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Tuesday, January 09, 2001

Ingredients 色付けのオプション材料

色のオプション
手作り石けんに思った通りの色をつけるのはなかなか難しいものです。なぜなら、アルカリや反応熱で色づけの素材が変質してしまったり(逆にそれを利用していい色が出る場合もあります)、他の材料の色素が影響して色が変わってしまう場合もあるからです。また、石けん材料の多くは自然の農作物。商品によって色の出方が違うこともあれば、同じ会社の同じ商品でもロットが違えば色味が変わってくることも十分ありえます。ですからここのページでは、「何をどれだけ入れたら何色になる」というようなことは書きません。それは自分の石けん作りの状況で体験してゆくのが、いちばん確実な方法です。このページでは、色づけのオプションにはどういった種類があるのか、どうやって色づけするのか、ということを紹介したいと思います。

・基本材料で色づけする場合
基本材料とは「オイル(油脂)」「苛性ソーダ」「水分」のことです。この中で色づけとして使えるのは「油脂」と「水分」です。

1 オイル(油脂)
(a)オイルそのもの
色のついたオイルを基本材料に用いることで石けんに色をつけます。
例)グレープシードオイル(緑)、オリーブオイル(緑)、未精製アボカドオイル(緑)、レッドパームオイル(黄~オレンジ)、マカデミアナッツオイル(ピンク)、パンプキンシードオイル(茶)
グレープシードオイルやオリーブオイル、アボカドオイルなどは濃い色のオイルの場合です。
*マカデミアナッツオイルはオイルはピンクではありませんが、できあがりがピンクになる場合があります。

オイルを使って色を出すこともできれば、逆にオイルの色が色づけに影響してしまう場合もあります。例えば、カララントを使って水色の石けんを作ろうと思ったのに、オイルが黄色かったために、緑っぽい色の石けんになってしまった、など。色のついた石けんを作るときは、材料すべての色を考えながらレシピを組み立てるとよいでしょう。

(b)インフューズオイル
ドライハーブなどを漬け込んで色を抽出したインフューズオイルを基本材料に用いることで石けんに色をつけます。
例)よもぎ(緑)、緑茶(緑)、アナットシード(黄)

2 水分
精製水の一部または全部を他の水分と差し替えることで、石けんに色をつけます。
この方法は
液体オプションのページを参考にしてください。
例)コーヒー(茶)、人参ジュース(オレンジ)、きゅうりジュース(緑)、すいかジュース(ピーチ)


・オプション材料で色づけする場合
ここで言うオプション材料とは、上記にあげた基本材料のオイルと水分以外の材料のことです。

1 粉類のオプション
(a)だまになりにくい粉類
ハーブやスパイスの粉末など、粒子が粗く、石けん生地の中で拡散しやすいもの。
トレース時に石けん生地にそのまま入れることができます。

例)シナモン(茶)、パプリカ(ピーチ)、炭(グレー~黒)、カレンデュラ(黄)

(b)だまになりやすい粉類
粒子が細かいもの、石けん生地の中でだまになりやすいもの。
トレース時に、 石けん生地を少量取り分けたものと混ぜ合わせてから、生地に戻します。

例)クレイ(グリーン、ピンク、茶など)、ココア(茶)、カラーラント(各色)

2 液体のオプション
(a)スーパーファット
トレース時に色のついた油脂を過剰油脂として加えることで、薄く色づけをします。
例)レッドパームオイル(黄)

(b)糖類
トレース時に加えます。糖類はトレースをゆるくするため、いつもよりもったりめにトレースを出しておくのがおすすめです。
例)はちみつ(濃いオレンジ~飴色)、黒蜜(薄茶)

(c)香料(精油、フレグランスオイル)
香料は香りづけの材料と考えるのが一般的なため、色があることを忘れてしまいがあちです。白い石けんを作ろうと思ったのに、オレンジ精油を入れたら黄色くなってしまった、など色づけの邪魔になってしまうことがあります。色と香りを両方をつける場合は、香料の色味も考慮に入れてレシピを作りましょう。
例)パチュリ精油(茶)、カモミール精油(青)、オレンジ精油などシトラス系の香りのする精油(黄~オレンジ)、バニラのフレグランスオイル(茶)

*褪色について
自然素材(油脂、ハーブなど)を使って色をつけると、石けんの色は時間とともに褪せてきてしまいます。色を少しでも長く保たせるためには、石けんを保管するときに光に当てないようにすることが大切です。