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Sunday, May 01, 2005

Topic of the Month 2005年5月

5月のトピックコールドプロセスで作る廃油の液体石けん
最後に廃油を使ったのは2002年6月のトピックです。
あのときは廃油がなかなかたまらなくて、100gというミニバッチに挑戦したのでした。
あれから月日は流れ、約3年たちました。
ヘソクリのごとくコッソリ&コツコツとためてきた廃油を
2005年5月、みごとな液体石けんへと花咲かせてみせましょうー。
どうぞご覧あれっ!




1 廃油がたまる。

3年分の廃油。どうです、いっぱいたまったでしょう(笑)
どんなオイルが入っているかまったく記憶がありません。
しかしそれでこそ廃油ってもんでしょう!
*左側のオイルは未使用のまま酸化。右側は天ぷらに使用しました。左の油の方が酸化臭が強いです。

2 ハーブをつけ込む

少しでも酸化臭をマスキングしようと、臭い消し系のハーブでつけ込みました。
でも意味なかった・・。
*ペパーミント、セージ、ローズマリー、ユーカリを入れました。

3 レシピをつくる。
ハーブを濾したあとのオイルを計量すると、ちょうど1300g
食用植物油のけん化価(カリ)をざっと調べたあと、少々過剰アルカリ気味にするため
0.195で計算することにしました。→ 1300 X 0.195 = 253.5
小数点を切り上げ、254gの苛性カリを使用します。
バッチサイズや材料の分量を書き出し、レシピの完成です。
廃油でつくる液体石けん素地(1300gバッチ)材料:
廃油 1300g
苛性カリ 254g
水 600g


4 コールドプロセスの石けん作り開始

常温のオイルに作りたてのアツアツ苛性カリ液を加えます。
*温度調節をしてないのは面倒だったからです。
ブレンダーで撹拌。
*泡立て器を使わないのも、やはり面倒だったからです・・。

ブレンダーのモーターが痛まない程度に休み休み撹拌しながら約8分。かなりもったりした生地になりました。
このときの生地温度は48.8度。うーん、まずまず理想です。


5 型入れ・保温
さて型入れです。しかし、どうせできるのは水に溶かすペースト。
別の型を用意せず、そのまま鍋ごと保温することにしました。
保温中は何度か生地をチェックし、分離しないようかき混ぜました。

6 希釈

保温後の石けん生地。
あたりまえですが、ホットプロセスのときよりも水分が多いのでベチャっとしています。


水を加えて希釈します。
500gの生地に1000gの水を加えてみました。ココナツベースのものより溶けにくいかも。
*お湯を使わなかったのは、やっぱり面倒だから。
半日放置したところ。結構溶け残りもありますが、液体の状態をチェックしたらいい感じだったので、これでOKにします。
*半日で希釈をやめたのもこれまた面倒だったからなんです。
液体石けんと溶け残り生地にわけました。溶け残りは300g。やはりココナツベースより溶けにくいかな。次回は200gでやってみよう。
*溶け残り分は次回の希釈に使います。

7 マスキング
やはり気になります、廃油の臭い。そこで精油でマスキングすることにしました。
液体石けんは約1200g。そこに小さじ1.5の精油を加えることにしました。
精油はペパーミント小さじ0.5、アニス小さじ0.5、シナモンリーフ小さじ0.25、パチュリ小さじ0.25。
我ながら、妊婦とは思えない精油のチョイス。でもいいんです、油臭いより。
*他の妊婦さんはどうぞ真似しないでください。
マスキングは成功。ディープな臭いはディープな精油で抑えるに限ります!
単一ではクセのあるスパイス系やパチュリの精油がうまい具合に油臭さを抑えてくれました。
前に出ているのはペパーミントのすっきり感なので、清潔感のある廃油石けんになりましたー。

8 泡立て・使い心地

ソフトオイルのみですが、しっかり泡が立ちました!
昨日作ったばかりだけど、肌がつっぱることもありません。


9 ボトル分け

使う分だけ容器に移して、できあがり。
レンジ回りや流しのお掃除に使います。
*だけどきっと、こっそり顔も洗ってみることでしょう・・。



後書き
スクロールダウンが大変だったと思いますが、今月のトピックはいかがでしたか?
液体石けんをすごいいい加減に作ってるなーと思いませんでしたか?そう思ってもらえたらこのトピックを作った甲斐があるってもんです。石けん作りの核はあくまでも油とアルカリが一緒になること。それは固形でも液体でも変わりません。奥が深くとも、基本はとってもシンプルなんです。しかし、周りの部分が果てしないためときどき何をしているのか見失ってしまうことがあるんですよね。要は油とアルカリが混ざればいいんです。あれこれ難しく考えずシンプルにね。

Saturday, May 01, 2004

Topic of the Month 2004年5月

5月のトピック
~オイルについて思うこと2~

ええと、前回は去年の8月に
ココアバターとココナツオイルについて書いたところで
息切れしたんですよね。
今月はその続きということで・・。
材料に対する固定観念に疑問をなげかける
超私的なエッセイです。


グレープシードオイルは酸化しやすい、という固定観念
確かに酸化しやすいです、オイルは。でもグレープシードオイルを入れた石けんはどうでしょう?それはレシピ次第です。油が酸化しやすいことがわかっているなら、酸化しにくいレシピを作りましょう。オイルの分量やディスカウントもそうなのですが、大切なのはオプションです。オプション入り石けんって、オプション無し石けんより酸化が遅いと思いませんか?すべてのオプション材料がそうとは言いませんが、例えばクレイなどの粉ものとか、例えば精油やフレグランスオイルなどの香料を使うと、酸化しにくいような気がします。私が個人的にかなり違いが出ると思うのはインフューズオイルです。グレープシードオイルでは試したことないのですが、他のオイルでは違いを感じたので、たぶんいけるのではないかと。あと水以外の液体(コーヒー、ハーブティなど)を使っても酸化が遅くなるように思います。
上記のことはすべて温度管理や保管をきちっとした場合です。そしてあくまでも私の個人的感想です。
油脂類のオプション(スーパーファット、乳製品類)に関してはどうだかわからないです。

ラードが毛穴をふさぐ、という誤解
これは誤解かなあと思うのです。少なくとも私の知っている限りでは、そのような情報は読んだことがありません。たぶん牛脂と混乱しているのでしょう。ラードについては、コスメ材料の辞書「A Consumer's Dictionary of Cosmetic Ingredients 5th edition (Ruth Winter, M.S., Three Rivers Press.1999) 」に書かれているので、以下に訳をつけます。私の訳では信じられないという方は、ページ番号を付けておきますので、ご確認ください。
「ラード・皮膚に浸透しやすく、潤滑油やエモリアント剤として使われる他、シェービングクリーム、石けん、その他のさまざまな化粧クリームの基剤として使用されている。豚の腹部からとれる内脂肪を精製したもの。やわらかく、白く、なめらかな脂で、独特のにおいがわずかにあり、味はしない。知られている毒性はなし。」(p272)
ラードに関してはそういうことです。
ちなみに牛脂(&羊脂)で引いてみると、「湿疹やにきびを起こすことがある」とあります。 (p427)
*しかし「現在、化粧品製法で使われているのは安全である」と続いて書かれています。
ついでにオリーブオイルを引くと、「アレルギー反応を起こすことがある」と書かれています。(p321)
たぶん牛脂の記述を読むと「やっぱり毛穴をふせぐんだ!ちょっとこの脂は使いたくないな。」と思うのではないでしょうか。では「オリーブオイルもアレルギー出たら嫌だし、使いたくないなあ。」と思いますか?牛脂=いつでも毛穴をふさぐのではなく、そういうケースもあるということですよね。オリーブオイルもそうです。動物性だから危険度が高いということはないですよ。動物・植物にかかわらず、スキンケアの材料としてどちらも注意を持って使う必要があり、使ってみて肌に支障がなければ安全だ、ということです。

高いオイルほど効果がある、いいオイルをたくさん入れるほど効果がある、という固定観念
うまく言えないけど、私はそうは思わないです。信じる信じないの世界ですが。
手作り石けんってある意味「夢」ですよね。何を信じるか、何をたくすか。
私は汚れを洗うことができて、ちょっといい気分になれればいいかな、と思っています。
本などでも書いたのですが、肌は自分で潤うことができるし、肌は自分で元気になろうとするちからを持っていると信じています。それ以上のことを石けんがすると、肌が怠けてしまう気がするんです。まあ、怠け者の私に似て、私の肌も相当怠け者だからかもしれませんが。肌だけでなく、生き物は「いっぱいにはちょっと足りない」のが生理的に好きなんじゃないかなあって思うのです。ご飯だって腹八分目って言うしね。なんでも満たしすぎると駄目になってしまうような気がします。
もし使うとしたら、高価なオイルをレシピを配合するときに考えることは、最大限のちからを引き出す最小限の分量です。それがいちばんピシっと決まる気がするんですよね。多すぎると材料の欠点も出やすいので、なんというかピントがずれて、だらけてしまうような気がします。もちろん少なすぎると入れたかどうかわからないけれど(笑)
あくまでも私的な好みですけれどね。

オイルについて思うこと
手作り石けんにおいて、オイルはみな平等、各々いろんな可能性を持っています。配合の分量や合わせ方によって、欠点も補えるし個性も引き出せる。つまりは作り手次第ということ。使う前からこのオイルはよくないと決めつけてしまうのは、石けん作りの可能性を狭くしてしまうことになりませんか?試行錯誤しながら自分でじっくり付き合うからこそ、オイルのよさがじわじわとわかってきます。もちろんオイルには長所だけでなく欠点もあるけれど、だからこそ長く付き合っても、いろんな発見があるのです。この欠点を補うためにはどうレシピを作ったらいいかなと考えれば考えるほど、オイルのことを知っていきますよ。
私は動物派でも植物派でもありません。ラード派でもパーム派でもオリーブ派でもココ派でもなんでもないです。私にとってすべての材料はそれぞれが個性があるもの、というだけです。どれを否定するわけでも、どれを極端に推進するわけでもありません。
なんだかうまくまとめられないから、ここで終わりっ(笑)


後書き
ということで、オイルについて思うこと2でした。
私の思うことは私の思うこと。同意しなくても結構です。これがオイルについて考えるきっかけとなれば、それだけでうれしいです。

Thursday, April 01, 2004

Topic of the Month 2004年4月

4月のトピック
~いろんなモールドを使ってみたよ~

どうもー。先月はすみませんでした。
3月10日にアメリカに戻ってきて、
時差ボケが完璧になおったのはサマータイム(4月4日)のあと。
みんなが時計をずらしたおかげで、私はあと一歩の調整を
自ら努力することなく、達成したわけです。
サマータイム、ありがとう!(笑)


さて、今月のトピックは石けんの型です。私にとって、型は石けん作りの中で永遠の課題。しかし、いろんな型を使ってみると、逆にその試練がおもしろかったりします。例えば、形はかわいいけれど石けんが出しにくい型。出しやすくするにはどんなレシピにしよう?とか。そんなわけで、今月は私のモールド体験。家にあった物をモールドにしちゃえ!と、石けん作りにチャレンジしてみました。
1.家にあったものはこんなもの。

(1)プラスチック空き容器A
柔軟性がある。
筒型のため、ジェル化させやすい。

(2)シリコンモールド
柔軟性がある。
熱に強いのでジェル化も可能。
プリングルス三角容器(左)
ハーシーズココア(中央)
コンタクトレンズ溶液60mlサイズ(右)
無印の氷型(左)
製菓用型(右)


(3)プラスチック空き容器B
柔軟性がない。
小さいので熱がすぐ逃げる。

(4)プラスチック空き容器C
柔軟性がある。
熱に弱い。
もずくの入ってたカップ(上)
計量スプーン(右)
ごま豆腐の入っていた容器(下)
コーヒーに付いてたスプーン(左)
クッキーの入っていた容器(左)
カレールーの容器(右)

2.型を考えてレシピを決める。
(1)と(2)はジェル化ができる=石けんにしまりが出るのと、型がそのものが柔軟なので、オイルの配合は以下のようにしました。石けんはしっかりした固さを保ちつつ、フレキシブルで扱いやすい状態です。
(1)のレシピ:
オリーブ 150g
パーム 200g
ココナツ 150g
水 170g
苛性ソーダ 70g
乾燥あんの粉末 大さじ1
ユズFO
(2)のレシピ:
オリーブ 150g
パーム 200g
ココナツ 150g
水 170g
苛性ソーダ 70g
乾燥すぎなの粉末 小さじ2
ペパーミントEO&キウイFO。
オプションとして両方とも粉末を使いました。粉末を使うと若干「身がしまる」ように思います。粉の種類によって、状態は違いますが、粒子が細かい方が、しまり方がいい感じです(たくさん入れるからかな?)。上のレシピなら、(1)の乾燥あんの方が身がしまるでしょう。
油をインフューズさせたり、水の代わりにハーブティなどを使っても、できあがりの石けんが(入れないときより)しまりますよね。ただし、脂肪分の多いものは(粉でも液体でも)一概にそうとは言えないような・・、温度にもよるし・・・もう少し複雑な気がします。
(3)と(4)はジェル化をさせない=生地のしまりが悪いので、固さのあるレシピにしました。
(3)&(4)のレシピ:
パーム 350g
ココナツ 100g
ココアバター 50g
水 170g
苛性ソーダ 70g
シナモンパウダー小さじ1くらい?
ココナツレモングラスFO
ジェル化させない=生地のしまりが悪い、と書きましたが、ジェル化しなくても反応熱がしばらく続ければ、生地にしまりが出ます。今回はこれをねらってます!
3.そんなわけで石けんができました。
できた石けん(1)~(4)はすべて、冷凍庫で2時間凍らせてから、型出しをしました。
(1)プラスチック空き容器A
筒型はすべてジェル化しました。60mlの小さいのも、大きい型の間に入れておいたらジェル化しました。

プリングルスとコンタクトレンズの容器は底が平らでなく、石けんが出にくいので、底をカットして、中味を押し出しました。
プリングルスの底から約2.5cmの部分が胴体より広いため、このように別に取り出しました。
ココアの容器は底の部分が平らなのできれいに出るはず!そう思い、お湯を1分くらいあてたら、するっと抜けました。

筒型というのは、底の方に空気が入りにくいんです。ですから、凍らせることで石けんを縮めて、型と石けん生地の間にすき間を作ります。冷凍庫から出したら、容器を横にして手でころころをころがします。少し柔軟性のある石けんの場合、ころがすことで石けんが型から離れ、空気が入っていきやすいようです。それから底の部分に湯をあてるのも効果的です。
底が凹凸があり石けんが出にくいときや、石けんが底にくっついて取れないとき(ソフトオイルの多い石けんに多い)などは、底をカットしてしまうのがいちばんです。

(2)シリコンモールド
石けんは部分的にジェル化しました。ジェル化してない部分はやわらかいままです。シリコンモールドは柔軟なので、簡単に石けんを押し出すことができますが、石けんがやわらかいと形がくずれるので、今回は冷凍しました。
顔・・・ですかね?(笑)
上の丸いのは無印の氷型。中央の菱形は氷型の中央部分に流れ込んでしまった石けん。偶然にもかわいいのができました。
下の四角いのは製菓型です。
(3)&(4)プラスチック空き容器B&C
全くジェル化してません。が!ねらい通り、反応熱だけは3~5時間くらいゆったりと続きました。
型に流したときの生地の温度は32℃、室温はおそらく23℃くらい、石けんは新聞と新聞の間にはさんで保温。小さい容器で3時間、大きめのものは5時間以上、石けん生地はなまぬるい暖かさを保ちました。やったね、新聞!!
翌日すでに固くなっていた石けんを2時間冷凍し、型出し。どれもすぐにポンッときれいに抜けました。型も折れたり曲がったりしていないので、すべて再利用可能です。
チビッコ石けん。Bの型はプラスチックが固く柔軟性が無いので、石けんがやわらかいと全く出てきません。今回のように石けんをガッチリ固くして、ポンッと押し出すのがいいようです。凍っているので白っぽいけれど、本当はシナモン色です。
スプーンのモールドはかわいいのができることを発見!スプーン集めるか?!
Cの型はペラペラしてるので、石けんを押し出す力がありません。しかし、固いレシピ&しっかり冷凍したら、型がペラリとはがれるようにきれいに型出しできました。
底の模様がかわいいよぅー。クッキーの方は、メリンダ・コスのsalad days soapをイメージしたんだ~。カレールーのは昔から大好きな型。どちらも大満足!
というわけで、どれも型出し成功しましたー。わーい。
モールドのクセを知って、それに合わせたレシピや型出し方を考えれば、使える型がうーんと広がります。
ぜひぜひお試しを!

