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Monday, January 10, 2011

はじめての石けん教室へ向けて

これは去年の秋にアップしようと思った文章です。何度も書き直していたら時間がかかり年が明けてしまいました。石けん教室を始めることが新年の抱負という方にはタイムリーだといいのですが。



2010年7月、大阪と東京で野乃屋さん主催の石けん教室セミナーをしました。その中で「教室はしてみたいけど、まず何をしたらいいのか」「興味はあるけれど、知識や経験がどれくらいあれば教えられるのか」という疑問や不安を何度も聞きました。ブログを読んでいる方の中にも、興味はあっても最初の1歩を踏み出すタイミングがわからない、という方がいるのではないでしょうか。

石けん作りを教えるのに資格は要らないし、知識や経験が「十分」というレベルがどこなのかもわかりません。多ければ多いほどいい、と思う人もいるでしょう。でも知識を増やしても経験を積んでも、常に知らない事だらけなのが石けん作り。経験が増えれば増えるほど、新しい考え方や見方を受け入れにくくなるという傾向もあります。だったら始めるべき目安はどこなのか?石けん作りを教えるために、まず何をしたらいいのでしょう?正直、私もわかりません(笑)答えを書くことはできませんが、自分の体験をもとに、思いつくことを書いてみようと思います。教室に興味がある人に少しでもヒントになれば幸いです。

石けん教室をするに当たって、まず何よりも大切なのはやりたいという気持ちです。もちろん気持ちはあっても、経験が少ない、知識が足りない、人前で話す自信が無い・・といった不安材料から前に進めない場合があります。私も何かしたいと思ったときに、自信の無さからするべきでない理由がどんどん浮かんできてしまいます。でも新しいことに不安や恐怖はつきものです。まずは、不安の材料を現実的な問題と捉え、具体的に解決策を見つけていくやる気があるかどうかが大切です。

例えば私が日本で石けん作りを広めたい!と思ったとき、一番問題だったのはアメリカにいたことでした。日本の石けん事情は全くわからず、石けん関係の知り合いも一人もいませんでした。始めは何をどうしたらいいのか全くわからなかったのです。でも日本のことがわからないなら、アメリカの石けん作りを伝えるしかありません。アメリカにいることが大きなネックだとしても、それが私の現状であり、それを最大限に利用するしか他になかったのです。
ホームページをアップするのはここでは語れないほど大変でしたが、アメリカの石けん作りを紹介したのは結果的によかったと思っています。理解してもらえないことや受け入れてもらえないこともたくさんありましたが、多くの人に興味を持ってもらい、アメリカの石けん作りを通して、私がいちばん伝えたかった「石けん作りの楽しさ」を伝えることができました。これは本当によかったことです。もし当時、日本の事情を把握し、日本に合った石けん作りを紹介することにこだわっていたら、私の場合はうまく行かなかったでしょう。ましてや日本に帰るまで待とうなどと思っていたら、未だに石けん作りを広めることもできなかったでしょう。まだ日本に戻れないでいますから(笑)。

やる気があっても知識や経験が不十分、と感じている人は多いと思います。私も未だに勉強不足をひしひし感じますし、たぶん誰もが感じていることだと思います。逆にもう何でも知っていると思っていたら危険です(笑)
ひとつ覚えておいてほしいのは、知っている=教えられる、ではないということ。知識はもちろん教える上でプラスになります。でも知っているだけでは教えられません。大切なのは「できない・わからない」ということを理解しているか。つまりは相手の立場になって、その人にいちばん必要な情報をいちばんわかりやすく伝えることができるかどうか。これが鍵だと思います。専門用語を並べ立てて、自分の知識を一方的に話すのは、教えることとは違うんですよね。もちろんそれが適しているケースもありますが。
教えたいと思ったら、まずは石けん作りについて何も知らない人に石けんの材料や作り方、石けん作りの楽しさ、気をつけないといけないことなどを話してみるといい練習になります。特に子供を相手に話すのはいいですよ。集中力も短く、反応もストレートな子供に話しをして興味を持ってもらえたら、大人の講座もまず大丈夫です。
知識を増やしたかったら、とにかく本を読むことをすすめます。講習に行くのも勉強になりますが、本は読みたいときに読みたいものを読みたいだけ読めますよね。石けん、アロマ、ハーブに限定せず、好きな本ならなんでもいいんです。どこにヒントが隠れているかわかりませんよ。例えば、私は料理の本を大量に読みます。うちに来た人は本棚を見て、私が相当な料理好きだと思うでしょうが、実は全部石けん用の資料です。

教室のプランの立て方、会場の選び方や宣伝方法などに関してはここでは書きませんが、今後始めたいと思っている方は具体的にどこでどんなふうにどんな教室をしたいのか、書き出してみるといいでしょう。私は常にペンと紙を近くに置いてあり(外出のときは持ち歩き)、やりたいことを思いついたらすぐに紙に書くようにしています。ただの走り書きですが、それでも頭の中で考えているよりも、1歩目標に近づいた気がするから不思議です。

他にもいっぱい書きたいことがありますが、ひとまずここまで。またの機会があれば書きたいと思います。石けん教室をこれからしたいと思っている方、どうぞ頑張ってくださいね!