Sunday, December 07, 2014

ブッククラブ2−1 ソーダ灰 フォローアップ

さまざまな洋書やインターネットサイトを紹介しながら、ひとつのテーマについて掘り下げるブッククラブ。第2弾の1回目のテーマ「ソーダ灰」が東京、千葉で開催されました。今回はたくさんの方にご参加いただき、どうもありがとうございました!

一足先に開催した大阪での講座とは実習内容が違ったので、ここでフォローアップします。大阪、東京、千葉で参加されたみなさまはどうぞ復習にお役立てください。また参加されていない方にも参考になればと思います。(ブログを見ていない方もいますので、大阪のみなさんにはHATAYA商会さんよりメールでも同じ内容を送ってもらう予定です。)
ソーダ灰を防ぐために必要なこととして、情報ソースを紹介しながら以下の3点についてお話しました。


・型入れ前 しっかり反応させること(未反応のナトリウムをできるだけ減らす)
・型入れ後〜型出し後 ナトリウムを空気にできるだけ触れさせないようにすること
・型入れ後〜型出し後 ナトリウムを抱えた水分が表面にできるだけ出ないようにすること(トレース・湿度)


大阪の実習では、バナナとココナツミルクを液体オプションにした石けんを作りました。このレシピは特にソーダ灰予防向けのレシピというわけではありませんが、反応の激しい液体オプションを使う、ブレンダーでしっかり撹拌する、型入れ後にアルコールでスプレーをする、型入れ後は冷蔵庫で冷やすという条件を揃えると、ソーダ灰が出にくいレシピになっているという話しをしました。

(注)アクリルモールドにはアルコールでスプレーしないでください。ひび割れしやすくなります。

東京・千葉の実習では、みつろうを加えた石けんを作りました。ソーダ灰を防ぐ方法のひとつとして、みつろうが使われているのですが、分量は人により1%だったり、3〜5%だったり様々です。効果も、ソーダ灰がまったく出ない!という人もいれば、普通にソーダ灰がついたという人もいます。みつろうが入ると、泡立ちが悪くなるという人もいれば、変わらないという人もいます。調べて行くとどれが合っているかわからないので、実際に試していただきました。レシピは以下の通りです:


みつろうのスーパーファット石けん(500g/2名用)


精製水 170g
苛性ソーダ 70g
オリーブオイル 150g
ひまし油 50g
ココナツオイル 150g
パームオイル 150g
みつろう 5g

精油 好みで小さじ1、2杯


カララント 適量


作り方:

1 カララントは紙コップに入れ、温めたオイルから小さじ1/2を取り、溶いておく。
2 レシピのオイルとみつろうをボウルに入れ、温めて溶かす。
3 2に1を加え、オイルに色をつける。温度は60度を目安に。
4 50〜60度の苛性ソーダ水を加え、撹拌する。高温で混ぜ合わせるため、最初はゴムベラで混ぜ始め、反応しすぎてないことを確認してから、泡立て器に変えるのがおすすめです。
5 香りを加え、ブレンダーでしっかりとトレースを出してから、型に流す。
6 しっかり保温するか、冷やし固めるかはご自由にどうぞ!
7 型出しは翌日よりも、2週間くらい後がおすすめです。ラップもしておいてくださいね。
*みつろうはバッチサイズの分量外、つまりスーパーファット扱いです。しかし、入れるのはトレース時ではなく、最初から他のオイルと一緒に入れて溶かします。
*実際のソーダ灰がついた場合に見えやすくするため、実習では生地に好きな色をつけてもらいました。


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PS1
ソーダ灰が出ないように作るというのは、手順についてしっかり考えるという意味ではすごく有意義だと思います。でも使うときには、ソーダ灰が少しくらいついていても気にしないでください。ブッククラブではソーダ灰を取り除く方法もいくつか紹介しましたが、特別なことをしなくても何回か洗っているうちになくなります。型出し時にデザインがソーダ灰で覆われていると悲しいけれど、洗ったら模様が出てくる石けん!くらいに思って楽しんで使ってくださいね。


PS2
来年のブッククラブの予定です。一般募集はまだ始まっていませんが、日程だけお知らせします。

大阪 2月9日 ブッククラブ2−4「ホットプロセス」 
問い合わせ先 HATAYA商会さん

東京 2月6日 ブッククラブ2−2「オリーブ、ココナツ、パーム」
問い合わせ先 Handmade Soap Paseriさん

千葉 2月24日 ブッククラブ2−2「オリーブ、ココナツ、パーム」
問い合わせ先 Pikakeさん