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Friday, February 09, 2007

vermicompost

先日、ミミズで作るコンポースのデモンストレーションを見てきました。
これはキッチンから出る野菜や果物のくずをミミズに食べさせて堆肥を作る方法です。小さなプラスチック容器があれば室内でも簡単にできるため、アパート住人の多いニューヨークでは市の衛生局で"Indoor composting with a warm bin"というパンフレットを作ってその方法を紹介しています。ちなみにニューヨーク市衛生局と市内各地区にある植物園などが提携して、「堆肥マスター」になるプログラムというのも行われています。

ミミズコンポース作りに必要なのは、餌となる野菜や果物のくず、そして温度や湿度をある程度一定に保つため(と思われる)新聞紙を細長く切ったもの、新聞を湿らすための水入りスプレーボトル、そしてred worm (Eisenia fetida or Lumbricus rubellus)と呼ばれる赤ミミズです。赤ミミズは食欲が旺盛=堆肥がたくさん取れるんだそうです。プラスチック容器に野菜・果物くずとミミズを入れ、しめらせた新聞紙を入れ、フタをして出来上がり。ただし、ミミズが呼吸ができるように、容器の数カ所に空気穴をつけておくそうです。どれくらいの大きさのプラスチック容器を使うか、何匹のミミズが必要かなどは、キッチンで出るくずの量によって違います。赤ミミズは一日に自分の体重の約半分くらいの量を食べるそうで(体重と同じ量を食べるという説も!)、例えば500gのくずが出るならば1キロの赤ミミズ、数にすると2000匹以上が必要になります!

これだけ聞くとかなり簡単そうですが、コンポース内の温度・湿度などはやはりある程度気をつける必要があるようです。デモンストレーションをしてくれた女性がおもしろい経験談を語ってくれました。ある日、彼女のアパートのミミズ箱のミミズが全滅していたそうです。理由は前の晩に入れた豆。煮豆を作ったら柔らかくなりすぎたので全部ミミズにあげてしまったのだそうです。たくさんの豆を与えたらなぜ死んでしまったか。彼女は説明してくれました。「よく考えたら、豆は窒素を多く含んでいて熱が出やすい。つまりミミズ箱に窒素爆弾を投げ込んでしまったわけです。ミミズ達は苦しかったらしく、みんな新聞の上に這い上がってきていました。」
ミミズ箱に入れる食べ物もなんでもいいという訳ではないんですね。ちなみにタマネギやブロッコリは臭いがかなりでるためネズミが集まりやすい、果物の皮はきれいに洗わないとハエが発生しやすい、などなどアパート暮らしがゆえに特に細かく気をつけなければならない点もいろいろあるようです。

さて、コンポースを作り始めて一月くらいすると堆肥が出来てくるそうです。これをアパートの窓辺で育てているプランターのトマトなりお花なりに与えると、植物は喜んでぐんぐんと成長します。農場や庭つきの家が無くても、自然のサイクルを暮らしに取り入れることができる。都会の狭いアパート暮らしだって、堆肥を自分で作りながらガーデニングができる。うちの生ゴミも減るし、街のゴミ減らしにも貢献できる。なんだかいいことだらけですよね。これを今年はやってみよう!と私は思っているのですが、なにしろ赤ミミズ2000匹です。これを通販で買う勇気がまだ出ません・・。もし試したことがある人、試したい人がいたらぜひ教えてくださいー。