最後に廃油を使ったのは2002年6月のトピックです。
あのときは廃油がなかなかたまらなくて、100gというミニバッチに挑戦したのでした。
あれから月日は流れ、約3年たちました。
ヘソクリのごとくコッソリ&コツコツとためてきた廃油を
2005年5月、みごとな液体石けんへと花咲かせてみせましょうー。
どうぞご覧あれっ!
1 廃油がたまる。
3年分の廃油。どうです、いっぱいたまったでしょう(笑) どんなオイルが入っているかまったく記憶がありません。 しかしそれでこそ廃油ってもんでしょう! *左側のオイルは未使用のまま酸化。右側は天ぷらに使用しました。左の油の方が酸化臭が強いです。 |
2 ハーブをつけ込む
少しでも酸化臭をマスキングしようと、臭い消し系のハーブでつけ込みました。 でも意味なかった・・。 *ペパーミント、セージ、ローズマリー、ユーカリを入れました。 |
3 レシピをつくる。
ハーブを濾したあとのオイルを計量すると、ちょうど1300g。
食用植物油のけん化価(カリ)をざっと調べたあと、少々過剰アルカリ気味にするため
0.195で計算することにしました。→ 1300 X 0.195 = 253.5
小数点を切り上げ、254gの苛性カリを使用します。
バッチサイズや材料の分量を書き出し、レシピの完成です。
廃油でつくる液体石けん素地(1300gバッチ)材料:4 コールドプロセスの石けん作り開始
廃油 1300g
苛性カリ 254g
水 600g
常温のオイルに作りたてのアツアツ苛性カリ液を加えます。 *温度調節をしてないのは面倒だったからです。 | ブレンダーで撹拌。 *泡立て器を使わないのも、やはり面倒だったからです・・。 | ブレンダーのモーターが痛まない程度に休み休み撹拌しながら約8分。かなりもったりした生地になりました。 | このときの生地温度は48.8度。うーん、まずまず理想です。 |
5 型入れ・保温
さて型入れです。しかし、どうせできるのは水に溶かすペースト。
別の型を用意せず、そのまま鍋ごと保温することにしました。
保温中は何度か生地をチェックし、分離しないようかき混ぜました。
6 希釈
保温後の石けん生地。 あたりまえですが、ホットプロセスのときよりも水分が多いのでベチャっとしています。 | 水を加えて希釈します。 500gの生地に1000gの水を加えてみました。ココナツベースのものより溶けにくいかも。 *お湯を使わなかったのは、やっぱり面倒だから。 | 半日放置したところ。結構溶け残りもありますが、液体の状態をチェックしたらいい感じだったので、これでOKにします。 *半日で希釈をやめたのもこれまた面倒だったからなんです。 | 液体石けんと溶け残り生地にわけました。溶け残りは300g。やはりココナツベースより溶けにくいかな。次回は200gでやってみよう。 *溶け残り分は次回の希釈に使います。 |
7 マスキング
やはり気になります、廃油の臭い。そこで精油でマスキングすることにしました。
液体石けんは約1200g。そこに小さじ1.5の精油を加えることにしました。
精油はペパーミント小さじ0.5、アニス小さじ0.5、シナモンリーフ小さじ0.25、パチュリ小さじ0.25。
我ながら、妊婦とは思えない精油のチョイス。でもいいんです、油臭いより。
*他の妊婦さんはどうぞ真似しないでください。
マスキングは成功。ディープな臭いはディープな精油で抑えるに限ります!
単一ではクセのあるスパイス系やパチュリの精油がうまい具合に油臭さを抑えてくれました。
前に出ているのはペパーミントのすっきり感なので、清潔感のある廃油石けんになりましたー。
8 泡立て・使い心地
ソフトオイルのみですが、しっかり泡が立ちました! 昨日作ったばかりだけど、肌がつっぱることもありません。 |
9 ボトル分け
使う分だけ容器に移して、できあがり。 レンジ回りや流しのお掃除に使います。 *だけどきっと、こっそり顔も洗ってみることでしょう・・。 |
後書き
スクロールダウンが大変だったと思いますが、今月のトピックはいかがでしたか?
液体石けんをすごいいい加減に作ってるなーと思いませんでしたか?そう思ってもらえたらこのトピックを作った甲斐があるってもんです。石けん作りの核はあくまでも油とアルカリが一緒になること。それは固形でも液体でも変わりません。奥が深くとも、基本はとってもシンプルなんです。しかし、周りの部分が果てしないためときどき何をしているのか見失ってしまうことがあるんですよね。要は油とアルカリが混ざればいいんです。あれこれ難しく考えずシンプルにね。