Wednesday, October 01, 2003

Topic of the Month 2003年10月



10月のトピック
~ステアリン酸で乳化剤を作ったみたよ~興味本位で買ってしまい、結局いちどしか使わない。
そんな材料はありませんか?
私の場合、それはステアリン酸。
6年前に購入し、一回だけ石けん使ってそれっきり。
今日はそれを使っちゃいます!


前置き
乳化について調べていたら、"A Consumer's Dictionary of Cosmetic Ingredients (5th edition)" (by Ruth Winter, M.S., Three Rivers Press) におもしろいことが書いてありました。p187の下の部分をいい加減に訳してみると、「化粧品で一般的に使われる乳化剤はステアリン酸カリウムやステアリン酸ナトリウムなどのステアリン酸石けん・・・」とあります。
それを読んで思わず、「なぬっ?!それならステアリン酸、使えるチャーンス!」(笑)
ということで実験してみました~。

STEP1 まずはステアリン酸石けんを作ってみたよ。
ステアリン酸石けん(バッチサイズ 100g)
材料:
ステアリン酸 100g
水 35g
苛性ソーダ 14g
基本的な作り方:
苛性ソーダを水に入れ、それを溶かしたステアリン酸に入れる。
作り方はホットプロセス。

プロセスはこんな感じです。

鍋にステアリン酸を入れ、温める。溶けたら、苛性ソーダ水を加える。
写真は苛性ソーダ水を加えた直後。おそろしいほど急激にかたまり始めました。

とりあえず弱火(直火)で少しホットプロセス。
ステアリン酸と苛性ソーダ水を混ぜてから、3分くらいしたら写真のようになりました。ということで、撹拌3分にて、ホットプロセス終了(笑)
いちおう、余熱で2分ほどさらに撹拌しました。←たぶん心理的な問題。

いちおう型入れ。固さがあるので、5分後に型出し。
まだホカホカしています~。
ステアリン酸石けんのできあがり!

石けんを作りはじめてから10分後。もう洗っています(笑)
手で洗ってもビミョーな泡しか出なかった。手はぬるぬるするけれど、ピリピリはしませんでした。
スポンジを使ったら、写真のような泡が立ちました。なかなかよろしい!

STEP2 ステアリン酸石けんで乳化クリームを作ってみたよ。
乳化クリーム(50g)
材料:
アプリコットカーネルオイル 25g
水 20g
ステアリン酸石けん 5g
基本的な作り方:
ステアリン酸石けんは細かくして水と混ぜ、オイルに加える。
作り方は湯煎。
*上記の分量は、乳化のしやすさを考えて決めました。クリームとしての使いやすさを追及するなら、水分を増やしたり、ステアリン酸石けんを減らしたりして、好みで調節してみてください。そのほうがなめらかになると思います。ちなみにオイルはなんでもオーケーです。
プロセスはこんな感じです。

ステアリン酸石けんを水に入れ湯煎。アプリコットカーネルオイルも湯煎。
石けんが溶けたら、水分とオイルを火からおろす。
水分をオイルに加え、粗熱が取れるまでひたすらスプーンで混ぜる。←大事!
熱が冷めてくると、クリーム生地がもったりして写真のようになります。
かなりおいしそう!


容器に入れたクリームとステアリン酸石けん。
クリームを塗った感じはなかなかよかったです。


後書き
うーん。ステアリン酸を使い切ってうれしい~。
もともとステアリン酸は、みつろうと同じようにクリームの固さを出すために使われるものです。固さを出すというのは、乳化の分離を防ぐのに役立つのですが、固める=乳化するではありません。だけど、ステアリン酸を石けんにしてしまうことで、乳化する+固める、とふたつの働きをしているのですね。ステアリン酸石けんは、洗う石けんとしては使いにくそうだけど、乳化剤としては一石二鳥でいい感じです。

Friday, August 01, 2003

Topic of the Month 2003年8月

8月のトピック
~オイルについて思うこと~

石けん作りをしてゆくと、「オリーブオイルはしっとり」「ココナツオイルは泡立ちがよい」など
オイルに関する知識や理解が深くなってきますよね。
だけどそれが逆に固定観念になって、オイルの使い方を限定してしまうのでは?
今月は、そんな疑問からスタートして、私が考えていることを私的に私的に書いてみました。
これは私的な考えを書いただけですから、「答え」ではありませんよ。
そのことだけ頭のすみに置いてから、どうぞお読みください。


1.「ココアバター入り石けんは重い」という固定観念
ココアバターはそのまま肌に塗ってもわかるように、かなりリッチな油脂です。そのせいで、ココアバターを加えて作った石けんは超しっとり、夏に使うにはちょっとヘビーかな、と思っている方もたくさんいるでしょう。
では夏向けにはならないのかというと、そんなことはないと思います。ココアバターは他の保湿系の油脂よりも何倍もしっとりしていますから、他の保湿オイルと組み合わせると「しっとり+超しっとり=めちゃめちゃしっとり」という足し算になりますね!もちろん配合する割合にもよりますが、例えばソフトオイルを40%入れた石けんにココアバターを配合したものは、重たいと感じる石けんができるような気がします。
では、どうしたらココアバター入りの重くない石けんができるかというと、ソフトオイルを使わないことです。ココアバターは少量(例えばバッチサイズの5~10%程度)でしっかりと保湿感を出せるので、比較的高価なソフトオイルを40%も50%も入れるより、かなり経済的なレシピになりますよ。そして保湿の度合は、ココアバターの分量のみで調節すればいいので、ソフトオイルと組み合わせるよりも、レシピが組み立てやすいと思います。残りはパームとココナツを使いますが、ソフトオイルが無い分、必然的に分量が増えますから、結果として硬くて溶けにくく、泡立ち&泡持ちのよい石けんになると思います。
ソフトオイル抜きココアバター石けん、ぜひぜひお試しあれ!

2.「ココナツオイルは刺激がある」という固定観念
ココナツオイルは、人によっては合わない場合があるので、これは固定観念というよりは事実でしょう。ただ、「ココナツオイル=刺激」と頭ごなしに決め付けてしまうのは間違っていると思います。まず最初に、「刺激がある」という表現がときとして曖昧に使われている気がします。そして次に、ココナツオイルの刺激物がいつも含まれているかというと、必ずしもそうではないからです。以下、このふたつの点を考えてみました。
・刺激とは?
「刺激」の解釈のひとつとして「乾燥=刺激」と混同している場合があるように思います。例えば、ココナツオイルは皮脂を取りすぎて肌への刺激となる、というような表現は、ココナツオイルの洗浄力が肌の乾燥へつながるという意味なのでしょう。一般的には、乾燥を防ぐために、配合を20%や30%以下にとどめる方法が使われているようですが、乾燥だけが問題ならば、これに限定する必要はありません。例えば、ココナツオイルは50%配合していても、精製水の代わりにミルクを使えば、しっとりした石けんになります。メリンダ・コスのhandmade soap bookの中には、ココナツオイルとココアバターの配合が4:1のレシピがありますが、とてもしっとりした洗い心地の石けんになりましたよ。乾燥肌の私が冬に使っても満足のレシピでした。(ただこの石けんは硬い割りに減りが早いので、私ならここにパーム/ラードを入れてしまうかも。)どちらにしても、洗浄により皮脂が取られ過ぎないように、少し重めに過剰油脂を加えるやり方です。
もうひとつの「刺激」の解釈としては、ココナツオイルが肌に合わない場合です。これはカプリル酸/カプリン酸というココナツオイルに含まれる脂肪酸が肌に合わず、結果として刺激を感じる、ということですね。肌に合わないのは仕方がないので、この場合は、ココナツオイルを使わないか極力控えるしかないでしょう。
しかし、仮に肌に合わない人でも、全てのココナツオイルが刺激かというとそうではありません。ココナツオイルにはいろんな種類があり、例えば、アメリカで売られているココナツオイルの中には、"RBD"と書かれているものがあります。これは"refined, bleached, deodorized"の略で、精製、漂白、脱臭をしたココナツオイルという意味です。このタイプのココナツオイルは、精製のときにカプリル酸/カプリン酸が抜かれているんですよ。もしカプリル/カプリン酸が刺激の原因となるならば、精製されたココナツオイルでは刺激を感じないはずです。ちなみに日本で販売されているココナツオイルは、カプリル酸/カプリン酸が抜かれているものはないようなので、もしチャンスがあれば、アメリカのRBDココナツオイルと使い比べてはいかがでしょうか?
*2004年9月現在 RBDココナツオイルを取り扱っているショップは日本でもあります。
RBDココナツオイルは、(おそらく石けん用として)フィリピンやマレーシアで精製され、アメリカに輸入されたものだと思います。フィリピンのココナツオイル会社のサイトを見ていたら、ココナツオイルの精製過程を図で示しているものがあり、カプリル酸/カプリン酸が除去されていました。抜かれた脂肪酸の方は、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、またはフラクショネーティッドココナツオイルという名前で、エモリアント剤として数多くの化粧品類に使用されています。
石けんでは刺激性があると言われているカプリル酸/カプリン酸ですが、化粧品類の使用においては問題がないようです。例えば、フレグランスジャーナル社「化粧品油脂の科学」では「毒性が低く刺激性がないので、外用医薬品の軟膏基剤としても用いられる。」と書かれています(p106)。また、"A consumer's Dictionary of Cosmetic Ingredients"では、カプリル酸、カプリン酸ともに" No Known Toxicity"(知られている毒性はなし)と表記されています。
ココナツオイルってすごく馴染みがあるようだけど、実は意外に知らないことが多いですよね。
私も少し調べものしただけで、書き切れないほどたくさんのバリエーションを発見して、頭を抱えてしまいました。ここに記したのはほんの一部です。でももう体力が続かないので、ここでいきなり終わります。

後書き
もっと書こうと思ったけど、もう限界~。
結局、ふたつの油脂だけ書いて、すでにへろへろです。
またいずれ機会を見て、続編を書こうと思います。
トピックに協力してくださったゆみこさん。心から感謝します。


Sunday, June 01, 2003

Topic of the Month 2003年6月

6月のトピック
~コールドプロセス VS ホットプロセス~あ~、いつのまにか6月になっていたー!!<言い訳


よくある質問の中に「コールドプロセスとホットプロセスの違いは?」というのがあります。答えは簡単なようで複雑。白黒はっきりしているようで、実はグレイな部分が多い。まるで石けん作りそのものみたいですねー。でもそれならそれでいいでしょう。とにかく比べてみましょうよっ。<やる気!
(1) ホットプロセスとは?
コールドプロセスと比べる前に、まずはホットプロセスとは具体的にどのような作り方をするのか、どのようなバリエーションがあるのかを書きたいと思います(あくまでも手作り石けんの場合です)。これも白黒はっきりしてない部分が多いのですが、私の知識の範囲内で書いてみます~。
作り方:
Step1.苛性ソーダを水に入れる。
Step2.油脂を配合し、溶かす。
Step3.苛性ソーダ水を油脂に入れる。
Step4.撹拌開始。
バリエーション1:撹拌して、生地がある程度混ざってから(またはトレースが出てから)、Step5に進む。
バリエーション2:撹拌とStep5を同時進行。
Step5.人工的に熱を加え、石けん生地の鹸化を進める。
バリエーション1:直火の弱火
バリエーション2:湯煎
バリエーション3:湯煎と見せかけて、実は蒸気が当たっているだけ。<うちの鍋
バリエーション4:クロックポット(別名slow cooker)なるものを使う<電気鍋です
バリエーション5:オーブンを使う。
バリエーション6:その他、火や電気を使い熱を加えるものならなんでも。
Step6.生地がぼてぼて&もさもさしてきたら型入れ。生地の状態はマッシュポテトのような感じ。

これは200年8月のトピックで作った液体石けんの生地。
固形石けんでもだいたいこんな感じです。でももうちょっとふわっとしてるかなぁ。
Step7.生地が固まったら型出し。乾燥。
バリエーション:型に入れずに、冷めてきた生地をこねこねして造形することもできます。
(2)コールドプロセスとの違いは?
違い1:苛性ソーダ水と溶かした油の温度調節
コールドプロセスではある程度の温度調節をした方が作りやすいと思います。温度が低すぎると、固形油脂が鹸化前に固まり出したり(偽トレース)、逆に温度が高すぎると生地が分離してしまいます。
ホットプロセスでは、温度調節はしなくてもオーケー。所詮すぐに熱を加えてしまうので、温度をはかる必要もないと思います。(もちろん熱すぎて扱いにくかったり、やけどを防ぐためにも、苛性ソーダ水はほんの5分でも冷ました方がいいと思います。)
違い2:撹拌と熱の役割
コールドプロセスでは、撹拌は主役。最初の10分なり20分なり、しっかり生地を混ぜることが鹸化を進めるきっかけとなります。そして、保温中に生地が分離しないくらいもったりさせること(→トレースを出すこと)も大切です。そこに熱があればなおさらよいのですが、撹拌の方がメインのように思います。極端なケースだと、撹拌をしっかりしていれば、熱が上がらなくてもそれなりに石けんになって固まってくれますよね。
それに対して、ホットプロセスでは鹸化を促進させるものは、熱です。撹拌はどちらかというと脇役。たまにぐるりと混ぜるくらいでも石けんになります。例えば、しっかりトレースを出しても、ホットプロセスで急激に熱が加わると、生地がまた分離してしまったりしますよね(ちなみに、ゆっくりと低めの温度で温め続けるとホットプロセスでも分離はしません。)どちらにしても、石けん生地にある水分はかなり蒸発するので、もったりとした生地ができあがります。
違い3:できあがった石けんの違いは?
見ためは違います。コールドプロセス石けんは表面がなめらかです。ホットプロセスは面が粗いというか・・。豆腐に例えると、コールドプロセスは絹ごし、ホットプロセスは木綿です。使用感は、十分に乾燥させたものなら、これと言って違わないような気がしますー。<私だけかも?!
(3)コールドとホットの微妙なライン
先ほど、電気や火で人工的に熱を加えると書きましたが、それをコールドプロセスに応用したらどうでしょう?それはホットプロセスになるのでしょうか?例えば、撹拌中に冷えてしまった生地を直火で温めたら?保温中にこたつや電気カーペットで温めたら?
答えはノーです。確かに外から熱を加えていますが、それはホットプロセスとは呼びません。ホットプロセスの場合は、石けん生地に外から熱を加えることによって、鹸化を進めますが、それと同時にマッシュポテト状になるまで水分の蒸発もさせます。コールドプロセスの場合、乾燥させるのはあくまでも型出し後のみですよね。


後書き
さて、どうでしたか?わりとさくっと比べてしまいました。物足りなかったらごめんなさい。
調べ物もせず、自分の思うように書いてしまいました。ほとんど主観です。大丈夫かな・・。
勝手な解釈&偏見に満ちているかもしれないけれど、参考になったならうれしいです。
石けん作りってつまりは「鹸化」なんですよね。それをどうやってするか。それだけなんです。
油脂、アルカリ、水、熱、撹拌、そして反応。シンプルな材料のシンプルなプロセス。
全てが全てにつながっていて、そのどれかが微妙に変わると他も全て変わる。
だから限りなく深くて、限りなく複雑なんですね。
ミクロマンになって、その世界をのぞけたらいいのにー。(メルモちゃんでもいいぞっ)

Sunday, September 01, 2002

Topic of the Month 2002年9月

9月のトピック
手作り石けんのpHに関する超超超私的なエッセイもう9月かぁ。
9月と言えば、秋。
秋と言えば、夜長。
夜長と言えば、あれこれ考える。
あれこれ考えると言えば、石けん。
石けんと言えば・・・ホームページ。
ホームページと言えば、今月のトピック。
今月のトピックと言えば、もう9月かぁ。
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前書き
エッセイと言えば私的に決まってる。それをナゼ「超超超私的」って?
それは言葉のパワーのせいです。言葉とは、ときとしてそれの持つ意味以上に大きくなってしまうもの。だから「超超超私的」で駄目押し!(笑)ここに書くことは、あくまでも自分が勝手に思ったことです。どうぞそれ以上に大きく取らないでください。マニュアルとかバイブルと言われる完全無欠でオールマイティなものを私は目指していません(そんなの絶対無理)。このエッセイを書く目的は、いつも当り前に思っていることを違う視点から見たり、普段あんまり考えていないことたまには考えてみよう、というだけです。このエッセイをきっかけに、あれこれ考えていただければそれで大満足。そして自分のスタンスは自分で選択できるのだということを忘れないでください。
それからこのトピックは一般の方に向けて書きました。化学を専門にしている方向けではありません。
では本題へ。


