cream Soap" by Catherine Failor (Milky Way Molds Inc.) 2001
キャサリン・フェイラー著のクリームソープの本。これも何年も前に購入して読んで、その後ときどき取り出しては読んで、今回もまた読んでみました。でもいつ読んでも頭の中に入らないんです。読みながら「なぜ?」という疑問が生まれ、その答えが自分で導き出せないせいだと思います。2001年の出版でかなり前の本なので、今は発展した作り方がどんどん出てきています(いずれご紹介しますね)。
ひとつ、この本でおもしろいのは、最後のページに本の内容とは特に関係ないイラストが掲載されているんです。これが1754年に刊行された「日本山海名物図会」第三巻の「樟脳製法」。江戸初期の精油を蒸留している様子が描かれています。フェイラーによると「1700年代初期の原始的な蒸留法」とのことですが、私には江戸時代の洗練された職人業に見えます!
「日本山海名物図会」はオンラインでも見れます。とってもおもしろいので見てみてください。って違う本の紹介になってしまいましたね。

Thursday, April 01, 2010

読書日記 2010年3月

「信仰の現場」 ナンシー関 (角川文庫)

「何かを盲目的に信じている人にはスキがある。」と始まるこの本。日常生活では自己抑制をしてスキを見せないようにしているものの、同じスキを持つ仲間が集まるとつい無防備になってしまう、とのこと。永ちゃんライブ、ウィーン少年合唱団、ドリームジャンボ宝くじ、毒蝮ラジオ公開放送などなど、無防備になったマニアたちの集まる世界に潜入し「日常生活とは別のパラダイム」をレポートしています。
ナンシー関独特の視点や表現がおもしろかったのはもちろん、マニア同士が集まったときの独特の世界感というのは石けん作りにもあてはまりそうだなーと思いました。あとがき部分で著者は「閉じた小世界の異常な常識」を住人は異常と認識していない、と書いています。手作り石けんという世界の常識が「異常」とまでは思わないけれど(と言ってる時点でスキだらけだったりして?!)、一般の常識とは少し違うことは確かなんじゃないでしょうか。だって、石けんという物にここまで愛情なり執着なりを抱いているなんて、やっぱり世間一般の常識からすると普通ではないですよね(笑)。しかし小世界の常識が、異常とまでは言わずとも、異質であることはそんなに悪いことでもないでしょう。例えば物作りに対するこだわりという点ではいいものだと思うし。でも反面、視野が狭くなりすぎて「石けんって何だっけ?」というシンプルな疑問にすら答えられなくなってしまう危険もありますね。おもしろい読み物だけど、妙に考えさせられる部分もありました。


読みかけの本2冊は翌月へ。

Monday, March 01, 2010

読書日記 2010年2月

「偽善エコロジー 『環境生活』が地球を破壊する」 武田邦彦 幻冬社新書

相変わらずほとんど本を読まない生活が続いています。今月も一冊のみ。
怠惰はいけませんねー。

「偽善エコロジー」は古本屋でラッキーにも見つけました。
読んだ方も多いと思いますが、一般的にエコと言われているよい行いが必ずしも環境にいいわけではなく、実際には無駄であったり有害であったりするというようなことが書かれていました。一般の人向けに、学者である著者がとてもわかりやすく書いています。議論の中には私には意味のわからないものもありましたが、そのメッセージは明快で納得の行くものだと思いました。確かにエコと名のつくことは矛盾が多いですよね。わざわざエコって言わないといけないなんて、実はエコじゃないからなのでは?と疑ったりすることもありますが、あながち間違いでもなさそうです。
日本には建前と本音がありますが、この本によれば、今の日本のエコ運動は建前である部分が大きいようです。本音は一部の企業なりお役所なりの懐にあるということでしょうか。

環境によいことを考えたときに、絶対的な正解ってないですよね。リサイクルをした方が資源の無駄使いにならないと思っても、リサイクルするために大量の石油を使っていては、元も子もない気がするし。全体を見たら、あちらを立てればこちらが立たず、こちらを立てればあちらが立たず。問題の解決策というのは、必ずあらたな問題を抱えているようにも思えます。そうしながら本来は少しづつでも改善し進んでいかなければいかないと思うのですが、実際はどうなんでしょう?エコ活動は政治のゲームのようになっているんでしょうか?

