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Monday, October 26, 2009

読書日記 2009年10月




コドモが学校へ行くようになり、ようやく読書の時間ができました!1日1、2時間ほどですが、この時間だけは家事も仕事もせずにせっせと本を読んでいます。このまま継続できるように、月に1度読書日記をつけようと思います。月末だとくじけそうだから、20日〆くらいにして。

まずは、いただいた本、読みかけの本、買ったまま積んである本の中から読み始めています。ゆくゆくは植物関連、石けん関連の本も増えていくと思います。


(1)「『狂い』の構造〜人はいかにして狂っていくのか?〜」 春日武彦 平山夢明 扶桑社新書

これはいただいた本です。と書くと、いかにも自分の好みではないけれど・・と前置きしているようですが、そういう訳でもありません。確かに私が書店で見つけるジャンルではないでしょうが、いただく本はおもしろい発見があるので好きです。この本も自分では探し得ないおもしろい1冊でした。
精神科医と作家が狂気について、過去の事件などを取り上げながら、気軽におしゃべりしている本です。第1章に書かれていた、「狂い」のはじまりは「面倒くさい」という気持ちから、という部分が非常に興味深かったです。面倒くさい、ちょっとぐらいならいいや・・というのがエスカレートして、次第に人として大幅にはずれた行為へ発展するとのこと。一線を越えるか越えないかは、その人の狂いの度合いによるのでしょうが、自分の感覚と他人の感覚の違うもありますよね。例えば、私が面倒くさいと考えることが、人によっては狂気の沙汰とまでは行かなくても「それは変じゃない?!」と思われるかもしれません。本の内容とはずれてしまいますが、面倒くさいという気持ちには要注意、何でも面倒がらずにコツコツやろうと思いました。

(2)「納棺夫日記」 青木新門 文春文庫

ついに読みましたー。死に関する本は恐くて読めないと思っていましたが、読んだ後の感想は「読んでよかった!」です。またいつか読むと思います。

(3)「複合汚染」 有吉佐和子 新潮文庫

何ページか読んだだけであきらめ、何年も放置されていた本です。私は当初、「複合汚染」というタイトルから、かなりきっちりした構成の小説を予期していたのですが、実際は冒頭から選挙の話しが延々と続き、一体何の本なんだかよくわからなくて嫌になってしまったのです。
今回はちゃんと向き合うことができ、最後まで一気に読みました。とてもおもしろかった!有吉佐和子天才!と読み終わったあと叫んでいました(笑)。小説というよりエッセイのような感じ。本題も真面目に話しつつ、脱線もしつつ、まるで目の前でおしゃべりしてるような語りです。だからこそ、本来複雑で難しいトピックを親しみやすく感じたのでしょう。これは新聞の連載だったんですね。そのときに読んでいたら、きっと虜になっていたかも!この中に書かれている当時の事実が今でも古さを感じないのが、環境問題の深さを浮き彫りにしているような気がします。

(4)「風の男 白州次郎」 青柳恵介 新潮文庫

白州次郎かっこいいですね。奥様の正子さんもかっこいい。歴史にうといので、背景が半分くらいしかわからなかったけど、すごい人ほど表に出ないものだなあと思いました。2009年の現代社会を見たら、彼はなんと言うでしょう?

(5)"The Botany of Desire" Michael Pollan,  Random House

邦題は「欲望の植物誌」です。22日に同名のドキュメンタリー映画の試写会に行ったので、それに間に合うように必死に読みました。
植物をコントロールしようとする人間の欲望、生き残りや繁栄のために人間を利用する植物の欲望。これはもしや共存なのでは?という著者のポイントがとてもおもしろかったです。最後の章のじゃがいもの遺伝子組み換えについては、(3)の「複合汚染」とつながる部分が多く、興味深い反面、何も知らずにいた自分の食生活を振り返るとぞっとしました。
ウィットにとんだとてもおもしろいエッセイなので、植物や環境問題に興味のある方におすすめです。


おまけ・・
昨日、コドモの学校でハロウィンパーティがありました。クッキーを焼いたり、会場でボランティアしたり、親の出番が多くて大変でした。でもイベントは大盛況。会場は一時期、隙間がないほど混雑してました!学校のイベントってこんなに盛り上がるんですね。
コドモはハロウィンが苦手で、パーティに行っても変装している子供達が恐かったようです。でも「クッキーが買いたい!」というので、どれがいいかと尋ねると、なんと私が焼いたクッキーでした。自分で作ったクッキーにお金を払うのは変な気もしましたが、まあチャリティイベントですからね。クッキー3枚で1ドルでした。