手作り石けんのpHはなんのためにはかっているんだろう?
これは私の素朴な疑問です。pHをはかるということは、何かを知るため。何かとは手作り石けんの場合、アルカリの強さですよね。ではアルカリの数値を知ることで一体何がわかるんでしょう?これには「肌に対する刺激」と答えが返ってきます。本当に使える石けんになっているかな?肌がピリピリしたらどうしよう!自分が作った石けんを目の前にして、そんな不安がよぎることがありますよね。だからpHを測定すれば、刺激があるかどうかの目安となる訳でしょう。しかしこの場合の「アルカリ」と「刺激」は果たしてイコールなんでしょうか?
一般的に知られているように、石けんのpHは10前後です。それに対して低刺激を宣伝文句にしている市販の洗顔剤は、肌のpHに近い弱酸性の商品に代表されるように、石けんよりpHの低いものばかり。もしアルカリ=肌への刺激という公式が正しいのなら、手作り石けんは市販の洗顔剤よりはるかに刺激が強いことになります。そしてpH6の市販品に比べたら、手作りせっけんがpH9.5なのか10.5なのかという違いは、どちらにしても刺激が強いということになり、あまり意味をなさないような気がします。しかし手作り石けんを使い始めたきっかけを尋ねると、多くの人が「市販の洗顔剤が肌にあわず刺激を感じたから」と答えます。そして刺激の原因として、防腐剤や香料など合成添加物を挙げています。そして石けん派の意見として、「弱酸性」や「pHが低い」はキャッチーな宣伝文句にすぎず、(pHが10前後あっても)石けんは合成のものより肌に優しい、と主張しています。
また「刺激」というのはとても主観的なものです。例えば、普通肌のAさんと敏感肌のBさん。同じものを使ったら、Aさんは問題なく、Bさんは刺激を感じた、ということがよくありますよね。このふたりに石けんをあげるときに、「この石けんのpHは9だから刺激はないと思う。」とは言えるでしょうか?実際は、「この石けんにはこれとこれとこれが入っている」というように材料を刺激の目安として伝えますよね。また同じ人間でもその日の体調によって肌が違います。先週はこの石けんで調子がよかったのに今日はつっぱるなーと言うことありませんか?きっと石けんのpHは同じ数値か、もしくは先週よりちょっと下がっているかもしれません。このような点から考えると、実際に肌に感じる刺激はアルカリうんぬんというより、原材料の種類や個人の肌に左右されているように思います。
となるとここでまた素朴な疑問です。
手作り石けんのpHはなんのためにはかっているんだろう?
未反応の苛性ソーダがあったら危ないから。pH10ならいいけど、pH13だったらコワイ!と答える人がいるでしょう。
私の経験から言うと、未反応の苛性ソーダの可能性は(1)そのまま白い結晶として石けんの中に残るか、(2)オイルが激しく分離するかどちらかです。(1)の場合は、ナイフでカットするとゴリゴリと当たります。(2)の場合は、石けん生地の表面が厚い液体の層で覆われています。原因は、苛性ソーダを誤って多く入れすぎたか、撹拌不足によるもので、どちらの場合も型出し後に普通の石けんに見えないのが特徴です。(普通=常識で考える範囲で)
つまりpHをはかる以前にアブナそうな石けんはアブナく見えます。ごく普通に過剰油脂を残して作り、一晩くらい保温して、1日以上たってごく普通にカットできる石けんは、過剰アルカリでトラブルがあるとは考えにくいと思うのです。ちなみに石けんが柔らかいというのは油脂の問題なので、石けんが柔らかいからと言う理由で過剰アルカリを心配する必要は全くありません。保温中にジェル化した方が鹸化の進み具合が早いのは確かだと思いますが、ジェル化していない石けんでも型出し後に手を洗って肌が溶け出すことはないと思います。(粘膜は刺激を感じることがあります。だけど石けんをいきなり目や生傷に入れたりする人はいないですよね。)
さあ、またここで素朴な疑問です。
手作り石けんのpHはなんのためにはかっているんだろう?
石けんのpHを時間を置いてはかってみると、型出し後が一番高く、時間がたつにつれpHが低くなる。事実、石けんは何か月も乾燥させた方がうーんとマイルドになっている。だからやっぱりアルカリが低い方がマイルドという目安になる。そう答える人もいるでしょう。
確かに時間がたった石けんはマイルドだという意見をよく聞くし、私も同じように感じます。しかし型出し後から2ヵ月後のpHの変化はどれくらいなんでしょう?仮に10.5から9.5くらいに下がったとしたら、あまり大きな違いはないような気がします。ましてや、熟成して3ヵ月後と1年後ではきっとほとんどpHは変わらないと思うのです。だけど寝かせれば寝かせるほどマイルドになると思うのはなぜなんでしょう?
さて、ここからは受け売りです。
型出し直後の石けんとたっぷり寝かせた石けんの大きな違いは、水分の量です。水分は、苛性ソーダと油脂を反応させる媒体として使いますが、一旦反応が終われば用無しなので、乾燥して飛ばしてしまいますよね。一説によると、型出し直後の石けんは水分が多く残っているため肌にたくさん付きやすく、余分な皮脂を取られてしまうとか。それに対し、しっかり乾燥させた石けんは肌に石けん分が付きにくいのでマイルドに感じるそうです。いくつかのMLでチラホラと聞いた話しで真実のほどは知りませんが、熟成中の一番の大きな変化が水分の量ということを考えると納得がいくように思います。それから、ジェル化した石けんはジェル化していないものより保温中に水分が飛びます。温度と鹸化スピードの関係もあるでしょうが、水分の量的に考えても型出し直後はジェル化石けんの方がマイルドというのは当てはまりますよね。もちろん「マイルド」は主観的なものだし、油脂の種類にもよるし、私の単なる憶測で全然化学的ではないのですが。
最後に再び素朴な疑問です。
手作り石けんのpHはなんのためにはかっているんだろう?
あなたの場合はどうですか?
私は上の理由で、手作り石けんのpHをはかっても、刺激とかマイルド感を知る目安になるとは思いません。(もし違いが出るのであれば)オプションやディスカウントによるpHの違いを化学的にはかるのはおもしろいかもしれませんが、もしそうするなら、ちょっとフンパツして正確にはかれる測定機をゲットした方がいいように思うのです。せっかくサイエンスをツールとして使うのなら、微妙な数値を細かくチェックできるサイエンスの良さをしっかり利用するのがいいと思います。
私もいつか買っちゃおうかなー。<そう言いながら本ばかり買う。



後書き
何度も言いますが、これは超超超私的なエッセイ。
違った意見もどんどん聞きたいです。そうして理解を深めることで石けん作りがますますおもしろくなっていきます。
いつも言うけど、世の中に絶対的な答えや完璧な考えなどありません(←私の中ではね)。不完全だからこそ改善の余地があっておもしろいんです。皆であれこれ違った考えを出して、石けんワールドをますます充実させていきましょう。
それが私が一番望むことです!


Saturday, June 01, 2002

Topic of the Month 2002年6月

6月のトピック
100gの廃油で石けんを作ろう


廃油石けんの情報をアップしようと思って、2年間コツコツ廃油をため込んできました。
しかしためてもためてもたまりません~!
大きなバッチサイズのイメージがある廃油石けん。
廃油がほとんど出ないわが家では、
10年がかりのプロジェクトになってしまうかも・・だからもう作っちゃいます。
「廃油がちょっとしかない」を「ちょっとしかない廃油でできる!」という考えに切り替え、
100gのミニバッチで勝負!


そこで前書きへ・・・
今回のポイントは2つあります。
ひとつは廃油を使うこと。もうひとつは、空き瓶を使ったミニバッチであること。
なかなかうまくできたので、どうぞご覧あれー。

廃油石けんの作り方
<道具>
はかり
材料をはかります。
ビーカー
水と苛性ソーダを入れます。
スプーン
苛性ソーダを取り分けたり、溶かすのに使います。プラスチックやステンレスで柄の長いものがオススメ。
空きビン
オイルを入れる容器です。撹拌にも使うので、300ー400mlサイズくらいのものがよいでしょう。
手に持って振りやすい大きさや形を選びましょう。私は某シアトル系カフェのフラパチーノの空きビンを使いました。

万が一、中の生地の温度が上がってきてもプラスチックより耐えられるんじゃないかと思ってガラス瓶にしました。
しかし、ガラス瓶でも生地の温度が上がりすぎると空気が膨張してコワイです。だから低温や常温で作りましょうー。
ジップ袋
ビンを振るときに入れる袋です。ビニールが強くてしっかりしていて、ぴたっとジップできるのがオススメ。

石けん生地を流します。

手袋、エプロン、新聞紙など
 作る場所や自分自身をしっかり保護しましょうー!


<材料>
廃油
あらかじめ漉してあります。
うちの廃油はキャノーラなんですが、今回は知らないふりをして「廃油」と呼ばせていただきます(笑)


精製水じゃなくてもいいやって思いました。
アルカリ
固形石けんは苛性ソーダ、液体石けんは苛性カリを使います。
廃油の苛性ソーダの鹸化価は植物油脂なら0.14(動物油脂なら0.15)で過剰アルカリ気味に計算することにしました。

ディスカウント無しで、端数は四捨五入しました。苛性カリは苛性ソーダの1.4倍の量が必要です。

<レシピ>
(1)廃油100%固形石けん
材料:
廃油 100g
苛性ソーダ 14g
水 30g
作り方:
1.水をビーカーに入れ、重さをはかります。
2.苛性ソーダをはかりながら、1に加えます。スプーンでゆっくり混ぜて溶かします。
そのまますぐ使うと温度が高いので、5分くらい置いておきましょう。(日本の夏は15分くらいかも)
   *万が一こぼれたときに備えて、苛性ソーダ水は流しの中に置いておくとよいでしょう。
   *お子さんやペットが間違えて触ってしまわないように注意していてくださいね。


3.廃油をビンに入れ、重さをはかります。
4.苛性ソーダ水をオイルに加えます。

5.蓋をきっちりと閉めて、ビンごとジップ袋の中に入れます。
6.ビンの口を手で持つような感じにして、シャカシャカビンを振ります。
  *手袋をするのをお忘れなく!
7.生地がもったりしたら型に流し込みます。
  *私は3分で型入れでしたー!

シャカシャカした後は、やはりジップ袋の中は少し濡れていました。
ビンの蓋からの液漏れは多少あるようです。ジップ袋の外に漏れることはありませんでしたが
心配な人は、ビニールを2重に重ねたものを蓋にかぶせ、輪ゴムでしっかりくくってから、ジップ袋に入れるとよいでしょう。

8.生地が固くなるまで2、3日置いておきます。<保温不要
  *お子さんやペットが間違えて触ってしまわないように注意してくださいね。
  *動物油脂なら一日で型出しできると思います。ソフトオイルのみなら数日から1週間かかるでしょう。駄目なら冷凍庫へゴー!
9.石けん生地の付いたビンもそのまま一日置いておきます。
翌日、ベーキングソーダ小さじ1と湯100gを入れ石けん水にしました。
10.型出しした石けんはそのまま使うか、または9のように石けん水にして使ってください。


(2)廃油100%液体石けん
材料:
廃油 100g
苛性カリ 20g
水 50g
作り方:
固形石けんと同じ手順で、10分くらいシャカシャカしてから、瓶の中味を鍋にあけ、直火の弱火でHP法にしました。
しばらくするとマッシュポテトになったので、一日置いておきました。
翌日、希釈しました。クエン酸などは一切入れずにお湯で薄めただけです。
でも酸化臭がかなり気になったので、ベーキングソーダとペパーミント精油も加えました。
液体石けんは分離しました。下の方がクリアな液体で水っぽい石けん水、上はベーキングソーダもばっちり入ったねっとりソープジェル風です。洗った感じはなかなか満足。石けん作りの道具や流し、ガスコンロ台とお掃除してみましたが、ピカピカでございます。キャノーラ100%だし・・と思っていたのですが、汚れも落ちるし泡切れもいいです。もしかしたらベーキングソーダのおかげかなっ。

今後の課題
廃油の固形石けんはソフトオイルより動物油脂の方がいいものができるのでは?と思いました。リサイクルで廃油を使っても、それがソフトオイルだけなら、水にすぐ溶けてしまう廃油石けんになり、ちょっともったいない感じです。動物油脂と混合させたり、洗浄力と加えるためにココナツオイルと混合させるのもいいなと思いました。液体石けんも同様にココ混合がいいんじゃないかと思います。ココを使う場合は、苛性ソーダの量を計算してくださいね。

最後に・・・
どうでした?
廃油が100gあれば十分。是非是非試してみてくださいね!

Wednesday, May 01, 2002

Topic of the Month 2002年5月

5月のトピック
トレースについてもう一度考えてみよう


GWは楽しかったですか?
私に黄金週間ではなく、波乱週間でした。
「私の人生、いつも崖っぷちなんだよねぇ」と友だちに言うと、
「私もよー!」と誰もが言います。
類は友を呼ぶのか、それともみんな崖っぷちにいるのか・・・。



そこで前書きへ・・・
トレースと崖っぷちは全然関係無いんですが・・・
「トレースについてもう一度考えてみよう」の「もう一度」は、私にとっての「もう一度」です。いままで石けん作りをしてきて、「トレース命!」と思ったこともあれば、「トレースは必要ない。」と思ったこともあります。そして2002年5月現在の私のトレースについての考えを、余談を含めつつここにまとめてみました。


