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Sunday, November 22, 2009

読書日記 2009年11月



(1)「魔法使いの台所 まとめづくりと手早い料理で夕食用意が30分」 婦人之友社

これを読書としてしまうのはズルい?でも、これはレシピ本というよりも読み物です。最初から最後まできっちり読んだので読書日記に入れてみました。教科書のように頼りになるけれど、なかなか教科書通りにいかない、というのが正直なところです。

(2)「銀河鉄道の夜」 宮沢賢治 集英社文庫

この本を読んで、ここ(NY)にずっといたら駄目だ!と思いました。私の日常と宮沢賢治の世界は離れ過ぎて、言葉が心に入ってきませんでした。悲しいー。時間に追われ、スケジュールに追われ、カサカサした心で読んでは駄目なんです。もう一度、機会を見て読み直したいです。

(3)「リンゴが教えてくれたこと」 木村秋則 日経プレミアシリーズ

無農薬のリンゴを作る木村さんの本です。「奇跡のリンゴ」もとてもよかったけれど、「リンゴが教えてくれたこと」は木村さん自身の言葉で語られていて、メッセージがよりストレートに伝わってきました。
中でも特に印象深かったのは、成果の得られないまま無農薬のリンゴ作りを続けていた木村さんに対し、お母さんが心の支えとなったという部分。お母さんが読んだであろう山本有三氏の「路傍の石」から「たったひとりしかない自分を、たった一度しかない一生を、ほんとうに生かさなかったら、人間、生まれてきた甲斐がないじゃないか。」と引用しています。こんなふうに子供が苦しんでいても信じて見守れる強い母親になりたいなと思ったのと同時に、自分の一生もほんとうに生かさなかったら、生まれてきた甲斐がないのだと強く思いました。

有機農法と自然栽培の違いも興味深く、土の温度や野菜の育ち方など、農業に関する事柄も勉強になることがたくさん書かれていました。読んだら、何かを育てたくて仕方がなくなりました。

(3)「男の子を伸ばす母親は、ここが違う!」松永暢史 扶桑社

この本、実は何度となく本棚から引っ張り出して読んでいる本です。もう育児が辛くてわからなくて嫌になっちゃうときに読んでいます。読んで、これでいいんだって思える本です。特に第二章「しつける」は、なんでこんな馬鹿なことするの?なんでこんな意味の無いことするの?なんで何回言ってもわからないの?というような疑問(というか行き詰まり)に手を差し伸べてくれます。

(4)"Milk Soapmaking" by Anne L. Watson. Shepard Publications.

ミルク系の石けんの作り方が書かれた初心者向けの本。アメリカでは、ミルクソープはれっきとしたひとつのジャンルである、と思わせる一冊です。イラストも写真もほとんどない文字ばかりの本ですが、文章だけで「作ってみたい!」と読者に思わせるのはすごいです。
ミルクソープ作りは、彼女独自の作り方を紹介していて、「勇気のあるやつは付いてこい!」っていう頼もしさを感じます。同時に、それだけ真剣勝負で石けんを作るんだっていう自信や気合いも感じます。いや、そういう読み方をしているのは私だけかもしれないけど(笑)(たぶん一般の読者は、親切で丁寧で優しく作り方を紹介している、と思いながら読んでいると思いますよ。)
新しい作り方や新しい考え方がいろいろあって、すごく勉強になりました。別投稿でこの本で紹介されている作り方を紹介しますね。本の中には、疑問に思う箇所もあったけれど、疑問の余地がある本こそ、石けん作りの可能性を広げることのできる、素晴らしい本の条件だと思います。この本は買ってよかったです。おもしろかった!
実はこれは彼女の2冊目の本で、1冊目に出した"Smart Soapmaking"もすごく評判がいいのです。1冊目も買って読んでみます。