Sunday, January 31, 2010

読書日記 2010年1月

モロッコ手作りコスメの本 木村 嘉代子 WAVE出版

モロッコ人のママ友の影響で、すっかりモロッコにはまっているこの頃。モロッコ料理の本を図書館から借りてみたり、素焼きのタジンを探してみたり。そしてこの「モロッコ手作りコスメの本」。1月に読んだ唯一の本です。

この本はモロッコ素材を使って手軽に試せるレシピが満載。比較的入手しやすい素材が多い中、「イチジクオイル」というのが目にとまりました。ドライフルーツをオイルに漬けて作ることもできるようなのですが、本当のイチジクオイルはどんなものなのでしょう?種子から取れる固定油のことか、はたまた精油?!モロッコへ行って実物を見てみたいです。

そしてもう一つ気になったのが、ハマムに欠かせない黒石けん。「つぶした黒オリーブの実とオリーブオイル、重曹、果汁、塩で作った石けん」らしいのですが、どんな使い心地なんでしょう。材料を見ただけでも、すごーくきれいになりそうな気がします。

Monday, December 28, 2009

読書日記 2009年12月

12月はあまり本を読みませんでしたー。

(1)In Defense of Food -An Eater's Manifesto- by Michael Pollan, Penguin Books 2008

「欲望の植物誌」に続き、再びマイケル・ポーランの著書。私の食に対する疑問にわかりやすい説明してくれ、食べ物の選び方や食べ方に影響を与えた本です。私は、ノンファット、ノーシュガーなどキャッチがついている食品が嫌いなのですが、その理由を明確にもっていたわけではありませんでした。「牛乳なのに脂肪が無いなんて不自然」とか「クッキーなのにノーシュガーって不自然」とか、なんとなく腑に落ちないでいたのです。しかし、ポーランが著書の中で、現代のアメリカの食生活は栄養素信仰から生まれた加工食品が中心となっていること、それが逆にアメリカ人の健康を害していることなどを詳しく具体的に説明し、ものすごく納得してしまいました!ちょうどノンファットミルクについても書かれている箇所があり、牛乳から脂肪分を抜いたら味をよくするために他の添加物をいろいろ加える、というようなことが書かれていました。ポーラン曰く、健康的な主張をしている食品は健康に悪いから買わないように!というのです。確かに、ほうれん草の葉っぱやリンゴの皮に「ノンファット!」とか「ノーシュガ!」とか書かれていませんよね。ポーランは、おばあちゃんやひいおばあちゃんが見ても食べ物とわかるような自然なものを食べましょう、と書いていました。確かに、科学の作り上げた食品というのは食べ物(FOOD)とは違う気がします。

和訳で本が出ています。邦題は「ヘルシーな加工食品はかなりヤバい―本当に安全なのは『自然のままの食品』だ」(マイケル・ポーラン (著), 高井 由紀子 (翻訳) 青志社 2009年)興味のある方はどうぞ〜。


(2)ビジテリアン大祭 宮沢賢治 1934年 (オンラインより)

文庫本で入手できなかったので、オンラインで見つけて読みました。ニュウファウンドランド島の小さな村に世界中からベジタリアンが集まり開催されたビジテリアン大祭。しかしそこには、ベジタリアンを批判する一派も集まり、大祭では「菜食信者」と「異教者」の間で討論が行われる・・という内容です。宮沢賢治は菜食主義を宗教になぞらえたこの短編小説を通し、ベジタリアンに対する偏見を取り除こうと試みた、と言われています。この小説が発表されたのは1934年、昭和9年です。ということは、昭和初期に菜食主義という考え方があり、それに対して世間からの偏見もあったというのが驚きです。食の欧米化が広まったのは昭和40年代頃だし、昭和初期というと野菜中心の理想の食卓というイメージがあったのですが、「ビジタリアン大祭」を読むと、意外に当時は肉食が普及していたのかなと思いました。もちろん現代の食生活に比べたら、はるかに野菜が多く、ヘルシーであったとは思いますが。文中に、牛一頭を育てるのに使う土地があれば十人分の小麦が一年分とれる、という部分がありましたが、こういった議論は古さを感じさせないですね。

Sunday, November 22, 2009

読書日記 2009年11月



(1)「魔法使いの台所 まとめづくりと手早い料理で夕食用意が30分」 婦人之友社

これを読書としてしまうのはズルい?でも、これはレシピ本というよりも読み物です。最初から最後まできっちり読んだので読書日記に入れてみました。教科書のように頼りになるけれど、なかなか教科書通りにいかない、というのが正直なところです。