トレースとは?
トレース(trace) は名詞で「跡」という意味です。また跡を残すことから、動詞で「線を描く、線を引く」という意味もあります。泡立て器からしたたる石けん生地で、鍋の石けん生地の表面に線を描くと跡が残る状態を言います。
余談ですが、トレーシング・ペーパーのトレーシングとは、このトレースと同じ言葉です。
トレースが出た石けん生地はどんな感じ?
青豆のスープ、ボタージュスープ、マヨネーズ、中華あんかけ、カスタードソース・・・トレースの出た生地を表わす言葉はおいしそうなものばかり。石けん生地の表面に線を描ける状態と言っても、「結構さらり」から「かなりもったり」までその状態は様々です。どれが一番いいんでしょう?それは、ケースバイケースです。私は以下のように分けて考えています。
(注)一般論ではなく私の中でのカテゴリーです。どうぞ他の文献と混乱しませんようお願いします。
・さらりトレース 
トレースが軽く出る感じ。ライトトレースと言います。線を描くと1秒以内で消えてしまいます。光りの加減で線が見えたり見えなかったりします。オプションをしっかり混ぜ込みたいならば、この状態で入れておくといいでしょう。フレグランスオイルなど、生地を急にもったりさせるオプションは、ライトトレースで入れます。
・とろりトレース
ライトトレースよりもしっかりトレースが出ます。とろりとしていますが、もったりはしていません。線を描くと表面に線があるのがはっきりと見えますが、1~2秒くらいで消えます。私はこれを型入れのタイミングの目安にしています(私はだいたい1秒の方)。この段階で型入れをすると、流し込んだ石けん生地の表面がデコボコせず、きれいに平らに落ち着きます。ライトトレースでオプションを入れた後も、とろりとした状態まで撹拌しています。
*石けん教室でデモをすると、「もっともったりさせないといけないと思っていた!」とよく言われます。ということは、多くのみなさんが考える型入れのタイミングより、私の方が早いのかもしれません。
・もったりトレース
しっかりトレースが出ます。線を描くとしっかりと表面に残ります。オートミールなどゴロゴロとした質感のオプションは、ライトトレースで入れると全部沈んでしまいますが、もったりした状態で入れるといい感じで宙に浮きます。またマーブル模様をくっきりとコントラストを付けて出したいときは、このタイミングまでもっていくとよいでしょう。ただし、この状態で型入れをすると、流し込んだ石けん生地の表面がデコボコしてしまいがちです。型入れをしたら、型をトントンとたたいて生地の表面を落ち着かせましょう。
*もったりした状態でフレグランスオイルなどを入れると、型に流し込めないくらい生地がぼってりしてしまうことがあります。フレグランスオイルはくれぐれも早めに加えましょう。
各々のカテゴリーにはっきりした境界線がある訳ではありません。「ややとろり」とか「かなりもったり」とか、そういう状態もありますよね。だから上の分類はあくまでも大まかな目安です。
トレースが出るってつまりどういうこと?
トレースが出る=型入れができる、と一般的に言われています。これはどういうことかと言うと、型入れ後に石けん生地が分離しないくらい鹸化している、ということです。撹拌が不十分なまま型入れをすると、分離しちゃうことありますよね。ですから大切なのは生地が分離しない状態にすること、そしてその目安としてトレースの出具合をチェックするのです。よく「トレースが出ないまま型入れしたけど失敗でしょうか?」という質問を受けますが、トレースが出ない=型入れできない、ではないのです。トレースはあくまでも目安にすぎません。生地が分離しない状態かどうかをチェックしましょう。
かなりオタクな余談になりますが、何年か前に「分離の有無だけが問題なら、トレースは必要ない」と思ったときがありました。生地が分離せずにいられる限界のさらさらの状態で型入れをし、その後の保温で鹸化をしっかり進める、という方法で石けんを作っていました。これだと生地がかなりなめらかに仕上がると当時思っていたのです。しかも早い時期に型入れできるので、生地の温度が高く、私の望む保温の仕方には理想的だったのです(温度が命!な時代だった)。だけどこのギリギリのさらさら状態というのがかなりリスキーで、失敗すると当然分離、あるいはそれに近い状態になります(やはり崖っぷちな作り方!)。結局その後、いろいろ試行錯誤があり、やっぱりトレースっていいじゃーん!と思い直しました。現在はトレースをいい目安として使っていますが、絶対的な条件だとは思っていません。そして温度が命!とも思っていません(笑)
1時間しっかり撹拌してもトレースが出ないみなさん、10~15分くらい置いてみて生地が分離していますか?透明の液体が上に、不透明な液体が下に分かれているようにに見えますか?もしそうでなければ、型入れしちゃいましょうー。
偽トレースに気をつけよう。
トレースと分離の関係がわかったところで、偽トレースについて書きます。偽トレース(fake trace, false trace)とは、トレースが出たように見える状態、しかし鹸化が不十分なため、型入れ後に分離を起こす状態を言います。これにはふたつあります。
(1)ブレンダーを使う場合
ブレンダーを使うと局部が集中的に撹拌されます。もったりした一部分だけを見て、トレースが出たのと勘違いすることがあります。そのまま型入れすると混ぜムラから分離することがあります。ブレンダーを使うときは、かならず最後は手で全体的に撹拌してから型入れしましょう!
(2)融点の高い油脂類を使う場合
融点の高い油脂類とは、個体から液体になる温度が高いオイルやワックスです。石けん作りでは、常温で半固形のココナツ&パーム、固形のラード&牛脂、そして特にビーズワックスやステアリン酸などをさします。
オイルとアルカリを混ぜて撹拌をはじめると、生地の温度が徐々に下がっていく場合があります(寒いときやバッチサイズが小さいときなど)。鹸化が十分に進んでいない状態で生地の温度が下がれば、融点の高い油脂類は固まっていきます。これとトレースが出たのを勘違いして型入れをすると、保温中に生地が分離することがあります。ココ、パーム、ラード、牛脂などは生地温度が25度~30度くらいまでは大丈夫だと思うので、偽トレースで失敗することはまず無いと思うのですが、融点が60度くらいある(と思う)ビーズワックスやステアリン酸は、普段石けん作りをするときの40ー50度くらいでは必然的に固まろうとする力が働きます。これをトレースと間違えると、鹸化が不十分なまま型入れ=分離となる恐れがありますから気を付けてください。この二つ(または他のワックス類)を扱う場合はやや高めの温度を保ちつつ撹拌を続けるとよいでしょう。かと言って80度くらいにすると、温度が高すぎても分離しますから、温度管理に気を付けて石けんを作ってください。
*融点は私のアバウトな記憶です。融点を調べるなら石けんよりキャンドル系の本がおすすめ。
またまた余談ですが、私がfake traceという言葉を初めて聞いたときは、(1)のことだけを差していました。いつの間にか(2)も含まれるようになり、近年に出版された"Essentially Soap" by Dr. Robert McDaniel という本では(2)のことのみ触れていたように思います。時代の流れとともに言葉が変わるのはおもしろいですね。
トレースと鹸化の関係
トレースの話しをするときに、「十分な鹸化」とか「不十分な鹸化」という言葉を使いましたが、トレースが出た時点で何パーセントが鹸化しているのかよくわかりません。トレースと鹸化を具体的に照らし合わせて発言した文献その他を見たことがありません。私が今まで聞いた中で一番それらしきものは「トレースが出た時点で半分も鹸化していない」という表現のみです。
これはなんでかというと、やはり鹸化という概念が化学であるのに対して、トレースというのはあくまでも石けん作りの目安にしか過ぎないからだと思います。トレースは化学の用語ではありません。トレースは石けん作りというクラフト分野の専門用語とでも言うんでしょうか。料理でも「ツノが立つくらい泡立てる」と言っても、その弾力を化学的にはかって決める訳ではありませんよね。観察したり、成功や失敗を繰り返しながら感覚的につかんでいくものです。石けん作りのトレースも同様です。石けん作りを始めた頃はトレースの感じをつかむのが難しいかもしれませんが、人の作るのを見たり自分で数をこなすうちに、自分の満足のいく型入れのタイミングを見てとれるようになるでしょう。


最後に
トレースについて、いかがでした?
私が一番伝えたいことは赤字にしてあります。ふっと忘れてしまいがちなんですが、ときどき思い出してみてくださいね。そうすると石けん作りのプロセスで何が大切かがわかるのではないかと思います。
BGMはFMから流れるエリック・クラブトン、その他。(&だんながそれに合わせて弾いていた。)
大学時代にFMをかけながら論文書いてたのを思い出しました。ちょっとノスタルジック~。



Monday, April 01, 2002

Topic of the Month 2002年4月

4月のトピック
漬けてみる?パート2
カレンデュラとコンフリーの巻


3月は人間らしい生活をしました。
2ヵ月ぶりにご飯を作り(!)、豆腐を作り、パイナップル酒をつけ込み、生姜の甘酢漬けを作り、
ケーキを焼いて、ビスコッティを焼いて、リンゴジャムを作って、
友だちと中華街で点心を食べて、だんなと石焼きビビンバを食べて、猫たおと岩海苔を食べて、
新しくオープンしたITO-ENでゆず煎茶を買い、
再び中華街へ行って足裏マッサージをしてもらって、読みたかったアロマ本にとりかかり、
テレビもネットもたっぷり見て、そして・・・前から気になっていたカレンデュラとコンフリーの違いを調べました。<今調べたとこ!



そこで前書きへ・・・
カレンデュラとコンフリーなんて全然違うじゃーん!という方、その通りです。
カレンデュラ(別名キンセンカ)はキク科。黄色やオレンジがかった花びらの部分を使います。それに対して、コンフリーはムラサキ科。葉または根の部分を使います。調べるまでもなく全然違うんですが、知りたかったのは有効成分の違いです。カレンデュラとコンフリーは、私の中では2大ヒーリングハーブ。どちらのハーブもオイルのインフューズが一般的です。そして、どちらも肌の炎症や、傷などを癒すのに効果を示します。つけ込んだオイルはそのまま患部に塗ってもいいけれど、軟膏やクリーム&リップにしたりすることが多く、また石けん作りに使うこともあります。効能や使い方が似ている全く種類の違うハーブ。果たして有効成分は同じなんでしょうかね???
そこで調べてみたよ・・・

カレンデュラ
コンフリー
有効成分
triterpenes, resins, bitter glycosides, volatile oil, phytosterols, flavonoids, mucilage, carotones効能
抗炎症収れん、殺菌、解毒
筋肉痙攣の緩和、出血防止、傷を癒す
有効成分
allantoinmucilage, triterpenoids,
phnolic acids (rosmarinic acids), asparagine, phrrolizidine alkaloidstannins効能
粘滑剤(炎症部位の保護)、収れん、
抗炎症、傷や骨を癒す
*有効成分は日本語にしてもただのカタカナなことが多いので、とりあえずアルファベットにしてあります。
*コンフリーのphrrolizidine alkaloidsは根の部分に存在する成分で、内服すると肝臓に有害であるとかないとか、
ものすごくディベートされた成分です。現在はどっちとも言えずこのお題はペンディングになっていると思います。
ここでは内服について書きませんが、興味のある方はハーブ辞典などで調べてみてください。
調べてみたら、頭がくらくらしました。植物は複雑すぎるー!!
とりあえず有効成分が違うのはわかったけど、何がどうなっているんでしょう???
あれこれは無理なので、上記の赤字の部分のみを更に調べてみました。


カレンデュラ
軽い火傷や日焼け、赤ちゃんのおむつかぶれなど肌の炎症、にきびや湿疹、水虫などの菌による症状に効果がある
 
resins(樹脂類ってことでしょうか?)
抗菌や殺菌作用があり、樹脂だけにやはり油やアルコールに溶けるようです。水虫などに効果があるのは、たぶんこの成分のおかげもあるんでしょうね。
phytosterols(フィトステロール)
phyto-はギリシャ語で「植物」という意味なので、植物ステロールは、つまり植物から採れるアルコール性の脂質みたいなもののようです(コレステロールもコレ・ステロールだし)。脂質ということは、これも油やアルコールに溶けるのでしょうね。
ステロールというのは潤滑剤やエモリアント剤としてクリームなどに使われているそうです。毒性もなく、ベビークリームにも使われているということです。カレンデュラをインフューズしたクリームがおむつかぶれに効くとよく聞くのは、もしやこのステロールのおかげなのかな??
カレンデュラが傷口を癒したり、炎症を抑えるのに効果があるのは、毛細血管を収れんする作用があるからだそうです。しかし、それがどの有効成分とつながっているのか、はっきりと見つけられなかった。なんとなく抗菌は収れんかなぁ、なんて勝手に思ったりして。それしか調べてないからね(笑)
ということで、
カレンデュラの有効成分の中の樹脂類とフィトステロールはお肌に良さそうな成分。そして各々の成分は油やアルコールで抽出するということですね。もう少し傷が癒える仕組が知りたかったなー。


コンフリー
にきびやおでき、乾センなど肌のトラブル、挫傷や打ち身、ねんざ、骨折やひびなど効果がある
allantoin(アラントイン)
尿酸の酸化生成物で、傷付いた組織が修復するのを促進する作用があります。アラントインは多くのクリームやローション、アフターシェーブなどにも使用されているそう。
phenolic acids (rosmarinic acids)(フェノール酸=石灰酸)
rosmarinicということは、強力な抗炎症作用や抗酸化作用があるそうで、名前から察するとローズマリーっぽい成分では?もしそうなら、葉の部分に多く含まれる収れん作用のあるものでは?・・・と推測ばかり・・・。
mucilage(粘液質)これはおそらく根の部分から採れるものだと推測します。でんぷんとかかな?
tannins(タンニン)タンニンは収れん作用があり、肌や粘膜を癒す効果があり、粘液質と一緒に挫傷やすり傷を癒します。
粘液質とタンニンは水溶性で、アルコールにも幾分溶けるようです。生傷の湿布などに使う場合は、濃い目のお茶にして、湿布すると良さそうですね。アラントインとフェノールは何に溶けるのか書いてなかったのですが、なんとなーく油に溶けそうな気がします(笑)それなりに理論的に推測してそう思ったのですが、かなりいい加減なので書けませんー。(wishful thinkingだけかも)
ということで、
コンフリーの有効成分の中で、アラントインはダメージスキンの修復促進、フェノール類は抗酸化と抗炎症作用、そして粘液質やタンニンは肌や粘膜を癒すのですね。そして抽出方法によって有効成分が違うようですね。


最後に
なんだかどこからどこまで当たっているんだか。
なかなか欲しい情報は一箇所に集まっていないですね。限られた情報の中から、つじつまがあうように無理につぎはぎをしたような気持ち。専門的な知識がある人が見て筋が通っているのかさっぱりわかりません。でも個人的には勉強になりました、うん。
結局カレンデュラとコンフリーはかなり違いますね。でも、傷ができたらどっちのクリームを塗ればいい?カレンデュラ?それともコンフリー?結局、どっちがいいかわからなかったよ(笑)みなさん、是非漬けてみて、傷に火傷に捻挫におむつかぶれに、その効能のを試してみてくださいね。そして何か使用感の違いがあれば教えてください。
またまた未完で終わる「漬けてみる?」シリーズ。きっとパート3もあるのでは?


参考文献 
今回のトピックの情報は以下の本から調べました。そろそろ新しい本を買わないと。
Encyclopedia of Herbal Medicine. by Andrew Chevallier. D.K. Publishing. 2000
Herbal Medicine-Maker's Handbook. by James Green. Crossing Press. 2000
A Consumer's Dictionary of Cosmetic Ingredients. by Ruth Winter. Three Rivers Press. 1999
英語から日本語にするには以下の辞書を使いました。
リーダーズ英和辞典 第2版 編集代表・松田徳一郎 研究社 1999年


Friday, March 01, 2002

Topic of the Month 2002年3月

3月のトピック
ミニミニシリーズ
酸っていろいろあるんだな


2月のトピックの終わりに3月の予告を出しました。
「倒れているかも」と書いたのですが、その予告通り、倒れました。
そんな訳で遅くなり申し訳ありませんでした。
(毎月のことだけど)今月は休もう!もう辞めちゃえ!と思いながら、また更新しています。
こんな自分はたぶん気違いなんでしょう。
そしていつかまともな人間になる日まで、
この痛く苦しい作業を快楽と勘違いし続けることでしょう・・・。今月はまるきり体力がないので、ミニシリーズよりも更にミニなミニミニシリーズです~。



言い訳っぽい前書きを終えいよいよ本題です。
「酸っていろいろあるんだな」と思ったのは、あれこれ調べものをしているときでした。最近では「フルーツ酸」という言葉もよく聞くようになったし、「酸性のリンスはお酢派?クエン酸派?」なんて議論も目にします。化粧水で肌を弱酸性に整えたり、石けん作りの油脂を「脂肪酸」単位で考えて配合を決めたりすることもありますよね。こうやって見てみると、やはり「酸っていろいろあるんだな」と思う訳です。
でも端から端までぜぇーんぶ酸を列挙して、実験して・・・っていう頑張りはできないので、ここではリンスや化粧水に使えそうなAHA(alpha hydroxy acids)=フルーツ酸と呼ばれる酸の中で、特に代表的なものについて書きます。どんな種類のものがあり、何から採れるか、そして化粧水やリンスにはどれくらい入れるか、そのくらいの軽めの情報をサクっと書きます。憶測も多いから、丸ごと鵜呑みにしないでね。

