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Friday, October 28, 2011

「ダイアログ」マーブル模様の話(5)

<第5回>
(た)なるほど〜。お話を伺っていると、ままさんは1バッチ1バッチ、真剣に向かい合って作っているように思います。石けん作りのアプローチが職人的ですよね。ままさんから語られる石けん作りへのこだわりや思いを伺うと、法隆寺の復興を果たした最後の宮大工と呼ばれる西岡常一氏の言葉を思い出します。「木のいのち木のこころ」(新潮文庫)という本の中で、西岡氏は薬師寺の再建に使われた樹齢二千年の木の素晴らしさについて話すのですが、次のように語っているんです。

こういう木の感触は言葉では伝えようがありませんな。実際に見て、触って、感じて覚えていかななりません。技術というもんは腕だけやなくて培われた勘や感覚に支えられているんですやろな。

「木」という言葉を「生地」に置き換えると、ままさんが言ってるみたいでしょう?

まだまだお話を伺いたいところですが、ダイアログもそろそろ終盤となってきました。また別の機会に、物を作るというテーマでお話を伺えたらと思います。何か企画を立ち上げたときは、ぜひご協力お願いいたします。
最後にブログの読者の方にメッセージやアドバイスがあればぜひお願いします。これだけは言いたい!みたいな主張でもいいですよ。

(ま)
ああ、たおさん!
西岡常一さんは私のとても尊敬する方々の一人です!。棟梁の話を私に置き換えてくださるのは嬉しいですが、恐れ多いな~。
前職で薬師寺や法隆寺の取材に行ったことがあるのですが、その建築の柱一本にも熱というのかな、語るものがあるんですよね。大陸から伝わった方法をうのみにしないで、日本の風土にそわせてでき上がった様式であったり、一本一本の木が生きて生えている時と同じ方位に使われているとか、木のくせを知ったうえで、適材適所に利用するとか(人間社会のよう)。紙に書いた建築方法を理解できているだけでは成しえない生きたモノづくりですね。
取材の時は私のほかにも何人もいるわけですが、ず~っとボ~っと眺めたくて、後日一人で何度か出かけましたよ。

「企画に合わせて形だけ整えるのもは誰でもできるが、素材を知ること、道具を知ること、作りあげながらそれと会話をすることで、仕上がったものはその言葉を人の気持ちに伝え続けるとおもう。金儲けを考えたら棟梁なんてやってられまへんわ。」この言葉も好き。笑

わたしは、石けんというのは一つの形であるけれど、大事にしたいのは気持ちだとおもいます。自分の手から生み出されるものから受ける感動や 愛着や、そのレスポンスがたまっていく楽しみを感じてほしいです。
手づくり品でもなんでもお金で買ってしまう時代だけど、マニアックに作って、大事に使ってみるといろいろ発見できるんだよ~自分で作ってみなよ、っていうそんなかんじ。
気持ちへのサプリメントが足りない時代なので、石けんがきっかけになればいいとおもいます。

(た)「くせを知ったうえで、適材適所に利用する」は石けん作りの素材にも言えますよね。

大事にしたいのは気持ち、というままさんの言葉もすごくうなずけます。私も、石けんそのものもそうですが、石けんを通して見えてくるものにすごく興味があるんです。今回はマーブル模様がテーマではあったけれど、そこからどんどん話しが広がって本当に楽しく勉強になりました。きっと第二弾を切望されるブログ読者の方も多いのではないかと思います。また機会があればよろしくお願いします。いつかままさんの石けん教室、行ってみたいです〜。

今回は本当にどうもありがとうございました!

(ま)そうですね。石けんってその後ろにものすごい世界が広がっていますよね。作りっぱなしではなく、その背景にあるもの、見つかるもの、ひろがるものを大事にしたいです。
たおさんと前に「みんなが石けんを作れるようになることが理想ですね。」ってお話をしましたよね。そうなるといいな~。
今度一緒に、シャボネーゼの会やりましょうね♪ 
このダイアログ、たおさんからお話をいただいてドキドキでしたが、なにか感じていただけたら嬉しいです。
素敵な経験をさせていただいてありがとうございました。

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しゃぼんままさんのプロフィール
京都府宇治市在住。CS講師の経験とハーブ、アロマ、ラッピングの資格をベースに、“手づくる気持ちへのお手伝い・手づくる楽しみを手から手へ伝承すること”をコンセプトに石けん教室などを開催。自宅の庭は約50種類のハーブガーデン。
植物の専門家が集う地元商工会議所の取り組みでのハーブ塾でも、畑での栽培から研究・活用を模索中。
石けん作りの日々をつづるブログ『@まいほーむ』http://syabonmama.jugem.jp/ はアクセス50万を超えました。
メインサイト『しゃぼんmama』 http://syabonmama.okoshi-yasu.com/