(2)「銀河鉄道の夜」 宮沢賢治 集英社文庫

この本を読んで、ここ(NY)にずっといたら駄目だ!と思いました。私の日常と宮沢賢治の世界は離れ過ぎて、言葉が心に入ってきませんでした。悲しいー。時間に追われ、スケジュールに追われ、カサカサした心で読んでは駄目なんです。もう一度、機会を見て読み直したいです。

(3)「リンゴが教えてくれたこと」 木村秋則 日経プレミアシリーズ

無農薬のリンゴを作る木村さんの本です。「奇跡のリンゴ」もとてもよかったけれど、「リンゴが教えてくれたこと」は木村さん自身の言葉で語られていて、メッセージがよりストレートに伝わってきました。
中でも特に印象深かったのは、成果の得られないまま無農薬のリンゴ作りを続けていた木村さんに対し、お母さんが心の支えとなったという部分。お母さんが読んだであろう山本有三氏の「路傍の石」から「たったひとりしかない自分を、たった一度しかない一生を、ほんとうに生かさなかったら、人間、生まれてきた甲斐がないじゃないか。」と引用しています。こんなふうに子供が苦しんでいても信じて見守れる強い母親になりたいなと思ったのと同時に、自分の一生もほんとうに生かさなかったら、生まれてきた甲斐がないのだと強く思いました。

有機農法と自然栽培の違いも興味深く、土の温度や野菜の育ち方など、農業に関する事柄も勉強になることがたくさん書かれていました。読んだら、何かを育てたくて仕方がなくなりました。

(3)「男の子を伸ばす母親は、ここが違う!」松永暢史 扶桑社

この本、実は何度となく本棚から引っ張り出して読んでいる本です。もう育児が辛くてわからなくて嫌になっちゃうときに読んでいます。読んで、これでいいんだって思える本です。特に第二章「しつける」は、なんでこんな馬鹿なことするの?なんでこんな意味の無いことするの?なんで何回言ってもわからないの?というような疑問(というか行き詰まり)に手を差し伸べてくれます。

(4)"Milk Soapmaking" by Anne L. Watson. Shepard Publications.

ミルク系の石けんの作り方が書かれた初心者向けの本。アメリカでは、ミルクソープはれっきとしたひとつのジャンルである、と思わせる一冊です。イラストも写真もほとんどない文字ばかりの本ですが、文章だけで「作ってみたい!」と読者に思わせるのはすごいです。
ミルクソープ作りは、彼女独自の作り方を紹介していて、「勇気のあるやつは付いてこい!」っていう頼もしさを感じます。同時に、それだけ真剣勝負で石けんを作るんだっていう自信や気合いも感じます。いや、そういう読み方をしているのは私だけかもしれないけど(笑)(たぶん一般の読者は、親切で丁寧で優しく作り方を紹介している、と思いながら読んでいると思いますよ。)
新しい作り方や新しい考え方がいろいろあって、すごく勉強になりました。別投稿でこの本で紹介されている作り方を紹介しますね。本の中には、疑問に思う箇所もあったけれど、疑問の余地がある本こそ、石けん作りの可能性を広げることのできる、素晴らしい本の条件だと思います。この本は買ってよかったです。おもしろかった!
実はこれは彼女の2冊目の本で、1冊目に出した"Smart Soapmaking"もすごく評判がいいのです。1冊目も買って読んでみます。

Monday, October 26, 2009

読書日記 2009年10月




コドモが学校へ行くようになり、ようやく読書の時間ができました!1日1、2時間ほどですが、この時間だけは家事も仕事もせずにせっせと本を読んでいます。このまま継続できるように、月に1度読書日記をつけようと思います。月末だとくじけそうだから、20日〆くらいにして。

まずは、いただいた本、読みかけの本、買ったまま積んである本の中から読み始めています。ゆくゆくは植物関連、石けん関連の本も増えていくと思います。


(1)「『狂い』の構造〜人はいかにして狂っていくのか?〜」 春日武彦 平山夢明 扶桑社新書

これはいただいた本です。と書くと、いかにも自分の好みではないけれど・・と前置きしているようですが、そういう訳でもありません。確かに私が書店で見つけるジャンルではないでしょうが、いただく本はおもしろい発見があるので好きです。この本も自分では探し得ないおもしろい1冊でした。
精神科医と作家が狂気について、過去の事件などを取り上げながら、気軽におしゃべりしている本です。第1章に書かれていた、「狂い」のはじまりは「面倒くさい」という気持ちから、という部分が非常に興味深かったです。面倒くさい、ちょっとぐらいならいいや・・というのがエスカレートして、次第に人として大幅にはずれた行為へ発展するとのこと。一線を越えるか越えないかは、その人の狂いの度合いによるのでしょうが、自分の感覚と他人の感覚の違うもありますよね。例えば、私が面倒くさいと考えることが、人によっては狂気の沙汰とまでは行かなくても「それは変じゃない?!」と思われるかもしれません。本の内容とはずれてしまいますが、面倒くさいという気持ちには要注意、何でも面倒がらずにコツコツやろうと思いました。