・リンゴ酸(Malic acid) りんごやチェリーの中に含まれる酸。
リンゴ酸原液を取り出して使うことはできないけれど、りんごはそのまますりおろしてパックにもできるし、りんごのしぼり汁を化粧水やリンスに使うことはできますね。糖分も入っているからしっとりしそうです。分量は・・・好み、としか言えない。
・乳酸(Lactic acid) ミルクやビール、トマトなんかにも含まれているそうな。
乳酸は原液が薬局で売られています。原液は強すぎるのでそのまま肌に直接塗ることはできないけれど、うーんと薄めたものは化粧水やリンスにしてみたらよかったです(リンスは洗面器1杯に小さじ1、化粧水は200mlに10滴程度入れてみました)。ビールは、洗面器1杯にアルコールを抜いたピールを200mlくらい入れてリンスにしてみました。糖分やらたんぱく質やらを含んでいるらしく、ビールリンスの仕上がりは髪にハリやツヤが出てとてもよかったです。でもにおいがとてもビールだったなぁ・・・。トマトジュースは試してないけれど、トマトのしぼり汁を薄めたものはリンスにできそう。ところでトマトのしぼり汁そのままを肌に直接塗ると荒れちゃうのは、私だけでしょうか?
・グリコール酸(Glycolic acid) トウキビや果物などの含まれるらしい。
これのはっきりした正体は知らないが、化粧品のラベル見るとよく出ている気が・・・。
・クエン酸(Citric acid) カンキツ果物から採れる。
薬局でサラサラしたものが入手できる。食べ物から化粧品までかなり幅広く使用されているので、馴染みのあるフルーツ酸なのでは?リンスや化粧水にも使われるし、バスフィズにも使われる。クエン酸そのものでなくても、例えばレモン、ライム、グレープフルーツ、オレンジなどのしぼり汁をリンスや化粧水に入れることもできます。私はレモン汁を化粧水200mlに小さじ1くらい入れてみましたが、なかなかよかったです。
・酒石酸(Tartaric acid)ワイン作りの副産物。
これ、クリーム・オフ・ターターっていう名前でスパイスなどと一緒に売られていることがあります。泡立てた卵白を固くしぼまないようにしておいたり・・・他には何に使うのかなぁ。白くてきめの細かいパウダーです。私の個人的な意見としては、クエン酸よりも弱い酸のような気がします。化粧水には200mlに対して小さじ1/4くらい入れてみたけれど、それでも「なんとなーく弱酸性かなぁ」って感じでした。リンスにはどれくらい入れたか忘れたけど、結構たくさん入れた記憶が。それからクエン酸の代用としてバスフィズにもしてみましたが、発砲がちょっと弱かったです。やはりドカーンと爆発させるにはクエン酸の方がいいかも。酒石酸はきめが細かい分、ベーキングソーダや水とくっつきにくい気がしますよ。話しは変わるけど、酢とベーキングソーダでも発砲します。詰まったパイプがなかなかきれいになりますよ。


以上です。こんなミニミニでも読んでくれてありがとー。

Saturday, December 01, 2001

Topic of the Month 2001年12月

12月のトピック
ミニシリーズ~洗顔クリームを作ってみたよ
もう12月?やっと12月?私は前者でございます。
今月は「時間がなくて怠りました」を政治的に正しく表現した「ミニシリーズ」。
前にひそかに作って失敗していたものを勝手にリベンジしてみました。



前書き
今回トライしたのは乳化クリームです。乳化クリームというのは、水分と油分を混ぜて(乳化させて)つくるクリームです。本来ならば混ざらない水と油。これを混ぜるためには、「乳化剤」というものが必要です。乳化剤にはいろいろありますが、よく使われるものはホウ砂です。またベーキングソーダなども乳化剤として使うことができるし、最近では「乳化ワックス」なるものも売られています。ちなみにビーズワックスやキャンデリアワックス、その他のワックス類やステアリン酸などは、乳化剤というよりはクリームに固さを出すためのものです。でも固くなれば水分と油分もまとまりやすいということで、乳化剤と一緒に用いられることも多いですよね。
で、今回は石けんを乳化剤として使いました。でも乳化剤としてばかりでなく、石けんの個性もちょっとは活かせたら・・・。そんな叶うか叶わぬかわからない希望を持ちつつ洗顔クリームにトライ~。


レシピ:Tao's creamy wash
熱湯 60g
石けん削りカス 20g
ココナツオイル 110g
カオリン 10g
解説:めちゃめちゃ簡単なレシピです、へへ。
熱湯を水の代わりに使うのは、まず石けんと混ぜて石けん水したいからです。
石けん削りカスというのは、2ヵ月くらい乾燥させた石けんをチーズグレーターでおろしたものです。
ココナツオイルは個人的な好みです。お好きなオイルでお試しあれー。
カオリンをいれたのは、個人的な好みです。テクスチャーがよくなる気がするんです~。
作り方:
1.耐熱カップに石けんの削りカスを入れ熱湯をそそぎ、石けんを溶かします。
2.こちらも耐熱容器で、ココナツオイルを湯煎などで溶かしておきます。
3.上のふたつが暖かいうちに、石けん水を溶かしたオイルに入れます。ここからシャカシャカ混ぜます。
4.ブレンダーで5秒を混ぜるのを2回すると、トロ~リしてきました。
5.カオリンを加えます。だまになりやすいので、少量のクリーム生地で混ぜてから入れました。
6.更にブレンダーで5秒混ぜました。真っ白でおいしそうです。
7.温度が冷めるまで待ちます。私は冷蔵庫に入れちゃいました。
8.できあがり!(写真上参照)
できあがりは、トレースが出た石けん生地くらいのとろみです。時間がたつとソープジェルっぽいフルフルになりました。使 使い心地はなかなかです。クレイが入っているからかなりサッパリしました(あとからグリセリンを大さじ1足したら、もうちょっとしっとりしました。)。メーク落としにも使えるかナー。もっと固くするには、油脂を種類や配合を変えたり、水を減らしたり・・・といろいろやってみようかなぁ。クレイ無しのもつくってみたいし、水分の一部をヨーグルトやグリセリンにしたりするのもよさそうっ。これからもっとレシピを改善せねば!


後書き
ということで今年の最後のトピックは終了しました。
本当にいろんなことがあった一年でした。たくさん笑ったし、たくさん泣いたし。血圧も激しく変動したね(笑)
私が今年よく考えたことは、自分と違う価値観をどう受け止めるかということ。自分と違う価値観を受け入れるのはとても難しいです。自分が信じていることがあればなおさらです。違いを受け付けずに自分の殻にこもったり、自分と似た価値感の人だけで集まりin-goupとout-groupという区別をしたり。そんな間違えを私は何度もしたことがあります。でも今年は、違うアプローチをしてみました。自分と他人の違いが世の中をおもしろくしているのだ。自分と異なるものに興味を持ち、観察し、理解してみよう。これは実際にしてみると、新鮮なことばかりでとても楽しいものです。この楽しさをシェアしようとソパザラスを始めました。←本当は自分が楽しみたいから、どんどんインタビューしてるのね、ひひっ。
私はもっといいスピリットを持ちたいです。自分が存在する環境が居心地のよい場所であってほしいと思います。石けん作りを通して、多種多様な個性や価値観が共存できることを証明したいです。もちろんこれは理想だし、私は非力な一個人にすぎないけれど。でも少しでも理想に近づけたらうれしいよね。みなさんはどうですか?
今年出会ったみなさん、ありがとー!

Wednesday, August 01, 2001

Topic of the Month 2001年8月

8月のトピック
漬け込んでみる?パート1(かも)



はじめに・・・
庭やベランダでハーブを育てているみなさん、今年のハーブの成長はいかがですか?ワイルドに育ち過ぎて、使い道に困ってる?もし余分なハーブがあるなら、漬け込んでエキスを抽出してみてはいかがでしょ?漬け込む、と言っても水、オイル、アルコール、酢、グリセリン、ワイン&日本酒などなどその溶剤はさまざま。そして漬け込むハーブによって成分も違えば、溶剤によって溶け出す成分も様々です。もっと細かいことを言うと、同じ土地で取れたものでも、ハーブの収穫された年の天候その他の条件によってもエキスの出方が違うんだそうですー。漬け込んだエキスをどのように使うかもまた、薬用から手作り石けんの色出しまで、様々です。
それにしても、ハーブの本を読んでいるとあまりの情報の多さにぐったり。
今回は溶剤についてだけザックリと書きますー。まずは好きな溶剤に好きなハーブを漬け込んでみて色や香り、場合によっては味を楽しんでみましょう。漬け込みは楽しいし、漬け込んだエキスは用途が広いので、是非是非お試しくだされ。そして興味がわいたら、どんどん自分で調べて、こまかーいことまでチェックしてみてください。
*タンニンとかアルカロイドとか、そういう事については今度ザックリ書けるかも・・・た、たぶん。


始める前に絶対読んでおいてください。
(注)全ては自己責任で。肌に使えないもの、飲めないもの、乳幼児に使えるもの、アトピーに使えるものなどなど、アレルギーのあるもの、などなど個人に与えるハーブ&溶剤の安全性については各自チェックしてくださいませ。そして特に民間療法など「薬用」として抽出エキスを使う場合は、このページだけに頼らず、本をたくさん読んでしっかり情報入手&理解してから始めてください。かかりつけのドクターがいるなら、相談するのもいいでしょう。もちろんその他の使用目的でも、同じように積極的に情報入手してみましょう。片寄った情報に毒されないためにも、あれこれ読んで知識のバランスを整えるのが、情報を上手に利用するコツだと思います。
(注)漬け込みに使う道具や容器は消毒してから使うとよいでしょう。
(注)漬け込みをしたら記録を付けましょう。日時、ハーブ、溶剤、配合割合、などなど記録しておくといいでしょう。私は記録魔ならず、刹那的に生きる(!?)記録苦手魔なので、あとから漬け込み日を忘れて困ることがよーくあります・・・。

<始める前の疑問だったこと>
・ハーブはハーブはドライかフレッシュか?
どちらでも使えるらしい。フレッシュは水分が多く含まれているのでたくさん必要だけど、でも水溶性の成分を効果的に取り出したいなら、フレッシュハーブの方がいいのかも・・・。私はドライハーブを購入する以外にハーブの入手法がないので、いつもドライです。
・ホールかパウダーか?
下の参考文献ではドライハーブをパウダーにしてから漬け込む、と書いてありました。その方がたくさん抽出できるのでしょう。私は面倒だから、ハーブをそのまま漬け込んでしまいます~。
・溶剤との割合は?
下に参考にした本のドライハーブ:溶剤の割合を示してあります。(フレッシュハーブを使うときは、ドライの2、3倍くらい用意する必要があるようです。)ハーブの本を読みすすめていくと、下の割合は本当の本当にたんなる「目安」にすぎず、実際はハーブの種類によってエキスの出方が違うので、標準割合にかなりバラ付きがありました。とりあえず下の割合で始めてみて、自分で配合かえてみるといいと思います。
・各溶剤は何を抽出できるのか?
溶剤によって抽出できる成分が違います。そして各々の成分の役割も調べていくとおもしろいです。しかしこれらを書き始めたらすごい量になるし、私がしっかり理解してないのでまだ書けませんー。各ハーブの有効成分などが載っているヘビーなハーブ辞典を持っておくと便利です。

<漬け込んでみる?>
1.水に漬け込む 入手が簡単で手頃。でも水は漬け込むって言わないね。ハーブティとして飲んで効能を楽しんだり、スチームにして蒸気の香りを楽しんだり、またお風呂に入れたり化粧水などにも使えます。ただし、水には防腐効果がないので、化粧水に使う場合は一度に使いきれるだけ作るか、または防腐効果のあるものと混ぜて使いましょう。グリーンさんの本によるとドライハーブと溶剤の割合は1:20。
エキスの出し方:
a) ハーブティ ハーブの花や葉の部分のエキスを出すときの方法です。ドライハーブに沸かした湯をそそぎ10分くらい蒸らします。
たおのお気に入り:やはりハーブティと言うと、カモミールやペパーミントでしょうかー。このふたつは飲むだけでなく、お風呂に入れるのも好きです♪熱出したときにはfeverfewを使っています(効いてるのかは知らないけど)。ローズヒップやクランベリーなども好きです。
b) ディコクション 植物の根や幹、実など固い部分からエキスを出すときの方法です。ドライハーブを水の入ったエナメル鍋に加えます。沸騰したら弱火にして10分くらい煮出します。
たおのお気に入り:ジンジャーはよく使います。あとはたんぽぽの根をローストしたのも好きです。
c) コールドインフュージョン 熱に敏感な成分を抽出する方法です。ドライハーブを水に加え一晩室温で置きます。
たおのお気に入り:面倒くさがりな私このアレンジでアイスハーブティを作っています。大きなピッチャーに水を入れたら、クランベリーやペパーミントなどなどをほうり込み冷蔵庫で一晩置くと、次の日には冷たいハーブティができています。
2.オイルに漬け込む 食用のハーブオイルの他、石けん作り、クリームやマッサージオイルなどなどスキンケアでもよく使われています。漬け込みに使うオイルはオリーブオイルが一般的ですが、他のオイルで試してみてもいい感じでした。オイルは酸化しやすいものもあります。シェバリエさんの本によるとドライハーブと溶剤の割合は1:3。
エキスの出し方:
消毒したガラス瓶にハーブを入れ上からオイルを流し込み、蓋をします。毎日瓶を振って2週間漬け込みます。
たおのお気に入り:石けんの色出しに使うなら、よもぎが渋くていい緑を出してくれます。緑茶も結構色が出ました。カモミールやラベンダー漬け込みオイルは石けんにすると暖かみのある石けんの色になります。<何色って訳じゃないけど。カレンデュラやコンフリーを漬け込んだオイルはクリームにいいです。
3.アルコールに漬け込む 以下のものは厳密に言うとアルコール&ウォーター・ミックスです。アルコールには防腐効果があるので、薬用のティンクチャーとして、また化粧水や男性用のアフターシェーブにも使用できます。グリーンさんの本によるとドライハーブと溶剤の割合は1:5。
a) ウォッカ アルコール度40%以上のものを使います。ティンクチャーにしたり、化粧水にしたりできます。
b) 日本酒 いろんな種類がありますが、アルコール度が15%くらいなので、ウォッカよりエキスが出るのは遅いし少ないです。でも化粧水にするときは、アルコールが少ない分、日本酒の方がいいと思う人もいるでしょう。薬用酒にもなりそうですね。
c) 赤または白ワイン 滋養強壮のハーブをあれこれ漬け込んでトニックワインとして飲んだりするみたいです。種類によってアルコール度数が7~8%から20%以上のものまであります。
エキスの出し方:
消毒したガラス瓶にハーブを入れウォッカ、日本酒、ワインなどを流し込み、蓋をします。毎日瓶を振って2週間漬け込みます。
たおのお気に入り:ウォッカに免疫を付けるエキナシアを漬け込むのが好きです。風邪のひきはじめに、30ー40滴を舌の裏に垂らしてます。それから化粧水に使えそうなものをあれこれ漬け込んでみるのが好きです。化粧水の場合は効能より色出しに興味あり。だからターゲットの色が出たら、日数に関係なく漬け込みをやめちゃいます、へへへ。ハーブ漬けワインは試したことないけど、私は赤ワインで偏頭痛を起こすということが発覚したので、白ワインにハイビスカスでも漬けて、赤ワインのふりして飲んでみようかな(笑)。
4.酢に漬け込む 酢のにおいが苦手という人もたくさんいますが、ハーブを漬け込むとお酢のにおいがあまり気にならなくなるような気がします。食用のハーブビネガーはよく売られていますが、お酢は化粧水や入浴剤、ヘアリンスなどにも使うことができます。でも死ぬほど酢が苦手な人はきっと何しても駄目だと思います(笑)グリーンさんの本によるとドライハーブと溶剤の割合は1:5。
エキスの出し方:
消毒したガラス瓶にハーブを入れ酢を流し込み、蓋をします。毎日瓶を振って2週間漬け込みます。
たおのお気に入り:漬け込みに使う酢は基本的にりんご酢が一般的なようですが、私はりんご酢もホワイトビネガーも使います。漬け込むのはなぜか香りのよい花が多いです。カモミール、ラベンダー、バラなどなど・・・。
5.グリセリンに漬け込む アルコールが飲めない人向け、ということですが、自然化粧品にも使えそうですね。グリセリンだけでハーブを漬け込むこともできるし、アルコールや水、酢など他の溶剤と合わせて漬け込むこともできるようです。グリーンさんの本によるとドライハーブと溶剤総量の割合は1:5。例えばドライハーブ1に対してグリセリン1、酢1、水3とか、グリセリン2&ウォッカ3とか自分でいろいろ合わせてみることができます。
たおのお気に入り:溶剤をいろいろ混ぜてからハーブを漬け込むって楽しそうです。お気に入りの化粧水レシピにすぎなやバラなどを入れてみたいです。
エキスの出し方:
グリセリンを他の溶剤と合わせる場合は別容器でグリセリンミックス合わせておきます。消毒したガラス瓶にハーブを入れグリセリンやグリセリンミックスを流し込み、蓋をします。毎日瓶を振って2週間漬け込みます。

後書き
膨大な情報の中から、書き記したのはほんのちょっとです。しかもかなりザックリ。これを読んで「ふ~ん」と興味を持ったら、是非本屋へ行ってあれこれ調べてみてください。そして何か漬け込んでみたら、是非是非教えてください~。


参考文献
"The Herbal Medicine-Maker's Handbook. A Home Manual."ハ James Green. The Crossing Press. 2000
"The Complete Medicinal Herbal" Penelope Ody. DK Publishing. 1993
"Encyclopedia of Herbal Medicine. Andrew Chevallier. DK Publishing. 2000 (2nd Edition)

Friday, June 01, 2001

Topic of the Month 2001年6月

6月のトピック
○○石けんってどうやって作るの?!

