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Thursday, April 09, 2009

マグノリアの木

うちのアパートの隣にあったマグノリアの木が、昨日切り倒されてしまいました。一昨日の暖かな陽気で一度に花を咲かせていたのに、満開のままざっくりと。このアパートに住んで10年。春の訪れを教えてくれるマグノリアの花を、毎年楽しみにしていたのに。

アパートの隣は三軒ほど一軒家が並んでいました。うち二軒は昨年立ち退きになり空き家。そして先週から空き家を壊し始め、植木などもどんどんつぶされていました。しかしマグノリアの木だけはそのまま。うちのアパートの3階くらいまである背の高い木だったし、土地のはじっこに植えられていたので、もしかしたらそのまま残すのかなと期待していました。結局は最後に、切り倒されてしまいました。いや、正確に言うと切り倒されたのではなく、ショベルカーのようなものでざくっと殴り折ったような感じです。残った株は、縦に割れていました。地面にはピンクの花びらが散乱していました。

今はがれきの山とぽっかり空いた空が残っています。いずれアパートが建って、マグノリアの木のことを知らない人達が住むようになるのでしょう。

ニューヨーク市では「ミリオンツリー・プロジェクト」という緑化活動を通して、公園に木を植えています。でも近所のマグノリアの木が無惨に切り倒されているのに、開発の名の下になんでもない植物がつぶされているのに、「緑化」と称して公園などに木を植える意味はなんなんでしょう?せめてマグノリアの木をどこかの土地へうつすとか、そういうことができればよかったのに。隣の家の木だし、土地の所有者でもないし、何もできないから、悲しくて悔しくて、残念でやりきれないです。


雪をかぶったマグノリア。