(2)「納棺夫日記」 青木新門 文春文庫

ついに読みましたー。死に関する本は恐くて読めないと思っていましたが、読んだ後の感想は「読んでよかった!」です。またいつか読むと思います。

(3)「複合汚染」 有吉佐和子 新潮文庫

何ページか読んだだけであきらめ、何年も放置されていた本です。私は当初、「複合汚染」というタイトルから、かなりきっちりした構成の小説を予期していたのですが、実際は冒頭から選挙の話しが延々と続き、一体何の本なんだかよくわからなくて嫌になってしまったのです。
今回はちゃんと向き合うことができ、最後まで一気に読みました。とてもおもしろかった!有吉佐和子天才!と読み終わったあと叫んでいました(笑)。小説というよりエッセイのような感じ。本題も真面目に話しつつ、脱線もしつつ、まるで目の前でおしゃべりしてるような語りです。だからこそ、本来複雑で難しいトピックを親しみやすく感じたのでしょう。これは新聞の連載だったんですね。そのときに読んでいたら、きっと虜になっていたかも!この中に書かれている当時の事実が今でも古さを感じないのが、環境問題の深さを浮き彫りにしているような気がします。

(4)「風の男 白州次郎」 青柳恵介 新潮文庫

白州次郎かっこいいですね。奥様の正子さんもかっこいい。歴史にうといので、背景が半分くらいしかわからなかったけど、すごい人ほど表に出ないものだなあと思いました。2009年の現代社会を見たら、彼はなんと言うでしょう?

(5)"The Botany of Desire" Michael Pollan,  Random House

邦題は「欲望の植物誌」です。22日に同名のドキュメンタリー映画の試写会に行ったので、それに間に合うように必死に読みました。
植物をコントロールしようとする人間の欲望、生き残りや繁栄のために人間を利用する植物の欲望。これはもしや共存なのでは?という著者のポイントがとてもおもしろかったです。最後の章のじゃがいもの遺伝子組み換えについては、(3)の「複合汚染」とつながる部分が多く、興味深い反面、何も知らずにいた自分の食生活を振り返るとぞっとしました。
ウィットにとんだとてもおもしろいエッセイなので、植物や環境問題に興味のある方におすすめです。


おまけ・・
昨日、コドモの学校でハロウィンパーティがありました。クッキーを焼いたり、会場でボランティアしたり、親の出番が多くて大変でした。でもイベントは大盛況。会場は一時期、隙間がないほど混雑してました!学校のイベントってこんなに盛り上がるんですね。
コドモはハロウィンが苦手で、パーティに行っても変装している子供達が恐かったようです。でも「クッキーが買いたい!」というので、どれがいいかと尋ねると、なんと私が焼いたクッキーでした。自分で作ったクッキーにお金を払うのは変な気もしましたが、まあチャリティイベントですからね。クッキー3枚で1ドルでした。


Thursday, April 23, 2009

読みました!

「奇跡のリンゴ」

ああ、すごい。すごいですよ!

Saturday, January 26, 2008

サラダ野菜と雑草

本が好きなのになかなか読めないという状態が数年続いていたため、今年の抱負は「読書」。いつでも本を身近に置いておく、読めそうな瞬間があれば読む、というようにしています。今は、昨年買いためた植物関連の本を少しづつ読み進めているところです。1月に読んだのは大場秀章著「サラダ野菜の植物史」(新潮選書)と「柳宗民の雑草ノオト」(毎日新聞社)。サラダ野菜と雑草、どちらも身近な存在すぎて、あらためて「植物」として意識することがなかっただけに、とても新鮮な気持ちになりました。


「サラダ野菜の植物史」はサラダでよく使われる、または今後使われてゆくであろう野菜をキク科、セリ科、アブラナ科などに分類し、各野菜がどのように生まれ、どのような経緯で食卓に登場するに至ったかなどが書かれています。私は、ゴボウがキク科、アスパラがユリ科とか、そういうレベルでも驚いてしまうほど野菜知識が低かったので、この本は第一章からへぇー!なるほど!と感心することばかりでした。オレンジ色の人参が登場したのは18世紀になってからで、それ以前は白、黄色、褐色、紫などが主流だった、タマネギは防腐剤としてミイラを作るときに腔所に詰められた、などなど身近な野菜が昔は全然違う姿をしていたり、違う扱われ方をしていたのを知ると不思議な気持ちになります。なんというか、よく知っていると思っていた友人の意外な過去を知らされた!って感じでしょうか。