はじめに・・・
掲示板を見てると何度となく出現するお題というのがあります。それだけ戸惑う人が多くて、それだけ興味を持つ人が多いのでしょう(と勝手に思っている)。今月はそういうお題について考えてみました。これをそれなりに有益な情報と思う人も入れば、何を今さら、もう知ってるよ~、と思う人もいるでしょう。今月のトピックは前者の方々に捧げます。


ミルク入り石けん
ミルクを入れるとすごい臭いがする、急に分離しカッテージチーズみたいなのが出てくる、温度が異常に上がる、ミルクの乳白色をイメージしてたのに茶色になった・・・。ミルク石けんにはこんな恐ろしいウワサが流れています。しかもどれも本当です(笑)だけどミルク石けんって言ってもいろいろあるんです。種類や作り方によってはおそろしい臭いや分離を防ぐこともできます。ここではそういった種類や作り方を見ていきます。
ミルクの種類:牛、山羊、その他
牛から取れるのは牛乳。しかしその中でもいろんな種類があります。牛乳を買うと「3.5%」のように脂肪分の表示があります。脂肪分が多い方がしっとり度も高いと思いますが、実際石けんに入れたとき1、2%の差で感じ取れるほど違いが出るのかはナゾです。また牛乳には脱脂乳もあります。これは脂肪分が抜かれているので、普通のよりはしっとり感が落ちます。でもスキムミルクは使えない、という訳ではありません。オイリー肌の人にはスキムミルクを使った冬用石けんやクリームなどのレシピも見たことありますよ。
山羊から取れるのは山羊乳/ゴートミルク。手作り石けんのイメージだとどうも牛より山羊のミルクの方がいいような印象がありますが、実際は大差ないです。例えば1カップ中の脂肪分を比べると、3.5%脂肪分の牛乳は8.2g、山羊乳は10g。山羊乳が若干脂肪分が多い程度です。参考までに1カップのスキムミルクの脂肪分は0.4g、2%脂肪分の牛乳は4.7g、羊の乳は17.2g、コンデンスミルクは26.6g、豆乳4.6g。(データはアメリカのものを使用。参考文献は終りにあります)。つまり広いスキームで見たら、牛乳も山羊乳の内容的にあまり変わらないようです。参考までにたんぱく質やビタミンA,B群も牛乳と山羊乳は同じような内容量です。
液体?パウダー?
牛にしろ山羊にしろ液体とパウダーの大きな違いは水分の有無です。液体では95%以上が水分。それに対してパウダーはその水分を抜き取ってしまったものです。つまり同じ大さじ1を加えるなら、液体とパウダーでは全然脂肪分が違うことになりますね。何をどうやって混ぜ混むのかによって、作る過程やでき上がりが違います。ここでは液体やパウダーを石けん生地に混ぜ込む方法を数種類紹介します。
(1)ミルクパウダーをトレースで入れる。一般的なのは500gで小さじ2、3でしょうか?もちろん好みで加減できます。ミルクパウダーを少量の石けん生地で溶いてから、石けん生地にあわせます。これなら恐ろしい臭いもないし、しっとりした石けんが出来ます。色もそれほど茶色にならないような気がするけど・・・。使用感は個人的な感想を言うと「脂肪が残ってるなー!」って感じです。液体を使うより洗い上がりヘビー。冬向けとか乾燥肌&髪にはいいと思います。ミルクパウダーってベビー用粉ミルクでいいの?コーヒーに入れるパウダーはどう?とあれこれ迷うでしょうが、疑問に思ったら入れてみるのが一番!とりあえず脂肪分が入ってるならしっとりはするでしょう。糖分が入っているならしっとりして泡立ちがよくなるでしょう。ビタミン類が入っているなら破壊されるでしょう(笑)
(2)水の代わりに液体ミルクを使う。例えば500gバッチで水170gの代わりにミルク170gを代用し、ミルクに苛性ソーダを加える。これは何にも知らないでするとビックリしますよー!水の代わりにミルクと苛性ソーダをあわせる、ってことはミルクの中にある脂肪分、たんぱく質、ビタミン類などなどが苛性ソーダと反応します。熱もぐいぐい上がります。カッテージチーズみたいなモロモロがたくさん出てきて、液体は明るいオレンジからダークな茶色へとみるみるうちに変化します。きついアンモニア臭がします。これらを気にせず、何事もなかったのように平静なまま石けん作りを続けられるのならそれもよし。一月後には石けんになってます。でも上記の中のひとつでも「怖い!」と思うなら、ミルクをあらかじめシャリシャリに凍らせておいてゆっくり苛性ソーダと混ぜるようにしてみてください。それでもカッテージチーズ現象や温度上昇、アンモニア臭は避けられないと思いますが、ちょっとはマシです。それからガラスの容器を使ってる人は要注意!焦ってあつーい苛性ソーダ&ミルク溶液を氷水で冷やしたりしないように。割れる危険性がありますよ。でき上がりは温度にもよりますが、結構ダークな色になりやすいです。
(3)水の一部を液体ミルクに置き換える。例えば500gバッチで水分170gのうちの70gをミルクにする。残りの100gの水で苛性ソーダを溶かし、油と合わせたらちょっとぐるぐるする。5分くらいしたらミルクを入れる。これなら、ミルクは苛性ソーダと直接対決しませんが、ミルクの水分は撹拌に利用されます(と私は思っている)。できあがりは飴色っぽいです。上記のふたつに比べてちょっと脂肪分が少なめになりますが、仕上がりはいい具合にしっとりした石けんです。
(4)トレースで液体ミルクを加える。やっともったりしてきたところに、液体をたくさん入れるとさらさらしてトレースがなくなっちゃいますから、水分少なめ・脂肪分多めの液体を試してみてはいかがでしょう。例えばエバミルクやコンデンスミルク、またミルクパウダーを少量の水で溶かしたもの。これならトレース時に劇的に水分を増やすことなく、他の方法と変わらないしっとり感を得られると思います。
ま、いろいろお試しあれ。ミルク石けんだけ専門に作ってるソーパーもたくさんいるくらいですから、奥が深いし、試行錯誤する価値があると思いますよー。
卵石けん
卵を入れたら入り卵になった。
でもそれで気が付いたよ。石けんは石けん。卵は卵。卵は石けんには入れるけど、卵は石けんにはなれない。<当り前?!
でもダマダマせずに上手に混ぜ込みたい!そう思ったら温度を低くする!これにつきます。卵は卵黄を使います。混ぜ込むタイミングは2ヵ所:油の中、またはトレース時です。人によって好みは分かれますが、個人的にはトレースで温度管理するより油を暖める段階で温度管理した方が楽だと思うので、油に卵黄入れる方が簡単でしょう。低温、というのも人によりますが、私はココナツオイルを使うので、だいたいそれが溶ける摂氏25度くらいまでにしておきます。でも日本の寒い冬だったら、最初は熱めにしてぐるぐるして、生地が冷えてきたトレース時に卵黄入れてもいいんじゃないかな~と思います。
これもいろいろお試しあれ。そして結果を是非教えてください。
きちっと卵黄を混ぜ込んでジェル化すると石けんは24時間後に緑になってたりしますー。一日くらいで色は変化しますが、始めて作ったときはびっくりして捨ててしまった。今思えば、大成功だったのにー!
これ失敗? 答えは一月 寝かせて待てっ 
赤ちゃん用の石けん
ベビーソープはこれと言った決まりはありません。一般的にはアボカドオイル、オリーブオイル、シアバター/マンゴバター、スイートアーモンドオイルなどがよく使われます。またベースオイルにカモミールやカレンデュラを漬け込んだものが使われることもあります。以上のオイルしか使っちゃいけない、ってことではありません。自分にとって一番大切な者を優しくきれいにしてあげたい、と思ったら何を使いますか?そこからスタートしたらきっといいものができると思います。ここでは一般的にベビー石けんを作るときに言われていることをまとめてみます。
(1)まずはアレルギーの可能性を考えましょう。ピーナツオイルやみつろう、ココアバターなどなど、大人でも苦手な人はいますよね。
(2)刺激は無い方がいいのです。洗浄力のあるココナツオイル/パーム核オイルは少なめに。たくさん入れるとカサカサしちゃいます。(もちろん全く入れなくてもいいと思う)また石けんは1月より数ヵ月寝かせた方がマイルド感が増すようです。香料やその他のオプション材料は入れない方が無難。はちみつなど、大人にはよくても赤ちゃんにはよくないものがあります。どーしてもオプションを入れるなら、赤ちゃんが使えないものを調べ正しい知識を得てからにしましょう。
(3)赤ちゃんには石けん以外の肌に優しい洗浄もあります。石けんでは強すぎると思ったら、ミルクやアーモンドパウダーを入れた乳白色のぬるま湯だけで洗う方法などもあります。これはいいよー。自分でしちゃう。
液体石けん
去年の7月と8月のトピックで液体石けんにチャレンジしました。何時間も湯煎でぐつぐつして、生地に透明感が出るまで待ちました。しかし、ガス&電気代が大きく値上げした今、そんなに湯煎はしてられない!!!そこで「どうせ熱を加えるなら最初からガンガン火をあてちゃおうっ」と思い付いたのがレイジーリキッド。温度管理もトレースも全く無視して作ってみたら、意外や意外、フツーに出来たよ。なんと15分~20分くらいで出来上がってしまいました。
レシピ(去年と全く同じ)
ココナツオイル 500g
水 480g
苛性カリ 133g
レイジーリキッド作り方
(0)まずはアルカリの取り扱い注意を復習してください。
(1)水に480gに苛性カリ133gを加えて溶かします。
(2)鍋にココナツオイルを入れて、弱火にします。
(3)鍋のオイルに苛性カリ溶液を加えます。温度をチェックせず、鍋にココナツ入れ溶けたらすぐにアルカリを混ぜてしまって結構です。アルカリは熱いから気を付けて。
(4)弱火でココナツオイルと苛性カリ溶液を暖めながら、泡立て器でずっとかき混ぜ続けます。
(5)疲れたなぁーと思ったころになると、泡が出てきます。そうしてみるみるうちに泡は膨れ上り、鍋からこぼれそうになります!!ここまで来たらすぐに火からおろしてください。(鍋は深いのを使うのがおすすめ。泡はかなり膨れますよ。)
*なかなか泡立たないなら、ちょっと火を強めてみてください。こがさないように撹拌も続けてくださいね。
(6)火からおろしたら余熱を利用して撹拌を続けると、水分が飛び生地がもったりマッシュポテトみたいになってきます。そうなったらできあがり。この時点では生地は透明感がありません。でも1週間くらいおいて置くと透明感のある生地になっています。これも1、2か月寝かせたらマイルドになるんでしょう、きっと。
(7)希釈。生地と同量くらいの熱湯を用意します。ソープジェルを作るみたいに、耐熱容器に生地を入れ熱湯をそそぎフタか何かをして一晩置いておきます。このときに、はちみつなどの糖分やグリセリンを加えると溶けやすくなるようです(&しっとりします♪)。放置したら翌日溶けてるでしょう。私は数時間で溶けました。溶け残りがあったら次回の分として取り除きましょう~。
どうでしょう?リキッドは湯煎が・・・と躊躇していた方もこれならできそうかな?でもいきなり膨れる泡にはくれぐれも気を付けてくださいね。パニックしないで冷静に。
え?ほう酸??クエン酸???
・・・面倒だから入れなかった。じっくり一月寝かせたし。ゴリゴリもないし・・・(笑)
ココらしく泡立ちも泡切れもよく、使った感じはいい感じでした。
怠け者だからカンタンにね。
バスフィズ
この一月、こっそりバスフィズばかり作っていました。うーん、楽しい~。
石けんじゃないけど、オマケで。
バスフィズの魅力はなんと入ってもシュワシュワ発泡すること。しかし一番の楽しみであるシュワシュワが失敗の原因になってしまうことも確か。私はバスフィズを作り始めて半年くらいは溶岩みたいなのしかできず、また自分の溶岩フィズ以外にフィズというものをまだ見たことがなかったので、溶岩がフィズだと信じていました。それも悪くなっかったけどね、うん(笑)
バスフィズはパウダー類と液体類を混ぜて固めたものですが、発泡するのはベーキングソーダ&クエン酸と水分です。つまりコーンスターチ、アルコール(フレグランスオイル含む)や油分(精油含む)は発泡には関係ありません。当り前のことだけど、これを理解していると結構レシピの応用が効くのです。フィズに使われるいろいろな液体分には特徴があり、よい点と困った点があります:
液体:
水、ハイドロソル、ハーブティなど
よい点:お手軽に湿らせることができる
困った点:クエン酸が待ってました!と発泡する。オイル類などと一緒に混ぜ込んだ方が扱いやすい。
ウォッカ、ウィッチヘーゼルなどのアルコール類
よい点:クエン酸と一緒にしても発泡しにくい。
しかしアルコール類は水分も含んでいます。一度アルコールの抜けたウォッカを使ったら、水を使っているようにシュワシュワしました。水分を蒸発させるので早く乾燥させたい時に便利。
困った点:乾燥した季節はメインで使うとフィズが乾燥しすぎで割れてしまうおそれあり。
グリセリン
よい点:クエン酸とあわせても発泡しにくい。保湿感があるが、浴槽を油っぽくしない。
困った点:乾燥や湿気に敏感。大気の湿度が低すぎるとひび割れのおそれが、また湿度が高いと水分を集めフィズがふくれてしまうおそれあり。つまりグリセリン自体ではクエン酸は発泡しないが、発泡の原因となる水分を集めやすい。
ソフトオイル
よい点:乾燥中に発砲しない。きちっとフィズが固まる。
困った点:湯の中で油の層が浮く。これがしっとりのもとなので厳密には困った点ではありませんが、夏場の風呂には苦手な人もいるし、浴槽の掃除が大変だったり残り湯を洗濯に使うのにためらう人がいる。細かいことだけど、確かに気になる。しかしソフトオイルと言ってもリッチなアボカドオイルからライトなアプリコットカーネルやグレープシードオイルまで様々あります。冬は アボカド、夏はグレープシードオイル、のように変化をつけてみるのもよいと思います。
ココアバター、シアバターなど固形油脂類
よい点:お風呂でバッチリ保湿できる。岩のように固いフィズができる。
困った点:粋が悪い。固すぎてお風呂でシュワシュワしなかったよー(涙)それから油脂類なので油が湯に浮き、上記と同じような問題があります。
フィズを作るときは好みや条件に合わせて、上記のアイテム単一で使うより2種類くらい合わせて混ぜてみるのが一般的です。私の最近のお気に入りは、グレープシードオイル&ローズウォーター、ウォッカ&グリセリンです。そして今度はココナツオイル&ウォッカで試してみようと思ってます。
パウダー類・その他:
パウダー類はお決まりのコーンスターチ、ベーキングソーダ、クエン酸の他に、ハーブやクレイ各種、カララント類、ココア、ほうれん草パウダー、海草などなどで色付けできます。手でまるめたり、モチーフ型やプリンの型などを使ったり、バラの花びらを入れて固めてみたりと、あれこれ楽しんでいます。香りに凝るのもいいし、米ぬかやオートミールを入れるのもなんだか良さそう。
こわれないようにするコツはぎゅーっと固く押し固めるすることです。また型を使うならシンプルな形のものを。そして乾燥中は触らない!乾燥しきらないうちに触るとくだけたりくずれたりします。また乾燥中のシュワシュワを防ぐためには、乾燥しやすい場所を選ぶのもひとつの案です。私は試したことはありませんが、冷蔵庫で水気を失った食品を発見すると「ここの中でフィズを乾燥させたらいいかも・・・」などと思ってしまいます。香りが混ざるのだけちょっと不安ですけどね。あとはオーブンで乾燥させてるという話しをどこかで聞いたことがあります。これはどうなんだろう???
やっぱりフィズは楽しいなー。これもいろいろお試しあれ。そして作った感想や使った感じを是非教えてください。

