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Saturday, June 01, 2002

Topic of the Month 2002年6月

6月のトピック
100gの廃油で石けんを作ろう


廃油石けんの情報をアップしようと思って、2年間コツコツ廃油をため込んできました。
しかしためてもためてもたまりません~!
大きなバッチサイズのイメージがある廃油石けん。
廃油がほとんど出ないわが家では、
10年がかりのプロジェクトになってしまうかも・・だからもう作っちゃいます。
「廃油がちょっとしかない」を「ちょっとしかない廃油でできる!」という考えに切り替え、
100gのミニバッチで勝負!


そこで前書きへ・・・
今回のポイントは2つあります。
ひとつは廃油を使うこと。もうひとつは、空き瓶を使ったミニバッチであること。
なかなかうまくできたので、どうぞご覧あれー。

廃油石けんの作り方
<道具>
はかり
材料をはかります。
ビーカー
水と苛性ソーダを入れます。
スプーン
苛性ソーダを取り分けたり、溶かすのに使います。プラスチックやステンレスで柄の長いものがオススメ。
空きビン
オイルを入れる容器です。撹拌にも使うので、300ー400mlサイズくらいのものがよいでしょう。
手に持って振りやすい大きさや形を選びましょう。私は某シアトル系カフェのフラパチーノの空きビンを使いました。

万が一、中の生地の温度が上がってきてもプラスチックより耐えられるんじゃないかと思ってガラス瓶にしました。
しかし、ガラス瓶でも生地の温度が上がりすぎると空気が膨張してコワイです。だから低温や常温で作りましょうー。
ジップ袋
ビンを振るときに入れる袋です。ビニールが強くてしっかりしていて、ぴたっとジップできるのがオススメ。

石けん生地を流します。

手袋、エプロン、新聞紙など
 作る場所や自分自身をしっかり保護しましょうー!


<材料>
廃油
あらかじめ漉してあります。
うちの廃油はキャノーラなんですが、今回は知らないふりをして「廃油」と呼ばせていただきます(笑)


精製水じゃなくてもいいやって思いました。
アルカリ
固形石けんは苛性ソーダ、液体石けんは苛性カリを使います。
廃油の苛性ソーダの鹸化価は植物油脂なら0.14(動物油脂なら0.15)で過剰アルカリ気味に計算することにしました。

ディスカウント無しで、端数は四捨五入しました。苛性カリは苛性ソーダの1.4倍の量が必要です。

<レシピ>
(1)廃油100%固形石けん
材料:
廃油 100g
苛性ソーダ 14g
水 30g
作り方:
1.水をビーカーに入れ、重さをはかります。
2.苛性ソーダをはかりながら、1に加えます。スプーンでゆっくり混ぜて溶かします。
そのまますぐ使うと温度が高いので、5分くらい置いておきましょう。(日本の夏は15分くらいかも)
   *万が一こぼれたときに備えて、苛性ソーダ水は流しの中に置いておくとよいでしょう。
   *お子さんやペットが間違えて触ってしまわないように注意していてくださいね。


3.廃油をビンに入れ、重さをはかります。
4.苛性ソーダ水をオイルに加えます。

5.蓋をきっちりと閉めて、ビンごとジップ袋の中に入れます。
6.ビンの口を手で持つような感じにして、シャカシャカビンを振ります。
  *手袋をするのをお忘れなく!
7.生地がもったりしたら型に流し込みます。
  *私は3分で型入れでしたー!

シャカシャカした後は、やはりジップ袋の中は少し濡れていました。
ビンの蓋からの液漏れは多少あるようです。ジップ袋の外に漏れることはありませんでしたが
心配な人は、ビニールを2重に重ねたものを蓋にかぶせ、輪ゴムでしっかりくくってから、ジップ袋に入れるとよいでしょう。

8.生地が固くなるまで2、3日置いておきます。<保温不要
  *お子さんやペットが間違えて触ってしまわないように注意してくださいね。
  *動物油脂なら一日で型出しできると思います。ソフトオイルのみなら数日から1週間かかるでしょう。駄目なら冷凍庫へゴー!
9.石けん生地の付いたビンもそのまま一日置いておきます。
翌日、ベーキングソーダ小さじ1と湯100gを入れ石けん水にしました。
10.型出しした石けんはそのまま使うか、または9のように石けん水にして使ってください。


(2)廃油100%液体石けん
材料:
廃油 100g
苛性カリ 20g
水 50g
作り方:
固形石けんと同じ手順で、10分くらいシャカシャカしてから、瓶の中味を鍋にあけ、直火の弱火でHP法にしました。
しばらくするとマッシュポテトになったので、一日置いておきました。
翌日、希釈しました。クエン酸などは一切入れずにお湯で薄めただけです。
でも酸化臭がかなり気になったので、ベーキングソーダとペパーミント精油も加えました。
液体石けんは分離しました。下の方がクリアな液体で水っぽい石けん水、上はベーキングソーダもばっちり入ったねっとりソープジェル風です。洗った感じはなかなか満足。石けん作りの道具や流し、ガスコンロ台とお掃除してみましたが、ピカピカでございます。キャノーラ100%だし・・と思っていたのですが、汚れも落ちるし泡切れもいいです。もしかしたらベーキングソーダのおかげかなっ。

今後の課題
廃油の固形石けんはソフトオイルより動物油脂の方がいいものができるのでは?と思いました。リサイクルで廃油を使っても、それがソフトオイルだけなら、水にすぐ溶けてしまう廃油石けんになり、ちょっともったいない感じです。動物油脂と混合させたり、洗浄力と加えるためにココナツオイルと混合させるのもいいなと思いました。液体石けんも同様にココ混合がいいんじゃないかと思います。ココを使う場合は、苛性ソーダの量を計算してくださいね。

最後に・・・
どうでした?
廃油が100gあれば十分。是非是非試してみてくださいね!