また、人類は進化の過程で何を食べてきたのか・食の嗜好はいつできたのかという話しで、人間が生存競争で生き残るために苦味のある植物を好むようになったのではないか、という話しも興味深いものでした。
草食動物は一般的に苦味成分を含む植物を好まないらしく、砂漠や高山など極限環境における生産性の低い地域を見てみても、苦味成分を持つ植物を食べないのだそうです。しかし、人間はむしろ苦味成分を好んで食べるようなところがあります。これは食べられる植物が限られている中で、得意技を持たない人類が他の動物と競合するために、頭脳を使い、他の動物が食べないような野生植物を食べることを覚えたのではないか、と書いています。そしてこれは人類進化の過程だけでなく、飢饉など食糧難のときにも食べられる野生植物を探す努力がされている、とありました。
お腹が好いたらなんか食べられる草を。苦ければ苦みが減るように工夫して、かたければ柔らかくなるように工夫して。というのはとても納得がいきます。それと関係して、近年の栽培野菜や果物の甘みがどんどん増え、本来の植物の持つ苦味や青臭さなどが消されていっているのは、必要がなければ苦味は避けたいという動物的感覚が反映されているのかなあとも思いました。個人的には野菜や果物の糖度を不自然なまでに高くしてほしくはないですけどね。


「柳宗民の雑草ノオト」は、民芸運動の創始者・柳宗悦を父に持つ園芸研究家・柳宗民氏が60種類の季節の雑草について綴った本です。この本は「春」「夏」「秋」の3部で構成されているので、私は季節にあわせて少しづつ読む計画でいます。「冬」の章はありませんが、「春」のはじめには雑草は七草がゆでおなじみのナズナやハコベなどが紹介されているので、ひとまずそこだけ読みました。

ナズナは名前は知っていたけど、それがどんな植物なのか知りませんでした。しかし本のイラストを見てビックリ!あまりにも馴染み深い植物がそこにあったです。それは子供の頃に小さなハート型の葉っぱをシャラシャラとならして遊んだ草です。アメリカでもよく見かけるし、英語名のShepherd's purseというのは知っていたのですが、これがナズナのことだったとは!
ハコベは、昔は葉を乾燥させて粉末にしたものを塩と混ぜ、歯磨き粉として使っていたとか、歯痛止めとして使用されていたこともあるなど、興味深い話も書かれていました。ハコベは英語でChickweed。実はこの植物も英語名の方になじみがあり、これがハコベのことだったのか!と、あとから和名を知った植物です。かゆみや炎症などにもよいと言われている薬草で、実は一時こっそりと、かなりこの植物にはまっていた時期があります。ナズナ同様、ハコベも七草のイメージが強いかもしれませんが、手作りのオーラルケア用品や石けんなど活用すると楽しいと思います。

「雑草ノオト」のイラストは、三品隆司氏の植物画。ため息が出るほど美しいです。やっぱりこういう本には写真ではなく、美しいイラストがぴったりです。そして、丁寧に書かれた文章と丁寧に書かれたイラストをじっくり楽しむためにも、一気読みではなく、ちょっとづつちょっとづつ丁寧に読むのがいいんですよねぇ〜。

Monday, September 10, 2007

「草の海」

椎名誠の「草の海 モンゴル奥地への旅」(集英社文庫)を読み終えました。本当ならこういう旅ものの本は1日で集中的に読んで、その後2、3日どっぷり余韻につかり、自分も旅に行ってきたかのような充実感を味わいたいものです。しかしながら、現実は3行読んではコドモに邪魔され、半ページ読んではまたコドモの邪魔され。結局読み終わるまでに2ヶ月以上かかりました。しかもモンゴルの草原が写っていたカバーを途中でコドモがどこかへやってしまうし、まったくこの旅は子供に振り回され何を見たのか覚えてない、と言った状態です。