最後に・・・
まずは参考文献から
Nutrition Almanac Forth Edition. Gayla J. Kirschmann and John D. Kirschmann. McGraw Hill. 1996
それから、赤ちゃん&はちみつ情報ははんなさんから皆さんへのお願いです。はんなさん、アドバイスありがとー。
トピックネタを調べたり、タイプしたりするのは楽しいので、読んでくださる皆さんにもそれが伝わればいいな~と思ってます。ひとつわかると、また新たに知りたくなるのが石けん作りのおもしろいところですね。

Sunday, April 01, 2001

Topic of the Month 2001年4月

4月のトピック「たお式よい石けんの作り方」


はじめに・・・
ちょっと時間ができました。心のゆとりもできました。久々に矢野顕子でも聴きながら・・・
今月はよい石けんの作り方。でも「よい石けん」ってなんだ?そう、そんなのは主観的なことです。だから「たお式」。私の思うよい石けんを好き勝手に独裁的にバシバシ主張して書きます!これを読んで疑問を持って頂いて結構です。賛成論も反対論も大歓迎。今月のトピックをきっかけに自分のレシピや石けんについて考えて頂ければ、それだけでうれしゅうございます。


よい石けんの作り方その1「よい石けんは石けんであることが前提」
石けんは使うもの、洗うもの。これが大前提です。私は洗うことを放棄したような石けんは好きではありません。もちろん見るための石けんもあるでしょう。嗅ぐための石けんもあるでしょう。集めるための石けんもあるでしょう。石けんという創作を広げていくときに機能以外の個性を石けんに取り込むことはとてもおもしろいと思います。道具の機能を廃止したときに芸術的おもしろさが生まれる、と言うアーティストの知人もいます。しかしわたくし職人としては、使うことを第一に考えて石けんを作ります。お菓子でもない、キャンドルでもない、パッチワークでもない、インスタレーションでもない、石けんが料理やその他のクラフト・アートと一番違う部分は「洗う」という役割を持っていることです。まずはここをしっかり作らにゃよい石けんにはならない!
では使うのによい石けんとは何でしょう?私は以下のような点がよい石けんを作る要素だと思っています。
(1)汚れを落す力がある。肌が健康でいられる範囲内で汚れを落す。過剰に保湿を与えることで肌を甘やかしたり、皮脂を取りすぎて肌の働きに負担をかける石けんはこれにあてはまらない。
(2)溶けにくい。固さがある。長持ちする。大切に長く使えるものがよい。すぐに溶けてなくなると水を必要以上に汚す。
(3)泡立ちがよい。流れるような泡は目に入って痛いっ。泡立ち=洗浄ではないけれど、心理的に泡立ちは必要であり、使用量を左右するように思う。泡立ちが弱いと、泡を立てるために必要以上に石けんをすり減らす場合が多い(泡をたくさん立てるのは男性に多いと思うのは私の偏見かな?)。大切に長く使ってもらうためには、泡立ちのよい石けんの方がよい。
(4)使いやすい大きさ。手にもちやすい形。すぐになくならない大きさ。
(5)使ったときの香り。石けんの香りは鼻にくっつけたときの香りではなく、実際に使っているときに香りを楽しめる石けんがよい。香りは独立して主張するものではなく、素材を引き立てるもの。素材の香りがよいときは無香にする。洗うものなので清潔感がある方がよい。
以上、とっても偏見に満ちているでしょうが、これらが私が考えるよい石けんの基本条件です。
よい石けんの作り方その2「溶けにくい石けん」
手づくり石けんが市販の石けんより劣る部分があるとすれば、それは水に溶けやすいことだと思います。石けん分をぎゅうぎゅうプレスして作るのと違い、手づくり石けんは始めから水分を含みますからより水に溶けやすい感じがします。余談ですが、手づくり石けんは水分を含んでいるため市販の石けんに比べ大きさの割に軽いのが特徴です。別の言い方をすれば、同じ100gの石けんなら手づくり石けんの方が大きいということです(水分の蒸発具合にもよりますが)。
水に溶けるのが早いと石けんがすぐになくなります。これをできる限りふせぐためには固くて溶けにくい石けんを作る必要があります。しかし固い=溶けにくいではありません。ココナツオイル主流の石けんは固くても水に溶けやすい性質を持っています固くて長持ちするためには、パームオイルまたはラードや牛脂を入れてあげるのが一番よい方法だと思います。みつろうやステアリン酸を使うこともできますが、これは固くする以外になんの役割も持ちません。それに比べパーム、ラード、牛脂には保湿効果のあるオレイン酸も含まれています。同じ固さを出すのなら、後者の方がよい石けんができると思いませんか?私はみつろうやステアリン酸を石けん作りに使うことがありません。このふたつはクリーム作りに使った方が活躍できると思います。


よい石けんの作り方3「ソフトオイル100%vsバランス配合石けん」
私はいわゆる「100%石けん」は作りません。ここでいう100%はソフトオイル100%を差します。ここでは100%系を試す理由を逆の立場になって考え、その下に私が100%系を作らない理由を書きます。
100%の理由(1):オイルの使用感を知るために100%系を作る。
ソフトオイルの脂肪酸の構成はオレイン酸、リノール酸など保湿感を出すものがほとんどです。これはどのソフトオイルでも基本的に同じです。脂肪酸以外のもので違いを見るのなら、不鹸化物(=鹸化しないもの)でビタミンの種類が違ったりしますが、ソフトオイルの大きな違いは軽いか重いか、ということだと思います。これは100%系石けんを作らなくても肌に直接塗ればわかります。軽いオイルはすーっと肌になじみ浸透性が高く、重いオイルは肌に肌に厚い膜をはるような感じがあります。軽いオイルはあっさりめの石けんになり、重いオイルは保湿感のある石けんになります。石けんはオイルからできます。石けんの使用感を知りたければオイルの特性を知ることですよね。だったらオイルをそのまま感じた方がその特性がわかるのではないでしょうか?また石けんを通してソフトオイルの個性を知るためには、そのオイルそのものの個性ばかりでなく、他のオイルとの相性も知る必要があると思います。100%系石けんでそれを知ることは不可能です。例えばココナツオイルの泡立ちをどうきめ細かくするのか、というような個性は絶対に100%ではわかりません。オイルの使用感を知るには、そのまま肌に塗るかまたは配合してみて相性をみるほうが個性がわかりやすいと私は思います。
100%の理由(2):保湿感があるから100%系を作る。
ソフトオイル100%で作った石けん全てに共通することは、保湿感があることです。これは上記にも書いたように保湿成分ばかりを含んでいるからです。だけどもうひとつ共通して言えることは、柔らかいまたは溶け崩れしやすいことです。つまり保湿成分ばかりで石けんを固くする成分が入ってないからです。水に溶けやすい石けんは水を必要以上に汚すし、石けんの消費も早くなる。私にとってよい石けんとは、大切に長く使える石けんです。そのためには バランスよく固さを出した溶け崩れにくい石けんを作ることが大切だと思っています。私は石けんを保湿剤だと思いません。だから保湿は適度に入れるのが理想だと思っています。例えば、ソフトオイルを40%加えることで保湿感が出るとします。仮に60%を100%に変えたとしたら、本当に40%分の保湿感が増すのでしょうか?私はそうは思いません。ある程度までソフトオイルを増やすと保湿度の大きな差があると思いますが、ある一定ラインを超えるとそれ以上はそんなに大きな差がないと思います。極端な例をあげると、私は以前パームを80%、ココナツ20%、ソフトオイルでスーパーファットという石けんを作ったことがあります。この石けんが非常にしっとりすると多くの友人に言われびっくりしたことがあります。そしてその理由を考えたときに、人間が感じとれる保湿感には適量というのがあるのではないかと思いました。過剰に入れることでよいものの無駄使いはしたくないと思うようになりました。またオイルの保湿度を知りたいならベーシックなレシピをひとつ決め、スーパーファットで足した石けんの違いをみた方が100%系よりもわかりやすいと思います。
100%で実験をするのは非常におもしろいと思います。しかし(私の思うところの)よい石けんを作るなら100%よりバランス配合です。石けんは保湿剤ではありません。石けんは洗うものです。消費するものです。よい素材を無駄無く利用するには、適量というのがあると思います。そしてその適量はソフトオイル100%ではない、と私は思っています。
よい石けんの作り方4「よくない石けん?」
上の3つと矛盾するかもしれませんが、よくない石けんというのはないと思います。上記の条件に満たない石けんはよくない石けんなのかというと全然そんなことはありません。私はいろんな方からお手製の石けんを頂きます。ファーストバッチから実験石けんまで実にさまざまな石けんを頂きます。自分のも作ったのは全部試して使います。ときには失敗バッチも作ります。失敗バッチはどうにかこうにか使えるようにします。本当にいろいろな石けんを使いましたが、よくない石けんというのは使ったことがありません。むしろ失敗バッチですら、使ったら意外とよかったりします。自作石けんだと、泡立ちや固さ、香りなどついつい頭でチェックしながら石けんを使ってしまいがちです。だけどただ普通に石けんを使い楽しむことが一番石けんの良さを感じられると思うようになりました。洗うこと、使うことを目的に作った石けんはやはり普通に洗って使ってあげるのが一番よいのだなーと思います。
あ、でもワックスブラザーズはダメダメだったの思い出したよー(笑)

最後に・・・
こんな独断と偏見だらけのトピック大丈夫かなー。書く前にすごく悩みました。予想通り情報提供というよりエッセイに近くなってしまった(反省)。でも自分が日頃思っていることをたまには書いてみようかな、とちょっと勇気を出して書いてみたよ。何度も言うけど、私の主張=真理・宇宙万物の法則・答え・正論ではありません。私は自分の得た経験と知識を、個人の偏見というフィルターを通して物を言うフツーの人間です。そしてフツーの人間が受け取り手の意識に息を吹き込めたら、とささやかながら主張してみたのが今回のトピックです。

Monday, February 05, 2001

Know-How 参考文献(その他)

参考文献(その他)

本の順番は著者の姓を五十音順(日本語)、またはアルファベット順(英語)に並べてあります。


自然化粧品
キッチンでつくる美白水&美髪水 主婦の友生活シリーズ 2001年
Recipes for Makeup Products. Karin Bombeli. Somerset Company. 2001
Natural Beauty Basics. Dorie Byers, R.N.Vital Health Publishing. 2nd edition. 2001(originally published in1996)
Natural Beauty at Home. Janice Cox. Owl Books. 1995.(ナチュラルコスメの元祖。レシピ豊富)
Natural Beauty for All Seasons. Janice Cox. Owl Books. 1996.(Homeよりこっちの方が好きかも。)
The Self-Apothecary Guide. Deborah R. Dolen. Mabel White. 2001
Skin Deep. Margaret Dinsdale. Firefly Books. 1994, 1998.
Natural Baby Care. Colleen K. Dodt. Storey. 1997.
Organic Beauty. Josephine Fairley. DK Publishing. 2001.
Making Aromatherapy Creams & Lotions. Donna Maria Cole Johnson. Storey. 2000
The Tao of Beauty. Helen Lee. Broadway. 1999
Home Made. Alexa Lett. Berkley Publishing. 2001.
Body Care Just for Men. Jim Long. Storey. 1999.
Make your Own Cosmetics. Neal's Yard Remedies. Aurum. 1997 (日本語版あり)
Health and Beauty the Natural Way. Nerys Purchon. Metro. 1995
The Herbal Body Book. Stephanie Tourles. Storey. 1994(とてもわかりやすいレシピ本)
A Consumer's Dictionary of Cosmetic Ingredients Fifth Edition. Ruth Winter M.S. Three Rivers. 1999.(難しい指定成分もおまかせ)


エッセンシャルオイル/アロマセラピー
アロマテラピーの事典 篠原直子 成美堂出版 2000年
アロマテラピー実践辞典 モニカ・ヴェルナー 東京堂出版 2000年
はじめてのアロマテラピー 芳香療法入門編 トータルサポート 1997年
アロマテラピー ケモタイプ精油による美容と健康のレシピ集 トータルサポート 1997年
アロマテラピー ケモタイプ精油による香水の作り方/自然化粧品の作り方 トータルサポート 1997年
The Essential Oils Book. Colleen Dodt. Storey. 1996
Aromatherapy Handbook for Beauty, Hair, and Skin Care. Erich Keller. Healing Arts. 1991 (English translation).
The Illustrated Encyclopedia of Essential Oils. Julia Lawless. Element. 1995.(参考書になる、日本語版あり)
Carrier Oils for Aromatherapy & Massage. Len Price with Ian Smith & Shirley Price. (油脂に詳しい、日本語版も出た)
375 Essential Oils and Hydrosols. Jeanne Rose. Frogs.1999(ハイドロソルに詳しい)
Advanced Aromatherapy. Kurt Schnaubelt. Healing Arts. 1998 (English translation).
The Complete Book of Essential Oils & Aromatherapy. Valerie Anne Worwood. New World Library. 1991.(なんだか詳しいー)
The Fragrant Heavens. Valerie Anne Worwood. New World Library. 1999.(ちょっとスピリチュアルな感じ)
Rainbow Meadow Catalogue. Rainbow Meadow. 2000(精油のことがよくわかる!)
Rainbow Meadow Catalogue. Rainbow Meadow. 2001(カタログだけど参考書になる。)


ハーブ
新版薬草・漢方薬 効き目のある飲み方作り方  鈴木ヤエ・松田智恵子 新星出版社 1999年(オススメ!)
Green Tea for Health & Vitality. Jorg Aittlau. Sterling.1999 (English translation).
The Illustrated Herbal. Philippa Back. Barnes & Noble Book. 1996
Identifying and Hervesting Edible and Medicinal Plants. Steve Brill & Evelyn Dean. William Morrow. 1994(外で草をつまみ食いしたくなる)
Early American Herb Recipes. Alice Cooke Brown. Dover Edition. 2001 (original copyright 1966 by Charles Tuttle Co.)
Encyclopedia of Herbal Medicine. Andrew Chevallier. DK Publishing. 1996. (百科辞典という名が似合う本)
A Modern Herbal Vol.1 A-H. M. Grieve. Dover. 1971 (originally published by Harcourt, Brace & Company in 1931)
A Modern Herbal Vol.2 I-Z. M. Grieve. Dover. 1971 (originally published by Harcourt, Brace & Company in 1931)
The Herbal Medicine-Maker's Handbook: A Home Manual. James Green. Crossing Press. 2000.(ハーブの様々な抽出方法が詳しく出ている。)
A Handbook of Native American Healing Herbs. Alma R Hutchens. Shambhala. 1992
The Herb Book. John Lust. Bantam. 1974(ありとあらゆるハーブが出ている)
The Herb Bible. McHoy, Peter & Pamela Westland. Barnes & Noble. 1994
The Complete Medicinal Herbal. Penelope Ody. DK Publishing. 1993
The Herbal Home Remedy Book. Joyce Wardwell. Storey. 1998
Jude's Herbal Home Remedies. Jude Williams. Llewellyn. 1997
Traditional Home Remedies. Martha White. Time Life Books. 1997.
The Book of Green Tea. Diana Rosen. Sterling.1998


お風呂
からだによく効くお風呂の入り方 植田理彦 池田書店 2000年
お風呂考現学 江夏弘 TOTO出版 1997
風呂と湯のこぼれ話 武田勝蔵 村松書館1977
お風呂は健康増進ルーム 高野泰樹&冷え取り研究会 健康ジャーナル社 2001年
入浴・銭湯の歴史 中野栄三 雄山閣 平成6年
バスタイム 吉沢深雪 ブロンズ新社 (猫好きな風呂好きにはたまらニャい一冊)
風呂とエクスタシー 吉田集而 平凡社 1995
Dr. 谷津の体にいいお風呂 マガジンハウス 1996年
The Healing Bath. Milli D Austin. Healing Arts. 1997
The Book of the Bath. Fancoise de Bonneville. Rizzoli. 1998 (English translation)
The Bath & Body Book. Stephanie Donaldson. Anness Publishing1997/Lorenz Books 2001
The Bath. Diane Von Furstenberg. Random House. 1993
Bathing for Health, Beauty, & Relaxation. Eva Gizowska. Reader's Digest. 1998
How to Take a Japanese Bath. Leonard Koren. Stone Bridge Press. 1992
The Healing Aromatherapy Bath. Vargo Valentine Lazzara. Storey. 1999
Manual of Hydrotherapy and Massage. Fred B. Moor, et al. Pacific Press Publishing. 1964.
Water Magic. Mary Muryn. Rireside. 1995.
Waterworks. Barbara Sallick with Lisa Light. Clarkson Potter. 2001(NYの同名社のバスルームのインテリア本。美しー。)
The Art of the Bath. Sara Slavin & Karl Petzke. Chronicle Books. 1997. (写真と言葉のアートという感じ。このタイプの本が大好きです。)
The Japanese Bath. Bruce Smith & Yoshiko Yamamoto. Gibbs Smith Publisher. 2001


スパ
The Herbal Home Spa. Greta Breedlove. Storey. 1998.
Asian Secrets of Health, Beauty, and Relaxation. Sophie Benge. Periplus. 2000(香港の出版社のアジアンなスパ本。使えるレシピじゃないけど、大好きな本!)
Spa. Karena Callen. Rizzoli. 2001(世界の高級スパのエッセンスが詰まってる。表紙で「買い!」という本。)
Rituals for the Bath. Kathy Corey & Lynne Blackman. Warner Treasures. 1995.
The Wellness Center's Spa at Home. Kalia Doner & Margaret Doner. Berkley Books. 1997.
Home Spa. Manine Rosa Golden. Abbeville Press. 1997.(写真がきれいな小型の本。)
Chin Deep In Bubbles. Melissa Placzek. Fair Winds Press. 2001 (小さな贅沢を集めたかわいいイラスト本)
Natural Home Spa. Sian Rees. Sterling. 1999.


