Search This Blog(ブログ内検索)

Friday, April 20, 2007

"GOOD DAYS"

「週刊NY生活」という日本語新聞に芸術家の横尾忠則さんがエッセイを連載をしています。タイトルは"GOOD DAYS"。隔週の掲載ですが、これが好きで毎回楽しみにしています。特に3月10日の「僕は海外旅行が大嫌いだ。」は、あまりにも私が感じていることとそっくりだったので、もしや私が書いたんじゃないか?!と一瞬支離滅裂な思い込みをしたほどです。飛行機に乗る日までは憂鬱で「出発日のことを考えるとキャンセルしたくなる」。そして機内では「一向に眠れない」まま、機内食が出て「とっくの昔に食欲は失せているにもかかわらず、義務感で食べる」。現地に到着した時点で「くたくた」で、ようやく「この地に慣れた頃に再び帰ることに」。帰りの飛行機で気流のせいで機体が揺れると「もう金輪際、・・(旅は)やめようとさえ思う」。そしてなんと言っても、家に戻ってからの時差ボケは辛く、「下手すると一か月も続き、完全に不眠症人間になってしまう。旅先でいくら愉しい思いをしても、この長期時差ボケで何もかもが帳消しになってしまう」。と、まあ出発前から帰国後まで、抱えている症状(?)が一緒。知り合いで飛行機や時差が本当に辛いという人がいなかったので、自分だけじゃないとわかっただけでもうれしいですね。しかもそれが横尾忠則さんと知れば、なんだか心強いではありませんか(何も解決にはなっちゃいませんが)。

タイトルが"GOOD DAYS"なのに、なんとなく普通な感じだったり、苦手や嫌いがあったりするのも気に入っている部分です。実は私も今や絶版となったエッセイのタイトルに"GOOD DAY"という言葉を使ったんです。いいこと悪いことあったけど、一日の終わりに今日もまずまずよかったって思えるよう暮らしたい、という感じの意味合いを込めて。

世界的に有名な芸術家の横尾忠則さんをつかまえて、「私も同じ!」なんて言ってしまうのもおこがましいのだけど、そう思わせる横尾さんのエッセイはとても魅力的です。