本に集中することはできませんでしたが、パーツパーツでぐぐっと引きつけられるところはありました。本の終わりの方に登場したニガヨモギの草原などはそのひとつです。ムングンモリトから6時間ほどのところにあるバヤンオーランという場所に到着すると一面にニガヨモギが広がり、「なんともいえぬやわらかくて清々しい香気に満ちている」というのです。この「やわらかくて清々しい香気」とは一体どんな香りなんでしょう?椎名氏は「一晩中この香りをかいで寝ていたのだから体にとてもいいのだろうな、と思わせるナニカがある。」と書いています。調べてみるとニガヨモギは英語でwormwood。健胃作用や強壮作用もあるけれど、薬にも毒にもなる強い成分を持つハーブのようで、写真を見ると、見たことあるようなないような、白っぽい草で黄色い花をつけていました。草餅を枕元に置いて寝るのとはちょっと(だいぶ?!)違うのでしょうが、ぜひともニガヨモギの草原の「香気」に包まれて寝てみたいものです。

そしてあとがきに書かれた椎名氏の言葉も深く心に残りました:

 生きている命がみんなそのことに一所懸命だ。人も動物も草も花もみんなてらいがなく生きていることに真剣だ。モンゴルとはつまりそういう国だ。

これには、(本を通して)モンゴルの旅をしそこねた私ですら、机をバンバン叩いて「その通り!」と叫びたいくらい強く共感しました。もちろんモンゴルに限らず、命とはそういうものなんじゃないかと思うのです。生きるというのは真剣なこと。植物にしても、花の色や香りは人を喜ばすためではなく、生きるための手段。地下で根を伸ばすことも、空に向かって茎を伸ばすことも生きるためなんですよね。

あとは余談ですが、アウトドア料理の名人、林(リン)さんが作る料理もおいしそう。ニガヨモギの香気同様、想像力をうーんとはたらかせて読みたいところです。

Friday, July 06, 2007

植物の辞典

注文していた本が届きました〜。
待ちに待っていた本のタイトルは「暮らしを支える植物の辞典」。著者はA.レウィントン、訳は光岡祐彦ほか。八坂書房の本です。私は90年に出版された英語版"Plants for People" by Anna Lewington(1990)を持っていて、和訳が出ないかと待っていたところ、ついに今年発売となったのです!
この本はサブタイトルにあるように「衣食住・医薬からバイオまで」ありとあらゆる面で、植物が資源としてどのように使われてきたか、また使われているかをカバーしています。辞典なので広く浅くという感じですが、それでも情報は満載。人間の暮らしにとって植物は欠くことのできない存在であることは頭で知っていても、この本を読むと、人間の依存度や身勝手さに驚きや不安すら感じます。
石けんや自然コスメに興味がある方におすすめなのは、1章の「植物できれいに」、3章の「植物で養う」、5章の「植物で癒す」。ちなみに英語ではオールカラーですが、日本語は白黒。植物の写真がたくさんあるので、カラーで見たい方は英語版もおすすめです。

上記の本と一緒に「私たちは本当に自然が好きか」(鹿島出版会)という本も買いました。タイトルを読んでどきっとして、そのまま購入を決めた本です。まだ読みかけなのですが、買って正解!とてもおもしろい本です!著者の塚本正司さんは、「みどり」がどう生きてきてきたか、私たちが「みどり」をどう扱ってきたか、またどうあるべきか、などを書いているのですが、あらゆる分野の「みどり」に関する資料や文献をたくさん引用し、わかりやすく丁寧に、そしてとても説得力を持って説明しています。そして一ページ一ページ読み進むごとに思うのは、「私たちは本当に自然が好きか?」というタイトル通りの疑問です。私のようにタイトルを見てどきっとした方には、きっとおもしろいと思いますよ〜。

Tuesday, April 24, 2007

spring is here!


ここ数日暖かくなり、空き缶に植えておいた野菜の種の芽が出てきました。ひとつはMexico Midgetというトマト。もうひとつはTom Thumbというマメ。トマトは60−70日で、マメは50−55日ほどで実がなるそう。今から楽しみです。

種を植えるまで遅い春を待ちながら、園芸熱を高めるべく本を読んでいました。1冊はカレル・チャペックの「園芸家12ヶ月」(中公文庫)。もう1冊はいとうせいこうの「ボタニカルライフ」(新潮文庫)。この2冊は園芸の実用書ではなく、園芸熱の本です。ちなみに、いとうせいこう氏によると「ボタニカルライフ」は「園芸家12ヶ月」に影響を受け書いた本だとか。内容を書いてしまうともったいないので・・とにかく園芸が好きな人も、これから好きになりそうな人も、石けん熱だけで十分!という人も、とってもおもしろい本なのでぜひ読んでみてください〜。