クリーニング&ハウスキーピング
気持ちよく暮らす簡単家事生活 赤星たみこ 青春出版社 2001年
ナチュラルクリーニング 佐光紀子 ブロンズ新社 2002年
Better Basics for the Home. Annie Berthold-Bond. Three Rivers Press. 1999
Baking Soda. Vicki Lansky. Book Peddlers. 1995
Clean House, Clean Planet. Karen Logan. Pocket Books. 1997 (有名なエコ掃除本)
Herbal homekeeping. Sandy Maine. Interweave Press. 1999

Sunday, February 04, 2001

Know-How 参考文献

参考文献(石けん)


本の順番は著者の姓を五十音順(日本語)、またはアルファベット順(英語)に並べてあります。




石けん一般
自然流「せっけん」読本 森田光徳 農山漁村文化協会 1991年 
石けん屋さんが書いた石けんの本 三木春逸・三木晴雄 三水社 1992年
Natural Joys of Soap Sampling. Laval Lemount Johnson. Carlton Press. 1983.
Soap for Body and Soul. Lisl and Landt Dennis. Stewart, Tabori & Chang. 2002 (石けんコレクターによる美しい本)

石けん作り(日本語)
手作り石けん 赤松純子 民衆社 1986年
やさしくできる石鹸作り入門 
アン・ブラムソン 合同出版 
肌にも環境にもやさしい手作り美肌石けん 今井龍弥 マキノ出版
イラスト版手作りせっけんのすべて 河辺昌子 合同出版 1991年
お風呂の愉しみ 前田京子 飛鳥出版 1999年
オリーブ石けん、マルセイユ石けんを作る 前田京子 飛鳥出版 2001年 

石けん作り(英語) 
-Cold Processing (CP)-
Soap.Making it Enjoying it. Ann Bramson. Workman. 1972(石けん作り本の元祖、シンプルで読みやすい)
Making Soaps & Scents. Catherine Bardey. Black Dog & Leventhal. 1999
The Natural Soap Book. Susan Miller Cavitch. Storey. 1995
The Soapmaker's Companion. Susan Miller Cavitch. Storey. 1997(バイブルと言われた本)
The handmade Soap Book. Melinda Coss. New Holland. 1998(とにかく買ってぇ。苛性ソーダの量だけ計算し直し必要)
Gourmet Soap Made Easy. Melinda Coss. North Light Books. 2001(グルメというだけあっておいしそう!)
The Art of Making Melt and Pour. Deborah R. Dolen. Mable White. (タイトルはメルト&ポアだけど、レシピはCP。)
Handmade Soap.Tatyana Hill. Lorenz Books. 1999
Country Living handmade soap.Michael Hulbert. Hearst. 1998
Making Soap for Fun and Profit. Linda Inlow. Kopacetic Ink. 1998. 
Essentially Soap. Robert S McDaniel. Krause. 2000 (新鮮な情報満載)
The Soap Book. Sandy Maine. Interweave. 1995(ナチュラルな感じの写真がいい)
Clean, Naturally. Sandy Maine. Interweave. 2001. (MPもナチュラルクリーニングも入ってる。)
Milk-Based Soap. Casey Makela. Storey. 1997
The Art of Soapmaking. Merilyn Mohr. Firefly. 1979
The Soapmaker. Janita Morris. Watson-Guptill. 2000
Soapmaking for Fun & Profit. Maria Given Nerius. Prima. 1999
Soapmaking for the first time. Linda Orton. Sterling. 2001
Making Potpourri, Colognes and Soaps. David A Webb. TAB. 1988
Soap Recipes. Elaine White. Valley Hills. 1995
-Other processes-
Beautiful Handmade Natural Soaps. Marie Browning. Stering. 1998(現在はNatural Soapmakingというタイトル。リバッチ本ならこれ)
The Complete Soapmaker. Norma Coney. Sterling. 1995(リバッチ)
Small-scale Soapmaking. Peter Donkor. TCC. 1986 (決してスモールならず。)
Making Cream Soap. Catherine Failor. Milky Way Molds Inc. 2001(クリームソープ)
Making Transparent Soap. Catherine Failor. Storey. 2000(透明石けん)
The Transparent Soapmaking. Catherine Failor. Rose City. 1997(透明石けん)
Making Natural Liquid Soaps. Catherine Failor. Storey. 2000(リキッドソープの参考書)
-Melt & Pour (MP) Handcrafting-
Melt & Pour Soapmaking. Marie Browining. Stering. 2001(MP&ナチュラルコスメのレシピ充実)
Soothing Soaps. Sandy Maine. Interweave. 1997.
Melt & Mold Soap Crafting. C. Kaila Westerman. Storey. 2000(MPのテクが出てる) 

その他(油脂・水・洗浄・石けん材料など)
活性剤の化学 井上勝也・彦田毅 裳華社 1991年
洗浄と洗剤 辻薦 地人書館 1992年
洗剤と洗浄の科学 中西茂子 コロナ社 1995年
油屋さんが書いた食用油の本 浜島守男・太田昌男 三水社 1996年
化粧品用油脂の科学 広田博 フレグランスジャーナル社 1997年(大変勉強になります)
水と油のはなし 平澤猛男 技報堂出版 2000年
The Healing Clay. Michel Abehsera. Swan House. (古本のため出版年が不明)
The Healing Miracles of Coconut Oil. Bruce Fife, N.D. Health Wise. 2000(古本屋で買ったちょっとアヤシゲな本)

Saturday, February 03, 2001

Know-How リバッチ

リバッチ


できあがったコールドプロセス石けんを使って香りや色をつける方法です。エッセンシャルオイルやハーブなどのオプション材料が苛性ソーダに触れることがないので、色や香り、成分をオリジナルに近い状態で出したい場合に適しています。リバッチは分量違いで失敗した石鹸を蘇らせるときにも使います。その場合は湯煎にかける前に足りない材料(オイルなど)を付け足してください。一般的にリバッチは難しいと言われていますが、石けんを細かくおろしたものを一晩水に漬けておく方法は失敗がほとんどないようです。リバッチは、型出しから数日以内の石けんがいちばん扱いやすいようです。
<作り方>
1 細かくおろしたコールドプロセス石けん(100g)をボウルに入れ、大さじ2杯の水をまんべんなくかける。ラップをかぶせ乾燥しないようにして、30分くらいおく。
2 ボウルごと湯煎にかけ、生地がマッシュポテトのようになったら火からおろす。
3 好みの香りや色などオプション材料を加える。
4 型に入れ固まったらできあがり。水分が蒸発して固い石鹸になるのにおよそ1~2週間かかる。

関連トピック2001年10月~リバッチでつくるハロウィンソープ!
「お風呂で自然エステ」(祥伝社)でもリバッチの方法を紹介しています。

Friday, February 02, 2001

Know-How ホットプロセス

ホットプロセス
ホットプロセスも様々なバリエーションがありますが、ここではトレースまではコールドプロセスと同じ、簡単な方法を紹介します。リバッチ同様、けん化がかなり進んだ段階でオプション材料を加えるため、色や香り、成分などが苛性ソーダに影響されにくく、熱を外から加えることで鹸化を進めてしまうので、コールドプロセスよりも早く使えるのが利点です。できあがったホットプロセスの石けんを数時間冷ますと粘土くらいの固さになります。これを粘土のようにいろいろな形にすることもできます。私はホットプロセス石けんを丸めてロープをつけてシャワーソープにしたりしています。
<作り方>
1 コールドプロセスの作り方で生地にしっかりトレースが出るまでかき混ぜる。
2 生地の入った鍋を2時間ほど湯煎にかける。この間、湯は弱く沸騰している状態を保ち常に蓋をしておく。30分おきに蓋を開け、熱が石けん生地全体に行き渡るようにへらでゆっくりかき混ぜる。
3 2時間たち、生地がマッシュポテトのようになったら火からおろし、香りや色などオプション材料を加える。
4 型に入れ固まったらできあがり。やわらかいレシピの石けんは固まりにくいので、冷凍庫に入れて固めてから出すとよい。
5 好みの固さになるまで乾燥させる。だいたい2、3週間乾燥させると固くなります。

関連トピック2003年6月のトピック~コールドプロセス VS ホットプロセス
「お風呂で自然エステ」(祥伝社)でもホットプロセスの方法を紹介しています。

Thursday, February 01, 2001

Know-How レシピの組み立て方

オリジナルレシピの組み立て方

 

・けん化価表

各オイルによって、けん化するために必要なアルカリの量は異なります。アルカリが反応し、肌に使える優しい石鹸にするためにも、オリジナルレシピを作成するときには各オイルのけん化価を調べ、苛性ソーダまたは苛性カリの量を正確に計算することが大切です。各オイルのけん化価表を参考に、レシピを組み立てる計算してみましょう。(固形石けんは苛性ソーダ、液体石けんは苛性カリのけん化価を使ってください。)


オイル名
日本語名
苛性ソーダ
(NaOH)
苛性カリ
(KOH)
apricot kernel
アプリコット核油
0.135
0.189
avocado
アボカド油
0.133
0.1862
bear fat
熊油
0.139
0.1946
beeswax
みつろう
0.069
0.0966
butter (cow)
バター(牛)
0.1619
0.2266
camilia
椿油
0.136
0.1904
canola
キャノーラ油
0.124(注)
0.1736
caster
ヒマシ油
0.1286
0.18
cocoa butter
ココアバター
0.137
0.1918
coconut
ココナツ油
0.19
0.266
coconut, virgin
ヴァージン
ココナツ油
0.1946
0.273
corn
コーン油
0.136
0.1904
cotton seed
綿実油
0.1386
0.194
evening primrose
月見草油
0.136
0.1904
flaxseed
あまの実油
0.1357
0.1899
grapeseed
グレープシード油
0.1265
0.1771
hazelnut
ヘーゼルナッツ油
0.1356
0.1898
hemp seed
ヘンプシード油
0.1345
0.1883
horse fat
馬油
0.14
0.196
jojoba
ホホバ油
0.069
0.0966
kukuinut
ククイナッツ油
0.135
0.189
lanolin
ラノリン
0.0741
0.1037
lard
ラード
0.138
0.1932


オイル名
日本語名
苛性ソーダ
(NaOH)
苛性カリ
(KOH)
macadamia
nut
マカデミア
ナッツ油
0.139
0.1946
mango butter
マンゴバター
0.128
0.1792
mink
ミンク油
0. 0.14
0.196
neem
ニーム油
0.1387
0.1941
olive
オリーブ油
0.134
0.1876
palm
kernel
パーム核油
0.156
0.2184
palm
パーム油
0.141
0.1974
palm
stearic
パーム
ステアリン酸
0.141
0.1974
peanut
ピーナツ油
0.136
0.1904
pumpkin
seed
かぼちゃの
種油
0.1331
0.1863
rice bran
米ぬか油
0.128
0.1792
safflower
紅花油
0.136
0.1904
sesame
ごま油
0.133
0.1862
shea
butter
シアバター
0.128
0.1792
soybean
大豆油
0.135
0.189
sunflower
ひまわり油
0.134
0.1876
sweet
almond
スイート
アーモンド油
0.136
0.1904
tallow
(beef)
牛脂
0.1405
0.1967
walnut
くるみ油
0.1353
0.1894
wheatgerm
小麦胚芽油
0.131
0.1834

 ここに記載されたけん化価は参考文献にあるRainbow Meadow Catalogueを参考にさせて頂いています。
(注)日本で発売されているキャノーラ油のけん化価は0.133くらいで計算するとよい、というご指摘を受けました。
 

・レシピ作成&けん化価の計算の仕方

(1)まずは次のことを決めましょう。
i) どれくらいの量を作るか(バッチサイズ=オイルの総量)
一回のレシピでどれくらいの量を作るか、その量のことをバッチサイズと言います。これは、作るときのオイルの量を基準に考えるので、例えば500gのオイルを使うなら「500gバッチ」と言います。
*パッチではなく「バッチ(batch)」です。
ii) どのオイルを使うか
何を使うか決められない場合は、各オイルの特性(リンクページ現在工事中)を参考にしてください。
iii) 各オイルをどれくらい使うか
同じオイルでも配合比を変えるだけで、石けんのできあがりがかなり違います。ここでは以下の様なレシピを作成してみましょう。
バッチサイズ
500g
使うオイル&分量
オリーブオイル 200g
 
ココナツオイル 150g
 
パームオイル 120g
 
ココアバター 30g
 
(2)けん化価表をもとに各オイルの苛性ソーダの量を計算します。(液体石けんの場合は苛性カリ)
レシピに必要な苛性ソーダの量は各オイルのけん化価X重さの合計です。上のレシピの苛性ソーダの量を計算してみましょう。

オリーブオイル
0.134 X 200 = 26.8
ココナツオイル
0.19 X 150 = 28.5
パームオイル
0.141 X 120 = 16.92
ココアバター
0.137 X 30 = 4.11
 
26.8 + 28.5 + 6.92 + 4.11 = 76.33
このレシピのオイルが100%けん化するのに必要な苛性ソーダの量は76.33gとなります。
(3)スーパーファットするため苛性ソーダの鹸化率を下げる(苛性カリはスーパーファットしない)。
スーパーファットとは苛性ソーダの量を減らし、けん化率を100%未満にすることで、石けんの中に過剰な油脂分を作ることです。この目的は、石けんの中に未反応の苛性ソーダが残らないようにすることと保湿効果を高めことです。レシピを作成するときには85%~95%のけん化率で計算してみてください。上のレシピを使い、90%のけん化率になるよう計算してみましょう。
 
76.33 X 0.9 = 68.697

小数点2以下を四捨五入すると、このレシピに使う苛性ソーダの量は68.7gとなりました。 けん化率100%を90%にしたので、苛性ソーダの量を10%減らしたことになります。これを「10%ディスカウント」したレシピと呼びます。苛性ソーダのディスカウントが多いほど使用感はしっとりしますが、過剰油脂が多ければそれだけ酸化もすすみやすく、石けんの寿命も短くなります。
(4)オイルと苛性ソーダの量が決まったら水の分量を決めます。
水はバッチサイズに対して30~40%が理想です。これはミルクやハーブティなど水以外の液体でも同じです。ここでは間を取って35%で計算してみましょう。500gの35%で175gの水を使います。
(5)オプション材料を決めます。香りや色、スキンケア効果を考えて好きなものを入れてください。もちろんオプション材料はなくてもかまいません。 今回のレシピにはココアとオレンジのエッセンシャルオイルを加えてみます。ココアは色付けに小さじ1くらい入れてみます。オレンジのエッセンシャルオイルは香りが残りにくいので小さじ4入れてみます。
(6)レシピを書きだし名前を付けます。これでオリジナルレシピの完成です。 
オレンジココア石けん(500gバッチ)
175g
苛性ソーダ
68.7g (10%ディスカウント)
オリーブオイル
200g
ココナツオイル
150g
パームオイル
120g
ココアバター
30g
ココア
小さじ1
オレンジ・エッセンシャルオイル
小さじ4


「肌に髪に優しい石けん」(祥伝社)でもオリジナルレシピの組み立て方を紹介しています。