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Thursday, April 01, 2004

Topic of the Month 2004年4月

4月のトピック
~いろんなモールドを使ってみたよ~

どうもー。先月はすみませんでした。
3月10日にアメリカに戻ってきて、
時差ボケが完璧になおったのはサマータイム(4月4日)のあと。
みんなが時計をずらしたおかげで、私はあと一歩の調整を
自ら努力することなく、達成したわけです。
サマータイム、ありがとう!(笑)


さて、今月のトピックは石けんの型です。私にとって、型は石けん作りの中で永遠の課題。しかし、いろんな型を使ってみると、逆にその試練がおもしろかったりします。例えば、形はかわいいけれど石けんが出しにくい型。出しやすくするにはどんなレシピにしよう?とか。そんなわけで、今月は私のモールド体験。家にあった物をモールドにしちゃえ!と、石けん作りにチャレンジしてみました。
1.家にあったものはこんなもの。

(1)プラスチック空き容器A
柔軟性がある。
筒型のため、ジェル化させやすい。

(2)シリコンモールド
柔軟性がある。
熱に強いのでジェル化も可能。
プリングルス三角容器(左)
ハーシーズココア(中央)
コンタクトレンズ溶液60mlサイズ(右)
無印の氷型(左)
製菓用型(右)


(3)プラスチック空き容器B
柔軟性がない。
小さいので熱がすぐ逃げる。

(4)プラスチック空き容器C
柔軟性がある。
熱に弱い。
もずくの入ってたカップ(上)
計量スプーン(右)
ごま豆腐の入っていた容器(下)
コーヒーに付いてたスプーン(左)
クッキーの入っていた容器(左)
カレールーの容器(右)

2.型を考えてレシピを決める。
(1)と(2)はジェル化ができる=石けんにしまりが出るのと、型がそのものが柔軟なので、オイルの配合は以下のようにしました。石けんはしっかりした固さを保ちつつ、フレキシブルで扱いやすい状態です。
(1)のレシピ:
オリーブ 150g
パーム 200g
ココナツ 150g
水 170g
苛性ソーダ 70g
乾燥あんの粉末 大さじ1
ユズFO
(2)のレシピ:
オリーブ 150g
パーム 200g
ココナツ 150g
水 170g
苛性ソーダ 70g
乾燥すぎなの粉末 小さじ2
ペパーミントEO&キウイFO。
オプションとして両方とも粉末を使いました。粉末を使うと若干「身がしまる」ように思います。粉の種類によって、状態は違いますが、粒子が細かい方が、しまり方がいい感じです(たくさん入れるからかな?)。上のレシピなら、(1)の乾燥あんの方が身がしまるでしょう。
油をインフューズさせたり、水の代わりにハーブティなどを使っても、できあがりの石けんが(入れないときより)しまりますよね。ただし、脂肪分の多いものは(粉でも液体でも)一概にそうとは言えないような・・、温度にもよるし・・・もう少し複雑な気がします。
(3)と(4)はジェル化をさせない=生地のしまりが悪いので、固さのあるレシピにしました。
(3)&(4)のレシピ:
パーム 350g
ココナツ 100g
ココアバター 50g
水 170g
苛性ソーダ 70g
シナモンパウダー小さじ1くらい?
ココナツレモングラスFO
ジェル化させない=生地のしまりが悪い、と書きましたが、ジェル化しなくても反応熱がしばらく続ければ、生地にしまりが出ます。今回はこれをねらってます!
3.そんなわけで石けんができました。
できた石けん(1)~(4)はすべて、冷凍庫で2時間凍らせてから、型出しをしました。
(1)プラスチック空き容器A
筒型はすべてジェル化しました。60mlの小さいのも、大きい型の間に入れておいたらジェル化しました。

プリングルスとコンタクトレンズの容器は底が平らでなく、石けんが出にくいので、底をカットして、中味を押し出しました。
プリングルスの底から約2.5cmの部分が胴体より広いため、このように別に取り出しました。
ココアの容器は底の部分が平らなのできれいに出るはず!そう思い、お湯を1分くらいあてたら、するっと抜けました。

筒型というのは、底の方に空気が入りにくいんです。ですから、凍らせることで石けんを縮めて、型と石けん生地の間にすき間を作ります。冷凍庫から出したら、容器を横にして手でころころをころがします。少し柔軟性のある石けんの場合、ころがすことで石けんが型から離れ、空気が入っていきやすいようです。それから底の部分に湯をあてるのも効果的です。
底が凹凸があり石けんが出にくいときや、石けんが底にくっついて取れないとき(ソフトオイルの多い石けんに多い)などは、底をカットしてしまうのがいちばんです。

(2)シリコンモールド
石けんは部分的にジェル化しました。ジェル化してない部分はやわらかいままです。シリコンモールドは柔軟なので、簡単に石けんを押し出すことができますが、石けんがやわらかいと形がくずれるので、今回は冷凍しました。
顔・・・ですかね?(笑)
上の丸いのは無印の氷型。中央の菱形は氷型の中央部分に流れ込んでしまった石けん。偶然にもかわいいのができました。
下の四角いのは製菓型です。
(3)&(4)プラスチック空き容器B&C
全くジェル化してません。が!ねらい通り、反応熱だけは3~5時間くらいゆったりと続きました。
型に流したときの生地の温度は32℃、室温はおそらく23℃くらい、石けんは新聞と新聞の間にはさんで保温。小さい容器で3時間、大きめのものは5時間以上、石けん生地はなまぬるい暖かさを保ちました。やったね、新聞!!
翌日すでに固くなっていた石けんを2時間冷凍し、型出し。どれもすぐにポンッときれいに抜けました。型も折れたり曲がったりしていないので、すべて再利用可能です。
チビッコ石けん。Bの型はプラスチックが固く柔軟性が無いので、石けんがやわらかいと全く出てきません。今回のように石けんをガッチリ固くして、ポンッと押し出すのがいいようです。凍っているので白っぽいけれど、本当はシナモン色です。
スプーンのモールドはかわいいのができることを発見!スプーン集めるか?!
Cの型はペラペラしてるので、石けんを押し出す力がありません。しかし、固いレシピ&しっかり冷凍したら、型がペラリとはがれるようにきれいに型出しできました。
底の模様がかわいいよぅー。クッキーの方は、メリンダ・コスのsalad days soapをイメージしたんだ~。カレールーのは昔から大好きな型。どちらも大満足!
というわけで、どれも型出し成功しましたー。わーい。
モールドのクセを知って、それに合わせたレシピや型出し方を考えれば、使える型がうーんと広がります。
ぜひぜひお試しを!