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Monday, January 08, 2001

Ingredients 液体オプション

液体オプション
*ここでいう液体オプションとは、ミルク、コーヒー、ハーブティなど水分系の液体のことです。
はちみつなどの糖類を差す特別な場合は「液体オプション(糖類)」と書いています。
 
液体オプションの使い方
ミルク、コーヒー、ハーブティなど液体オプションは他のオプションとは少し違い、オプションであると同時に水分としての役割があります。基本材料でも述べましたが、水分は苛性ソーダを油と混ぜやすくするための溶剤です。ですからけん化が進んでしまっているトレース時に水分をたくさん入れても、生地がゆるくなるだけで本来の役割を果たしません。
液体オプションは使う分量により、生地に混ぜ込むタイミングが変わってきます。以下は私のやり方です。よかったら参考にしてください。
・液体オプション100%を水の代わりに使う場合
水の代わりに使う場合、液体オプションに苛性ソーダを加え、溶かします。どの液体オプションも水分以外の成分が入っており、これが苛性ソーダに反応します。そのため苛性ソーダ水を作ると、きつい臭いが出たり、温度が非常に高くなったり、茶色くなったり(または他の色もあり)、苛性ソーダ水の中にモロモロしたものができたります。液体オプション100%の場合、これらはすべて普通のことです。初めはびっくりするでしょうが、落ち着いて石けん作りを続けてください。液体オプションで作った苛性ソーダ水を使うと温度も上がりやすく、トレースが出やすい傾向があります。臭いは乾燥中にほとんど消えてしまいます。

・液体オプションと水を半々で使う場合
これは私が初心者向けにおすすめするレシピです。(正確には半々ではありませんが)500gバッチで170gの水分を使う場合、100gの水で苛性ソーダを溶かし、残りの70gを液体オプションにします。液体オプションは水分の一部と考えるため、撹拌後5分くらいの早い時期に加えます。この方法のメリットは、温度の上がりすぎや臭いなどの心配が少ないことです。苛性ソーダは水で溶かすし、液体オプションは少し撹拌してから入れるため、苛性ソーダと直接混ぜたときのような過剰な反応を減らすことができます。しかし、液体オプションを生地に加えると、けん化が進み、トレースが出やすくなる傾向があります。

・液体オプション(糖類)をトレース時に加える場合
トレースで液体を加えるのは、500gバッチで小さじ1~大さじ1程度の少量の液体オプションの場合です。苛性ソーダを溶かす水は170gのままで、トレースで加える水分を差し引くことはしません。もちろん小さじ1杯分の水を170gから差し引いてもいいのですが、1月以上乾燥させることを考えると、その程度の差は乾燥中になくなってしまうと思うからです。
トレース時に入れる液体オプションは多くの場合、はちみつや黒蜜などの糖類です。糖類は少量でも石けん生地をゆるくしてしまうので、トレースが消えた!と思うことがあるかもしれません。(ちなみにはちみつを撹拌初期に入れると、非常にトレースが出にくいです!)私は普通よりしっかりめにトレースを出してから糖類を加え、多少ゆるくなっても型入れしてしまいます。糖類が入ることで石けん生地の温度が上がりやすくなるため、糖類を入れてからあまり撹拌を続けたくないからです。
余談ですが・・糖類の入った石けんは水に溶けやすいです。それを逆に利用すると、ソープジェルや液体石けん素地の希釈に役立ちますよ。 

液体オプションの説明
アロエジュース/アロエジェル 市販のアロエジュースやアロエをすりおろしたもの、果肉のジェル部分だけ加えたものなど。炎症を抑える効果や保湿作用があると言われています。皮入のものはピンクの石けんになったりします。
コーヒー 脱臭作用のあるキッチンソープとして使われたりします。脱臭効果を期待するなら、コーヒー豆の挽いたものも入れた方がいいでしょう。ココアとはまた違った透明感のある茶色い石けんになります。色付けに使うなら、2倍か3倍くらい濃く出したものがおすすめ。
紅茶/緑茶 全く個人的な感想ですが、紅茶を使うと石けん生地が締まる感じがします。色は薄茶で、次第に退色してゆくような・・。茶葉を細かくしたものを少し加えると、つぶつぶしてかわいいです。緑茶は茶色くなってしまいます。
ミルク 牛乳、山羊乳、母乳、ココナツミルク・・「乳」と呼ばれるものはたいてい脂肪分が含まれていますから、しっとりした石けんになります。逆にスキムミルクなど脱脂してあるものは、それだけしっとり感も少なくなります。豆乳はどちらかというと穀類のようなさらりとした感じ。
ハーブティ ハーブティはほとんどの場合、変色してしまいます。茶色っぽくても自然な感じなので悪いとは思いませんが、ハーブのよさを生かしたいならハーブティよりはオイルにインフューズした方がいいでしょう。
野菜や果物のジュース トマトやスイカなどはサーモンピンクっぽい色、きゅうりや青菜など緑色、人参はオレンジ色になります。どれも時間とともに変色や退色をします。シソジュースやクランベリージュースなど、赤紫系はアルカリで変色してしまいます。野菜や果物で糖分が豊富に含まれているものは、それなりにしっとりつるんとした洗い心地になります。