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Saturday, May 14, 2011

夏に便利な石けん作り

石けんの作り方はいろいろあります。どれが正しいのか答えを探したくなるときもありますが、実は条件によってどれも正解になるんですよね。今日ご紹介するのは、私の最近のお気に入りです。本などで紹介している作り方より道具が少なく、温度をはかる必要がないので、まずは作ってみたいという方にもおすすめです。



苛性ソーダ水を冷やしてオイルを温める、というのは矛盾だなーと思うこともあり、それなら苛性ソーダ水の熱をそのまま利用して、その分オイルの加熱を固形油脂に限定することで最小限にしてみようというのがこの作り方。ちょっとエコです。

今年の夏は節電や計画停電などもあり、お教室を運営されている方は電気の使用を控えざるを得ない状況だと思います。この作り方は固形油脂を事前に溶かし保温バッグなどに入れておけば、現場ではIHがなくても作れます。借りたいお教室はあるが火気厳禁、というときにも使えます。特にココナツオイルが溶けているので夏向きの作り方です。

温度管理が保温中になるため、ジェル化をさせたい、またはさせたくない方にもおすすめです。ジェル化させたくない人は苛性ソーダ水を冷ましてから使いましょう。つまり溶かした固形油脂以外はすべて常温です。型入れしてからは保温せずに涼しい場所におきます。ジェル化させたい方は苛性ソーダ水を作ったそばから、オイルをはかり入れていき、型入れ後は保温をします。ただし、夏場は気温のせいで生地温度がとてもあがりやすいことがあるので、生地の状態を何度かチェックし温度があがりすぎないように調節してください。

基本の道具:
はかり、ステンレスボウル、計量カップ、泡立て器、ゴムベラ、型

その他の道具:
計量スプーン、ブレンダーなど必要に応じて

準備:
オリーブオイルやその他のソフトオイル 常温にしておく。
ココナツオイル 液体になら、そのまま常温で。固まっている場合はパームオイルと同じ。
パームオイル(その他の固形油脂) 事前に湯煎やレンジなどで溶かしておく。
*ポイント 液状のオイルは加熱せず、固形油脂だけ温めて溶かしておく。

注意:
苛性ソーダの取り扱いは普段の石けん作りと同じように気をつけましょう。

作り方:
苛性ソーダ水を作る
1 ボウルを秤に乗せ、水を量り入れる。
2 計量カップを秤に乗せ、苛性ソーダを量り入れる。
3 2を1に入れ、泡立て器で静かに混ぜる。
4 苛性ソーダが溶けたら、ボウルをはかりの横に置いておく。(こぼさないように気をつけること)
*ポイント 苛性ソーダ水をボウルの中で作る。放熱しやすいのと、オイルの温度が全体的に低めになるので、苛性ソーダ水を冷やして冷ます必要はない。

オイルをはかる
5 計量カップを秤に乗せ、オイルをそれぞれ量る。はかったオイルから順に、苛性ソーダ水の入ったボウルに入れていく。
*ポイント オイルはすべて液体の状態。
*ポイント この時点で、苛性ソーダ水は熱い、オリーブオイルや夏場のココナツオイルなど液体オイルは気温(室温)とほぼ同じ、パームオイルなど溶かしたオイルは暖かい。
*ポイント 私の小さなこだわり。鹸化しにくいオイルからボウルに入れていく。意味はないかもしれないけれど、なんとなく足並みを揃えたいので。

撹拌をする
5 すべてのオイルがボウルに入ったら泡立て器で撹拌を始める。
6 オプションを入れ、よく混ぜる。
7 生地にとろみがついたら型に入れる。

保温
8 生地温度をあげたい場合はしっかり保温をして。生地温度をあげたくない場合は保温をせずに涼しい場所で。私は温度チェックをこまめにするときは、型入れから1時間後、3時間後、5時間後・・と奇数の時間毎に生地の状態をチェックします。生地の見方は型を外側からさわるだけのこともあれば、型をあけて中をみることもあります。早い状態で好みの生地の状態になっていたら保温をやめて、放熱します。保温時間が3時間のこともあれば、9時間のこともあります。放熱せずに一晩、自然に熱が下がるまで待つこともあります。生地の状態を(主に)保温時間で調節する方法です。
*ポイント 温度管理を保温中に。